112. 給水問題 1
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
艦橋へ戻った時、最初に目に入ったのは、ジェスが非常に不自然で、非常に力の入った、小学生が校長の椅子に忍び込んで座るような姿勢で、艦長席にきちんと腰を下ろしている光景だった。
その絵面はなかなか荒唐無稽だった。
数分前まで、この男は人生を紙飛機に折って気閘から投げ捨てられたかのように泣きじゃくっていた。それが今や背筋をぴんと伸ばし、両手をきちんと肘掛けに置いて、次の瞬間にも宇宙全体への砲撃命令を下しそうな表情をしている。
だが、その厳粛さは、私が艦橋に踏み込んだ瞬間、すぐに一本の亀裂を走らせた。
「シモ!」
ジェスはほとんど椅子から弾き上がるようにして立ち上がった。
「やっと戻ってきた、俺さっきすごく真剣にやってたんだけど、三回くらい、押したら自爆プログラムが起動しそうなボタンに手が伸びそうになって、でも堪えたから」
……上出来だ。
この一言を聞いた瞬間、彼に代理の代理艦長を任せた件のリスク評価が、やや楽観的すぎたかもしれないという思いが湧いた。
「よくやった」歩み寄り、手を伸ばして、魂を飲み込みそうなあの椅子から彼を解放した。「返してもらうわ」
ジェスはついに特赦状を受け取ったかのように、大きく息を吐き出した。艦長席の端から滑り降りながら、小声で付け加えることも忘れなかった。
「正直に言うと、あの椅子、長く座ってると人生を疑い始めるんだよね」
「知ってる」私は言った。
さっき一通り疑い終えたばかりだから。
もう一度艦長席に腰を下ろした。
その椅子は相変わらず冷たく、相変わらず硬く、短い間空けていたからといって少しも家具らしくなっていなかった。あのままだった——心の中でどれだけ震えていても、背筋を正させ、口を開かせ、まず艦全体を担ぎ上げることを強いる、あの椅子のままだった。
肘掛けを指先で一度叩き、顔を上げて艦橋を見渡した。
人心は、ほぼ戻りつつあった。
完全に戻ったとは言えない。
事故現場から魂を引き取ってきたばかりで、まだ仮置きのタグが貼り付いているような状態だが、少なくとも自分で立っていられる。
ロイはすでに舵手席へ戻っていた。顔色は宇宙の幽霊に精気を一口吸われたように白いままだが、両手は制御桿に戻っている。その白さは弱さじゃない。ひどい目に遭わされた後、神経を一本一本無理やり持ち場へ押し戻した後の白さだ。さっきの奇点跳躍からまだ完全には降りられていないのが分かる。だが艦は彼がゆっくり回復するのを待ってくれないから、彼はとりあえず回復したふりをするしかない。
蘭は通信席に戻り、背筋を真っ直ぐに伸ばしていた。顔に「さっき何があったか話したくない」という冷気が再び凍りついている。よし、少なくとも自分を衝撃から封じ込めることはできたようだ。
蘭という人間はそういうものだ。惨めになればなるほど、表面は何もなかったかのように処理される。内部でどれだけ認めたくない感情が氷塊になっているかは、後で考えることだ。
アカリはレーダー席の前に寄りかかっていた。目がどこか空ろで、表情は相変わらず、連続十年不眠でようやく死神と同僚になりつつある人間のそれだった。
だが手はすでにセンサーインターフェースへ戻っている。それで十分だ。アカリという人間の最も安心できるところは、見た目に元気があるかどうかではなく、明日にも告別式を開けそうな顔をしていても、やるべきことはやるという点だ。
アイダの顔色はまだ悪く、事故報告書と一緒に乾燥機に入れられて出てきたようだった。それでも自分の席へ戻り、区画構造図を呼び出しながら損害管制の報告を確認している。
「これは全部嫌いだが、まず片付けてから嫌いになる」という彼女の気質は、こういう時に雪風では実に価値が高い。
ふと、妙な感覚が湧いた。
この艦は今しがた、宇宙に洗濯機に入れられたような目に遭い、艦長まで冷凍睡眠に送り込まれた。それでも、この面々が一人一人自分の席へ戻っていくだけで、雪風はまた少し、艦らしくなる。
ぼろぼろで、気持ちは複雑で、精神的後遺症を引きずっている艦だが。
それでも、艦だ。
全艦放送を主コンソールへ引き上げ、一秒だけ止まった。自分の声が恥ずかしいほど震えていないことを確認してから、ボタンを押した。
「全艦に告ぐ」
艦橋の全員の動きが、ごく軽く止まった。
艦橋だけじゃない。この言葉は雪風の、まだ放送を聞ける場所にいる全員の耳に届く。だから、いつもの私の話し方に含まれるような「クソ」の多さや、ひっくり返したいという個人的な感情は、少なくとも表面上は排除しなければならない。
「こちら代理指揮、星野 シモ中尉」
自分の名前を口にした瞬間、やはりどこかしっくりこない感覚があった。自分のものではない任命書を読み上げているような感覚だ。だが、そのしっくりこない感覚は今、飲み込まなければならない。
「本艦は敵との交戦宙域を離脱し、現在は辺境の未知空域にある。ナビゲーションシステムは星図を再構築中。艦体の主構造は安全だ。各部署は持ち場を維持し、引き続き状況を報告せよ」
一拍置き、声をもう少し安定させた。
「CICは損傷が著しい。即刻閉鎖とする。医療班と損害管制班を除き、許可なき立ち入りを禁じる。CICの機能は暫時、艦橋および各補助席位へ統合する。情報の取りまとめは艦橋が直接引き受ける」
艦橋は静かだった。機器の低い唸りと操作音だけが続く。こういう時は、命令が短いほどいい。死のドラムから引き上げられたばかりの人間の脳は、長広舌に耐えられるほど整っていない。
「全艦、節約運転に入る。私の許可なく、不要な機動は行わない。医療、損害管制、航法、機関、通信を優先とする。その他の人員は現状待機。以後の指示に従え」
最後に、一言付け加えた。
「私たちはまだ生きている。それなら、まず艦を動かし続けろ」
放送を切った。
艦橋では誰も拍手しなかった。誰も熱血ドラマのように「了解!」と叫ばなかった。それでいい。こういう時にまだ元気よく演じられる人間がいたとしたら、それこそが本当に怖いことだ。
ロイはただ静かに肩をもう少し伸ばした。蘭は頭を下げてリンクの調整を再開した。アカリはレーダーのスキャン角度を外層グリッドへ切り替えた。アイダは遠慮なく先に口を開いた。
「じゃあCICを先に封鎖する」
「行って」私は言った。
アイダは頷き、損管兵を二人呼んで、封鎖テープと臨時立入制限の権限を持って出ていった。艦橋からCICの内部は見えないが、さっきの、神に叩き壊されたような有様は頭に残っている。封鎖は正しい。中の血が拭き取られ、機器が固定され、「死の現場」という雰囲気が抜けるまでは、あそこを「指揮センター」と呼ぶのは相応しくない。
「蘭、通信状況」
蘭は顔も上げず、指をインターフェースの上で素早く叩いた。
「近距離の艦内、区画内通信は九割回復。対外周波数は正常だが、識別できる連邦中継マーカーはない。長距離呼び出しは今のところ、宇宙にボトルメールを投げているのと同じ」
上出来だ。
蘭らしい言い方で、内容はやはり芳しくない。
「アカリ、センサー」
「周辺に大型艦影なし」アカリの声は相変わらず、厭世と眠気の間をさまよう単調さだった。「背景輻射はきれいだ。きれいすぎて、いい場所とは思えない。追手の即時信号もなし、まともな航路熱源もなし。要するに——私たちはかなり外れたところにいる」
「それは知ってる」私は言った。
「知ってる」アカリが返した。「でも、もう一回言った方が儀式感がある」
……上出来だ。これは本当に生き返ってきた証拠だ。
「ロイ、主推進の状態は」
ロイは乾いた唇を舐め、航法コントロールの画面を見つめた。
「亜光速推進は維持できる。姿態制御は安定した。あの三つのボタンしかない骨董品で二度目の奇点跳躍をやれと言われない限り、連邦の役に立てる人間でいられると思う」
「今のところない」私は言った。
「神に感謝する」
ロイのその言葉は、普段は信じていない何かを今この瞬間だけ臨時で信仰したような、非常に真剣な響きがあった。
ヴィクトルから送られてきた星図を、艦橋のメインレイヤーへ切り出した。
全部ではない。ナビゲーションに必要な部分だけだ。「巨乳ストリップバー最高」の一行は、私が責任を持って非表示にしておいた。
連邦軍は人手不足で、補給も不安定で、技術ツリーも酔っ払って描いたような形をしているが、全艦が一緒に、唯一の修理候補地の隣に低俗な娯楽施設があることを知る必要はまだない。
「各員、ここを見てくれ」
ローレンス修理工場の座標を点灯させた。
目立たない小さな点が、灰色の航路の縁にぶら下がっている。宇宙の辺境に生えた、信頼性の低い一つのほくろのようだった。
「これが現時点で最も近い、使える——」一瞬詰まってから言い直した。「使用可能な修理施設だ。ローレンス修理工場。今の位置から最短安全経路を取り、現有の主推進で亜光速航行した場合、おおよそ五日かかる」
「五日?」アイダが区画構造図から顔を上げ、眉をひそめた。「この場所で?」
「ああ」私は言った。
病室でアッシュと真紀がすでに考えるべきことを先に考えてくれていたおかげで、今この数字を口にしても、最初に自分で見た時ほど星図をゴミ箱に投げ込みたくはならなかった。
航路を一段ずつ引き出した。
「直線は取らない。この一帯の重力井の分布が悪く、空域の背景がきれいすぎる。きれいすぎるのは、何かが隠れやすいということでもある。この灰色帯に沿って切り込み、外層空洞の縁を避けてから、ローレンス修理工場へ近づく」
ロイはその航路を見て、喉仏を動かした。
「五日の亜光速……できる」
人間の言葉に翻訳すれば、「嫌だが、少なくとも今度はあの博物館に寄贈すべき三つのボタンを押さなくていい」ということだ。
蘭は星図を再校正しながら、冷たく一言添えた。
「途中で誰かに背後から一発もらわなければ、の話だけど」
「縁起でもないことを言うな」私は言った。
「リスクを述べているだけ」
「もう少し控えめに述べてくれ」
「ここは文芸部じゃない」
上出来だ。
二人ともちゃんと言い返せるようになった。雪風はまた少し、完全崩壊から遠ざかった。
アイダの方は実務的だった。
「五日は可能、ただし艦内消耗が持てばの話」区画表を調整しながら言った。「電力は融通できる。医療と気密区画の優先も問題ない。ただ、長時間航行は動けるかどうかだけの問題じゃない」
そこで言葉を止めた。
視線が別の報告欄へ落ちた。
私は航路を見ていたが、アイダの表情を見た瞬間、その視線を追った。
生命維持と内部循環システムの総覧だった。
最初は異常に見えなかった。酸素、気圧、二酸化炭素回収、温度管理、すべて許容範囲内だ。嫌な数字だが、少なくとも読める種類の嫌さだ。
そして、その下の欄が目に入った。
水循環回収効率:61%
使用可能純水備蓄:低下中
一部浄化区画、オフライン
その数行を見つめ、すぐには何も言わなかった。
奇妙なことに、これは敵艦ほど劇的でも、跳躍失敗ほど轟々しくもない。警報もない。炎もない。赤い文字が目に飛び込んでくるほど大きくもない。ただ静かにそこにある。細く、ゆっくりと、しかし確実に肉に食い込んでいく棘のように。
五日間の航行。
未知の辺境。
修理施設が合法かどうかも、まだ営業しているかどうかも分からない。
そして、艦内の水が——
足りなくなり始めていた。
アイダが先に口を開いた。声は平坦だが、さっきより硬かった。
「中尉、第二の問題が来た」
艦長席に背を預け、さっきまでまだ明確に見えていた航路を見つめながら、艦全体がもう一段沈んだような気がした。
道がないわけじゃない。
道ができた後、生きてその道に辿り着くことが、また別の、宇宙と値段交渉しなければならない問題になったということだ。
顔を上げ、再び組み上げられた星図の広がる艦橋前方を見た。
「最短経路の計算を先に終わらせろ」私は言った。「それから、全艦の水処理システムの詳細表を出してくれ」
ロイは何も言わず、ただ黙って艦首を安定させた。
蘭は外部環境サンプルの照合を始めた。
アカリはセンサーネットを航路前方へもう一格押し出した。
アイダはすでに頭を下げ、水循環区画の構造図を展開していた。その表情は、罵りたいが先に数字を読み終えてから罵る相手を選ぼうとしているようだった。
雪風が再び動き始めた。
ただし今回、艦を前へ押し進めているのは、敵艦と砲火だけではない。
五日後にしか辿り着けない修理工場。
元海賊の機関長がくれた一枚の星図。
そして、艦全体で静かに、確実に、減り続けている水。
私は艦長席に座りながら、一つのことをはっきりと理解した。
戦争で最初に人を殺すのは、砲とは限らない。
時には、渇きだ。
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私はその水循環報告書を三秒間見つめ、それから、ロマンチックとは程遠いが代理指揮官として極めて適切な決断を下した。
「アイダ、水処理を見に行く。ついてきて」
アイダが顔を上げた。もともと血色の悪い顔が、今は事故報告書の中から這い出てきたようにしか見えない。
「本当に自分で行くつもり?」
「今行かなかったら、後で配給が下りた時に、なんで風呂に入れないのかと聞かれた時、『報告書が悲観的だったから』とは答えられない」
アイダが、かすかに鼻を鳴らした。
少なくとも世界に白目を向ける気力はまだあるらしい。いい兆候だ。面倒だと思う余裕がある人間は、たいてい簡単には死なない。
振り返り、艦橋を一瞥した。
ロイはすでに雪風の艦首を安定させ、私が引いた最短航路に沿って姿勢を修正していた。蘭は頭を下げて外部周波数を整理している。頭の中の衝撃をまた冷気で凍らせているようだった。アカリはセンサーネットを前方へ押し出し、相変わらず夜明けまで起きていて昇天しそうな顔をしているが、少なくとも指は動いている。ジェスは私がさっきまで座っていた艦長席の脇の副制御席に腰を下ろし、明らかにまだ少し魂が抜けていたが、私の視線に気づくと、背筋を精一杯伸ばした。
……まあいい。
この艦は神様に一度振り回されたようなものだが、破片の全員に、まだ働く意志がある。
「ジェス、艦橋を頼む」私は言った。「何かあれば第一報を私に」
ジェスはすぐに頷いた。
「了解、代理の代理——」
「黙れ」私は言った。
「了解」
アイダを連れて艦橋を出た。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




