11. 愛の鞭 2
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
輸送艙の外の風は、刃こぼれしながらもまだ人を殺したがっているノコギリみたいに、マスク越しに顔を往復する。
膝をなんとか立て直した瞬間、前方から怒声が飛んだ。
「全員離艙!降落坪に整列!急げ!」
大きい声じゃない。
硬い声だ。
鉄の棒で別の鉄の棒を叩いたような。命令じゃなく、「今すぐ動かなければ、次に動く機会はなくなる」という純軍方式の警告だ。
荷物を持って前へ進む。靴底が降落坪を踏んだ瞬間、また全身が一段沈んだ。この星の重力は人付き合いが上手い——いや、人を人扱いしないのが上手い。一歩ごとに、見えない二人の債権者が肩にぶら下がって下へ引っ張り続けているようだ。連邦特戦営へようこそ、今日から立っているだけでも訓練だ。
降落坪にはすでに二列の人間が並んでいた。
私だけじゃない。
陸戦隊から転属してきたらしい古参兵が何人かいて、肩のラインがスパナで締め上げたみたいに硬い。私とさほど変わらない年齢の新しい顔も何人かいて、「騙されてきたんじゃないか」という茫然とした目が、マスク越しでも見て取れる。全員が制式装備を背負って、この壊れた星の高重力の中で自分を地面に釘付けにしようとしている。姿勢だけは一応まともな、棺桶の釘が一列に並んでいるみたいだった。
隊列に入ったとき、左隣の大柄な男がはっきりとよろめいた。膝が持ちこたえられなかったようだ。
よかった。
膝をつきかけたのは私だけじゃない。
それで自尊心が、ほんの〇・五度だけ回復した。
降落坪の正面には、基地の外環入口があった。
「基地の正門」じゃない。軍事費と偏執狂を一緒に流し込んで固めた地下要塞の入口といった方が近い。黒色合金の壁が暗灰色の玄武岩の峡壁に直接嵌め込まれ、壁面には耐爆加固層と風砂に削られた細い傷跡が全面に走っている。上部には対空砲塔が一列、装甲カバーに半分埋まった状態で砲口を空に向けていて、永遠に眠れない金属の獣みたいだ。両脇には信号塔、ケーブル架、気密通路の入口が並んでいる。基地全体が、星の上に建てたというより、山を先に爆破して、その穴に軍事工場を無理やり詰め込んだように見えた。
地平線の黒い嵐の壁はまだゆっくりと迫っていて、たまに電弧が雲の底を走り、玄武岩荒野全体を遺体安置所の金属トレーみたいに照らし出す。
美しい。
連邦が各学員のために、専用の墓地を丁寧に選んでくれたみたいに美しい。
隊列の前方に、灰色の制服を着た下士官が一人立っていた。呼吸マスクにゴーグル、背は高くないが、存在感が鬱陶しい。立ち姿を見ただけで、三十人まとめて地面まで怒鳴り込む能力があるとわかるタイプだ。
データパッドを手に持ち、隊列の上を視線で一掃する。
「全員、連邦特戦営訓練センター第三外環基地へようこそ」と彼は言った。「今この瞬間から、ここには前線の英雄もなく、地元の推薦もなく、戦功の箔付けもなく、守られた天才もいない」
隊列の中で、その言葉を黙って人間語に翻訳する。
要するに、こういうことだ。
今まで誰を殺してきたかは関係ない。
ここに来たら、まず全員で犬になる。
下士官が二歩前に出た。軍靴が合金地面を踏む音が、短く、乾いて響く。
「これより基地の基本規則を告示する。覚えられない者は、骨折で記憶を補強すればいい」
ああ。
連邦式のブリーフィング。慣れている。
一本目の指が立つ。
「第一。基地外環および露天訓練区では、呼吸フィルターを顔から外してはならない。お前たちは肺の硬さを証明しに来たんじゃない、生きて卒業しに来た。一度違反すれば懲罰、二度目は医療部の収容優先順位が後回しになる」
二本目。
「第二。金属暴風雨の警報が鳴ったら、直ちに全行動を停止。低姿勢、口を閉じる、掩体へ。順番を間違えるな。先に叫んでから走りたい者はそれでもいい。壁にサンプルとして残してやる」
三本目。
「第三。許可なく、深層模擬区、格納庫区、液圧訓練井、低圧破艙井への立ち入りを禁止する」
四本目。
「第四。基地内の私的通信は制限される。お前たちはペンパルを作りに来たんじゃない。投げ込んでも帰ってこられるものになりに来た」
五本目。
「第五。ここに余分な同情はない。転んだら、まず自分で立て。吐血したら、まず自分でマスクを締め直せ。倒れたら、目が覚めたら続けろ。医療班は修理する価値のある者だけ修理する」
その一言を聞いた瞬間、マスクの後ろで思わず目を剥いた。
この基地の教育方針は、実に飾り気がない。
ひとことで言えば、こうだ。
死ぬな。
死んでも、人の手を煩わせるな。
下士官が手を下ろした。
「最後の一条、これが最も重要だ。お前たちがここに来たのは、英雄になる方法を学ぶためじゃない」
一秒止まって、視線が刃物のように隊列を一掃する。
「最悪の環境下でも、任務を完遂する方法を学ぶためだ」
横から風が吹いて、粉塵がゴーグルに叩きつけられ、細かい引っかき音が連続する。
隊列の中に立ちながら、なぜか少し笑いたくなった。
ドゥナンの方は、戦争を名誉、責任、市民の義務として包んで売る。
ここはもっと正直だ。
包装すら面倒がっている。
ここが言うのは、ただ一つ。
丈夫であれ。
下士官が点呼と班分けを始めた。
私はA-7班に編入された。
名前の横には赤字のマークが一列ついている。おそらくまた第一特別運用科の「このサンプルは高価なので、壊した場合は先に報告書を書け」という系統の暗号だろう。点呼が終わっても、私たちはすぐに訓練場へ引きずられることも、武器を支給されることもなく、気密扉の中へ追い込まれて、斜め下に続く通路を基地の奥へと歩かされた。
それは少し意外だった。
特戦営みたいな場所なら、最初にやるのは人間を泥の中に放り込んで半殺しにし、自力で這い上がってこれるかどうかで利用価値を測るものだと思っていた。ところが十分近く歩いた先で通路の出口が開くと、目に飛び込んできたのは階段教室がずらりと並んだ光景だった。
……は?
正面の壁には冷白色の光幕が掛かっていて、タイトルが失明防止サイズで表示されていた。
第一段階理論課程:小隊編成と艦隊基礎管理
入口に立って、二秒黙った。
なるほど。
肺が削れて、風が刃物の踊りを踊っているようなこの星に送り込まれて、最初の授業は格闘でも射撃でも生存訓練でもない。
管理学だ。
連邦は本当に、人間から人生への最後の幻想を奪う方法を熟知している。
教室に追い込まれて席に着くころには、すでに半分近くが埋まっていた。空気には消毒液とフィルターの粉塵、装備用オイルの匂いが混ざっている。頭上の照明は白く、「ようこそ、これからは脳みそも一緒に訓練します」と告げているような白さだった。
座った直後、六A倉の「少なくとも艦隊管理を学ばなくてよかった」という低レベルな幸福を懐かしむ暇もなく、教室前方の重い側扉が開いた。
スライドじゃない。
明らかに普通の人間より重い何かが、内側へ押し開けたのだ。
ドン。
一つ目は、足音。
ドン。
二つ目も、足音。
教室全体が一瞬で静まり返った。
規律があるからじゃない。
その音が重機械の入場にあまりにも似ていて、本能が先に口を閉じさせたのだ。
そして、彼が入ってきた。
二メートル級の身長で、ドア枠を一回り小さく見せている。肩幅はそのまま小型の掩体として使えそうで、右半身はまだ人間の体裁を保っているが、左半身は偽装を完全に放棄していた——軍用チタン合金の義肢が頸部の側面から腕全体に延びていて、関節部には深灰色の装甲板が覆い、指は人間の顔面をその場で握り潰せそうな金属製の鉗子が五本。左半面には頬骨と下顎に沿った金属フェイスマスクが貼り付いていて、マスク内側の音声モジュールが冷たい青い細光を放っていた。
その存在感は「屈強」じゃない。
重い。
突撃破城槌に歩き方を教えて、軍服に詰め込んだような重さだ。
その目が教室を一掃した瞬間、二人が息を忘れたのは確かだった。
彼は講壇まで歩いてきて、自己紹介も挨拶もなしに立ち止まった。
代わりに、講壇横に置かれていた地形説明用の玄武岩模型に手を伸ばす。
あれは私の上半身の半分はある重さだ。
それを片手で掴んだ。
ガリッ。
構えもしない。
力を込める姿勢も見せない。
ただ指を五本、ぐっと握り込んだだけで、黒い岩は安物のビスケットみたいに手の中で割れた。破片が卓上に転がり、粉塵が飛び散る。教室全体が、喉をまとめて掴まれたみたいに静まり返る。
すぐ後から、電子合成音が響いた。低く、平板で、かけらも人間らしさがない。
「艦隊管理は、生き延びた者だけが学ぶものだ」
砕いた石片を机に放り戻す。
「その前に、お前たちが覚えるべきなのは、首を絞められずに済む方法だ」
なるほど。
冷たい視線が教室を一巡し、最後に私の上で止まった。
狙いすましている。
そして、ひどく鬱陶しい。
「もしかして気づかれてないかも」というささやかな希望すら、容赦なく潰しにくるタイプだ。
「星野霜」
電子音が私の名前を呼んだ瞬間、今日が穏やかに終わる可能性は消滅した。
「前へ出ろ」
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




