122. 今はただ、おやすみなさい 2
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
一四四班の十一人……ああ、違う。 まだ療養中のエヴリン・サドを除けば、今雪風の艦橋に立っているのは十人だ。
私は艦橋の少し後ろの位置に立ち、この期間に疲労、水不足、危機、修理費、海賊、帝国軍、そして理不尽な運命に代わる代わる打ちのめされてきた顔ぶれを見渡しながら、ふと、ひどく遠い、顔をしかめたくなるほど遠い言葉を思い浮かべた。
――一四四班。
この名前を使わなくなって、どれくらい経つだろう? 今の私たちには到底似つかわしくないほど、長く。 学校にいた頃、この名前にはまだ制服、時間割、成績、操典、昼休みの居眠り、点呼、教官の背後での小細工といった匂いが染み付いていた。
だが今となっては、それはスローガンからある種の遺跡に変わってしまった。古い教室のドアにまだ掛かっているクラス札のようなものだ。札は変わらないが、人はすでに宇宙の辺境に放り出され、主砲と飢えと沈黙を使って生き延びる方法を学んでいる。
私は仕方なく首を振り、この場違いな感傷を頭から追い払った。 感傷などというものは、雪風の上では何の栄養価もない。 特に、今のような時は。
艦橋の照明は冷たく、メインスクリーンには整理されたばかりの航路データ、貨物の目録、艦内エネルギー配分図が表示されている。外は深宇宙、内側には深宇宙よりも疲れ切った顔をした人間たち。
雰囲気は緊迫しているとは言えないが、決してリラックスしているとも言えない。一番難しい問題を解き終えたばかりの試験で、監督官が突然二枚目の答案用紙を抱えてやってきたような感覚だ。
アッシュが前方に立ち、手に資料板を持っていた。
今の彼には、すっかり「代理艦長」の風格が漂っている。威厳があるという意味ではない。今の雪風の有様では、誰がその席に立とうと威厳など保てるはずがない。そうではなく、疲労、打算、圧力、そして表面上の礼儀を一緒に折りたたみ、制服の中にきっちりと押し込む能力が、ますます本気でこの艦全体の底を支える人間のそれに近づいているのだ。
「諸君、ご苦労だった」 アッシュは短く皆に向かって頷き、本題に入った。
「現在、我々は新しい動力炉を手に入れた。機関部のテストが完了し次第、換装が可能になる」
その言葉が落ちた瞬間、艦橋の空気が明らかに少し緩んだ。 歓声でも、熱血沸騰するような高揚でもない。生活費と酸素代に同時に首を絞められかけていた人間が、来月も生き延びるチャンスがあると突然知らされたような、そんな緩みだ。
そしてハーヴィーが、その緩んだ空気を再び現実へとねじり戻す役を買って出た。 「その時は、やはり修理基地を探す必要がある」彼は目を上げ、エンジニア特有の、世の森羅万象に一切のロマンチックな期待を抱かない冷酷な声で言った。「しかも、できれば正規の修理工場がいい」
彼はわざわざ「正規」という二文字をはっきりと強調した。 その語気は、「もし誰かが再びローレンスのような場所に戻ると提案しようものなら、その場でスパナを使ってそいつの頭を排熱口に改造してやる」と言わんばかりだった。
アッシュは少し笑った。 「もちろんだ。私とて、他に手があるならあんな場所は選ばない」
その「あんな場所」という言い方はひどく含みがあった。 私たちがただ、料金が少し高めでサービス態度の悪い自動車修理工場を訪れただけのように。金属の骨格に覆われ、内も外もグレーな取引の匂いがする闇市の小惑星に乗り込み、命を担保にして値切り交渉をしてきたわけではないかのように。
アッシュは資料板を一枚めくった。 「まずはヴィクトルに処理させよう」
後ろでその言葉を聞いた私は、機関部と、あの九島重工のヘリウム・水素駆動炉に触れることになるすべての人間に対し、心の中で一秒間の黙祷を捧げた。
なぜなら「まずはヴィクトルに処理させよう」という言葉自体が、およそ人を安心させるには不向きな運命感を帯びているからだ。その裏の意味はたいていこうだ――「事態は困難で厄介だが、あの男なら、動くはずのないものをどうにか動かしてしまうだろう。その過程で他の誰かの寿命が三年縮むかどうかは、また別の話だが」。
アッシュは少し間を置き、目を上げて私たちを見た。 「それから――次の補給ポイントについてだ」
その数文字を聞いただけで、私は嫌な予感がした。 案の定だった。
「諸君も知っての通り、我々は現在、亜光速航行しかできない状態にある」と彼は言った。「この動力でデュナン星系へ戻ろうとすれば、おそらく一生かかっても辿り着かない」
私は思わず頷きそうになった。 誇張ではなく、本当のことだ。 雪風の今の状態で「帰還」はおろか、「生きて滑り込む」ことすら、宇宙が突然私たちに良心を見せてくれたのではないかと疑いたくなるレベルだ。
アッシュの言葉は続く。 「そして、超光速エンジンよりも今重要なのは、食事と、生活飲料水だ」
私はたまらず口を挟んだ。 「この前、補給したばかりじゃない?」
口に出した瞬間、自分でも意味のない質問だと分かっていた。 私の頭の中の「この前」は、まだイベントの層に留まっていて、現実の層に移行していなかったのだ。人間は逃亡に成功するたび、ついでに生活の糧の問題も解決したと短絡的に錯覚しがちだ。残念ながら、宇宙は決してそんな付加サービスを提供してはくれない。
傍らに立つアイダが、首を少しも傾けることなく、直接答えた。 「この前というのは、十日前のことよ」
彼女の声は、脳内の箇条書きリストが誰よりも完璧に整理されていると一聴して分かる、あの平穏なものだった。 「それに、ローレンスではほとんど仕入れていないわ」彼女は淡々と付け加えた。「あの畜生ども、食料の価格を十数倍に吊り上げていたから」
私の口元が引きつった。 十数倍。 上等だ。 私たちは船を直しに行ったはずが、ついでに宇宙の闇市で資本主義の実務講義を受けさせられたわけだ。学費は高く、教材は汚れきっており、おまけに教師はいつでも銃を抜く可能性がある。
ハーヴィーもここで表に目を落とし、不足しているものを一つ一つ読み上げようとしたらしいが、結局自分から放棄した。 「やっぱり読むのはやめておくよ」彼はため息をついた。「ほとんど全部足りない」
私はそれらの表を見つめ、そして艦橋にいる、半死半生でありながらまだ未来があるふりを続けなければならない学生たちを見回し、最後にはやはり我慢できなかった。
「素晴らしいわね」私は言った。「私たち、宇宙の孤児から宇宙の乞食に格上げされたみたい」
その言葉が落ちた瞬間、隣の何人かが「言っていることは正しいが、認めたくはない」という顔をした。
次の瞬間、真紀がごく軽く私の手に触れた。 叩いたわけでも、引っ張ったわけでもない。 ただ、触れただけ。
力はごく弱い。注意を促すようでもあり、それよりもう少し近い何かのようでもあり、かといって深く詮索できるほどではない。
「シモ」彼女は低く私を呼んだ。
たった二文字。 だが、私はすぐに彼女の意図を理解した。 もう皮肉を言うな。 あるいはもっと正確に言えば――今はこれ以上、みんなの辛うじて首の皮一枚で繋がっている精神を削り落とすな、と。
私は大人しく口を閉じるしかなかった。 正直に言って、景雲でのあの出来事以来、彼女が私に触れるという行為そのものが、私の大脳を短時間失調させるのに十分なのだ。それが今、艦橋で、公の場で、クラス全員――いや、生き残った全学生――の目の前で行われているのだから、手の甲の触れられた部分が、まるで独立した意思を持ったかのように過剰な存在感を放っているように感じられた。
ひどく恥ずかしい。 だが、どうしようもない。
アッシュは私の皮肉を気にも留めず、話を続けた。 「とにかく、すでにAIに鉱石を補給できる惑星を検索させてある」
メインスクリーンに新しい目標ポイントが表示された。距離は決して近くはないが、私たちのこの半壊状態でも、辛うじて考慮する資格がある範囲内だった。関連データはまだすべて展開されておらず、資源型惑星であることしか分からない。少なくとも鉱物と基礎的な補給の二点において、雪風に一息つかせる可能性を備えているようだった。
アッシュの視線が全員をなぞった。 「今から、交代で休息を取る」
この言葉は、艦橋にいる大半の人間にとって、「新しい動力炉を手に入れた」ことよりも、よほど良い知らせに聞こえた。 いくら良い炉があろうと、今すぐ目の前に置いて睡眠の代わりにすることはできないのだから。
「第一陣は、アイダと私を除いて全員休息に入れ」アッシュは言った。「その後のローテーションは、その方が組みやすい」
この割り当ては合理的だった。 文句を言う気力も湧かないほど合理的に。
アイダは残って補給と新動力炉の関連データを睨み続けなければならず、アッシュは航路、指揮、対外的な判断を担う必要がある。その他の人間については、率直に言って、今これ以上無理やり持ち場に釘付けにしたところで、それは職務遂行ではなく、疲労が限界に達した人型の物体を座席に並べているだけになる。
私自身、あと十分もすれば、立ったまま眠りに落ちる自信があった。 しかも、体裁の良い眠り方ではないだろう。
短い解散の指示の後、皆が次々と艦橋を離れ始めた。
高圧の会議が終わってから、実際にあのドアを出るまでの間には、いつも奇妙な緩衝時間がある。 体はすでに解散してもいいと分かっているのに、頭はまださっきの「鉱石」「補給」「亜光速」「正規の修理工場」そして「私たちはとても貧乏だ」という言葉に囚われていて、現実がどれほど酷いかを半拍遅れて噛み締めているような感覚だ。
私は真紀と一緒に歩き出した。
通路の照明は艦橋の中より少し暗い。艦内稼働音が金属壁の内部で低く震えている。この艦が外見上どれほどボロボロで、どれほど無理をしていても、中にあるまだ正式に交換されていない古い心臓は、相変わらず不承不承ながらも脈打ち続けているのだ。
私たちは並んで少し歩いた。 どちらも先には口を開かなかった。
沈黙自体は不思議ではない。 だが、真紀と一緒に歩いている時の沈黙は、最近少し危険なものになりつつある。それが単に「彼女が元々静かな人間だから」なのか、それとも「私たちの間に何かが静かに育ち始めているから」なのか、私にはだんだん区別がつかなくなってきているからだ。
結局、私からあの件を切り出した。 「さっきのコード……」
言いかけて、声は自然と低くなった。 真紀はもちろん、私が何を言っているか分かっている。 キャプテン・ハックが吐いたあの暗号。 海賊船の上で彼女の顔色を急変させ、それでも強引に押さえ込ませたあの代物。
彼女は前を向いたまま、歩みを止めなかった。 「ええ」 「今、処理するつもり?」
彼女は二秒間沈黙した。 「今は無理よ」
その答えは、実は私も予想していた。 だが、予想できたことと、彼女の口から直接聞くことでは、やはり感覚が違う。
私は彼女の横顔を見た。 「証拠が不十分だから?」 「信号がないからよ」彼女は極めて平坦に言った。「いずれにせよ、安定した外部通信が確保できる場所まで行かないと、データを送れない」 「誰に送るの?」
彼女は今度はすぐには答えなかった。 通路には私たちの足音と、遠くのどこかの配管が微かに熱膨張と収縮を繰り返す音だけが響いていた。話してくれないのかと思ったが、数秒後、彼女は淡々と返した。
「今はそれが重要ではないわ」
彼女らしい言葉だ。 拒絶でも敷衍でもなく、本当の答えをある引き出しにしまい込み、時機が来るまで待つ。彼女はいつもそうだ。何事も押さえ込み、傍らにいる人間にも同じように耐えることを学ばせる。
私は頷き、それ以上は追及しなかった。 今の彼女がここまで問わせてくれたこと自体が、ある種の信頼の証だと分かっていたからだ。これ以上深入りすれば、それは勇敢なのではなく、ただ殴られに行くようなものだ。
「じゃあ、保留ね」私は言った。 「保留よ」彼女も言った。
その二文字が彼女の口から出た時、この件に薄い氷の層を被せたように聞こえた。解決したわけではない。一時的に封じ込めただけだ。だがそれを聞きながら、私の心には言いようのない蟠りが残った。
「家」に関わることは、一度絡んでしまえば、ただ保留にするのは難しい。 それは雪の下に埋められた火のようなものだ。表面からは見えなくても、踏みつければやはり火傷をする。
私たちは最後の角を曲がり、二等艙区画に到着した。
雪風の二等艙は、お世辞にも快適とは言えない。正直に言えば、「少なくとも横になれる」ことと「それ以上は望まないでくれ」という要求の間で、必死にバランスを取っている妥協の空間に近い。 だが、この数日間に起きたことが多すぎたせいか、あるいは私が本当に限界だったせいか、その見慣れたハッチが目の前に現れた時、私は一瞬、「家に帰ってきた」という錯覚すら覚えた。
馬鹿げている。 そして悲しい。
もし雪風が家だとしたら、私たちのこの家の家計は、破産寸前から海賊の心臓を盗んで延命しなければならないレベルにまで進化していることになるのだから。
真紀がカードキーでハッチを開けた。
ドアが開いた瞬間、私の疲労感は、背後で最後の一本の支持ワイヤーを誰かに切られたかのように、一気に押し寄せてきた。
ただの疲れではない。 私が道中、意志と、強がりと、皮肉と、臨機応変な対応で無理やり押さえ込んできたすべてのもの――睡眠不足、景雲でのあの制御不能に近い尾行、ジェスが残した厄介な後遺症、キャプテン・ハックの船でのあのコード、九島家の影、アイダの精神的ダメージを与える恐ろしい発言の数々、艦橋での補給の現実――そのすべてが、ベッドを見た瞬間に集団で報復に出たのだ。
私はドア口に立ったまま、一秒間、このままその場で倒れ込むのではないかと本気で疑った。
「……まずい」 私はドア枠に手をつき、極めて正直に言った。
真紀が振り返って私を見た。 「どうしたの?」 「もし今、誰かにまた会議に出ろって言われたら」私は真剣に答えた。「私、先に犯罪を選ぶかもしれない」
彼女は私を見て、一拍置いた。 そして、ごく淡々と言った。
「なら、先に寝て」
たった四つの文字。 なだめるわけでも、笑うわけでもない。 だが、彼女がそれを、ほとんど当たり前のような静かな口調で言ったからこそ、私は胸の奥のあの乱雑な疲労感が、軽く押さえ込まれたような気がした。
私は曖昧に返事をし、艙内に入った。
背後でドアが閉まり、外の艦内稼働音が一段遮断される。艙内には低い換気音と、二人が持ち込んだ、まだ事件から完全に引き切れていない体温だけが残った。
突然、そのままベッドに倒れ込み、次の宇宙の終わりまで眠り続けたいという衝動に駆られた。
残念ながら、最近の雪風のペースからすると、宇宙が終わる前に、私たちは鉱石、補給、動力炉、九島家の暗号、そして私が今は考えたくもない大量の厄介事を処理しなければならないだろう。
人生とは、本当に過酷だ。
だがその瞬間、私はやはり、ただ目を閉じたかった。 少なくとも数分間だけでも。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




