111. 託された絶望、わたしが艦長!? 2
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
艦橋の、運命に一度叩き壊されてから無理やり繋ぎ合わされたような静けさが、ようやく少しだけまともな秩序を取り戻し始めた時、通信機が鳴った。
艦長席の脇にある、酔いどれ機関長の隠し情報や人生の破滅通知を受け取るためのあの専用小型電話ではない。
もう一つの通信機だ。
一度出れば艦橋全体に聞こえ、誰も聞いていないふりができない、あの公式通信だ。
私はほとんど躊躇せず、直接チャンネルを開いた。
画面が点灯し、一人の医官が中央に立っていた。制服は整い、表情はプロフェッショナルで、先ほど艦橋が全員まとめて缶詰にされかけたことなど微塵も感じさせない。彼はまず私に敬礼し、死亡通知を読み上げるのに適した、しかし幸いなことに今回は少しだけ内容が良い、平坦な口調で口を開いた。
「報告します。アッシュ・ヴァンダー三等大尉および九島真紀大尉の治療が完了し、一般病室へ移り療養に入りました」
私は彼を二秒ほど見つめた。
上出来だ。
私がここで二回ほど人生について考え直している間に、隣の医療班は半壊状態の人間を骨ごと普通病室に放り込めるレベルまで修理し終えていたらしい。連邦の医療システムが、宇宙に半分叩き壊された私の心臓までついでに補修してくれるなら、戦後に表彰状を書いてもいい。
「面会は可能ですか」訊いた。
「可能です」
礼を言い、通信を切った。
それから目を閉じ、魂にほんの短い間だけ息継ぎをさせた。
真紀が目を覚ました。
アッシュも目を覚ました。
その二つの事実だけで、艦橋の空気が先ほどよりは棺桶の内部らしくなくなった気がした。
再び目を開けた時、脳はすでに次にやるべきことを並べ終えていた。綺麗な順序ではないが、少なくとも人間を生かすには十分だ。
立ち上がり、ジェスの方へ歩み寄った。
ジェスはもう大声では泣いていなかったが、体はまだ震えていた。演技の震えじゃない。「本当に怖かったよぉ」という半ば作られた震えでもない。生死の境界線に放り込まれ、神経がまだ完全に戻ってきていない、本物の震えだ。
手を伸ばし、ジェスの肩を軽く叩いた。
「ジェス」
ジェスが顔を上げ、私を見た途端、目元がまた少し赤くなった。
「シモ……シモ……」
そして、そのまま抱きついてきた。
……まあいい。
先ほどまで艦橋で世界の終わりのように泣きじゃくり、今は漂流の末にようやく流木に抱きついた小動物のようになっているこの男を見下ろし、正直なところかなり呆れていた。
だが、こんな時に突き放すのは、あまりにも人非人だ。だからその場に立ち尽くし、二秒ほど抱きつかせたまま、心の中で冷静に評価を下した——なるほど、代理最高指揮官の業務内容には、臨時の精神安定用ぬいぐるみの役割も含まれているらしい。
「医務室へ行ってくる」私は言った。「だから今、あんたに一つ頼みたいことがある」
ジェスは私の肩で力強く頷いた。重大任務を任され、まだ涙も乾いていない新兵のようだった。
手を上げ、今や椅子というより呪いの継承装置に見える艦長席を指差した。
「あの椅子に座って」
ジェスは私の指差す方向を見た。
そして、その顔に、先ほどの私とまったく同じ表情が浮かんだ。
驚愕ではない。
魂が先に「は?」と声を上げ、肉体がそれに追いついていない空白だった。
「何か状況が変わったら、第一報を私に回して」私は言った。
「は?」
よし、ついにその「は?」が実際に声に出た。
「医務室へ行ってくる。すぐ戻るから」
言いながら、理不尽にもジェスの肩を掴み、そのまま艦長席の方へ押しやった。ジェスは自分の人生が突然極めて不穏な高みへ押し上げられたことから立ち直る間もなく、私に半ば引きずられ、半ば押し込まれるようにして、あの椅子に座らされた。
「あんたは今から雪風の代理の代理艦長よ、ジェス・マッカロウ」
ジェスは瞬きをし、唇を動かした。
「シモ……」
「ん?」
「自撮りしてストーリーに上げてもいい?」
私は彼を見つめた。
彼も私を見つめ返した。
艦橋が、一秒間静まり返った。
……クソ、こいつの精神的靭性は本当に理不尽なほど強い。
ついさっきまであんなに泣いていたのに、もうストーリーに上げることを考えている。ある意味、ジェスのような人間は本当に狂いにくいのかもしれない。彼の脳はすべてのリソースを恐怖の処理に回すことなく、常に一部を「この不条理をどう日常化するか」を考えるために自動で残しているのだから。
「駄目」背を向けて艙門へ歩き出す。「帝国軍を大勢引き寄せたいなら、ご自由に」
ジェスが唇を尖らせた。
代理艦長の座を任されたのではなく、一番好きなお菓子を没収されたような、不満げな顔だった。
構う気にもなれず、そのまま艦橋を出た。
---
艦橋を出て初めて、自分が今、どんな身分で艦内を移動しているのかを本当に意識した。
すれ違う損管兵、医療班、保安部の人間が、私を見ると視線を一瞬止める。野次馬的な視線じゃない。状況を判断し、素早く態度を調整するための停止だ。
頷く者もいれば、横に退いて道を譲る者もいる。その目には、明らかな問いが含まれていた——「あなたは誰か」ではなく、「次はどうするのか」という問いだ。
この感覚はひどく嫌だった。
自分がさっきあの椅子に座ったことを、自分だけでなく、他の人間もすでに見ているのだと、思い知らされるからだ。
医務区は、想像していたより明るかった。
戦艦の医務室というものは、大抵こういう欠点を持っている——外で何人死のうが、艦橋がどう吹き飛ぼうが、ここの照明は永遠に、誰もが自分が実は脆弱であると認めざるを得ないほど明るく灯っているのだ。
空気には消毒剤、再生ジェル、抗菌薬霧、そして血が拭き取られた後に残る薄い鉄の匂いが漂っていた。艦橋よりずっと清潔で、それゆえに一層冷たく感じられた。
入っていくと、先ほど通信に出た医官が歩み寄ってきた。
「中尉」
彼は軽く頷いた。
「飛田艦長は?」まず訊いた。
医官の表情は変わらなかった。だが、そのわずかな専門的平静さの後ろにある重さが、私の心を一段沈ませた。
「重傷です」彼は言った。「艦内の設備では完全な修復は不可能です。緊急止血、内圧安定、神経保護処置は完了しましたが、生存率を維持するためには、当面の間、飛田艦長を冷凍睡眠に入れるしかありません」
私は少し沈黙した。
医療システムらしい言い回しだ——一言一句が正確で、現実逃避の余地を一切与える気がない。
簡単に言えば、飛田艦長は死んでいない。
だが、当分は戻ってこない。
「どれくらい?」
「完全な修理・医療施設が見つかるまでです」医官は私を見た。「それまで、飛田艦長の生命兆候は最低限の安定値に保たれます」
つまり、今この艦で、全員を狂人にしか見えない活路へ押し込むのが一番得意な男が、正式に氷の中に封じられたということだ。
頷いて、理解したことを示した。
それから訊いた。
「アッシュと真紀は?」
医官が体を横に退けた。
「二人とも目を覚ましています。しかし、感情的な刺激や、長時間の面会は推奨しません」
……上出来だ。
これは基本的に「医務室を艦隊司令部にしないでください」と言われているに等しい。残念ながら、私がこれからやろうとしているのは、まさに病室を一時的でひどく体裁の悪い臨時司令部に変えることだった。
一般病室へ入る。
室内は静かだった。機器の稼働音が少しわざとらしく聞こえるほどに。アッシュは奥のベッドに横たわっていた。肩と側腹部が新しく包帯で巻かれている。顔色はまだ少し白いが、目はすでに覚醒していた。目を覚ました瞬間に、まず資産の損益を棚卸しする人間の目だった。
真紀はもう一つのベッドにいた。額と頬の傷は処置され、血が拭き取られた後、その顔は私の見慣れた輪郭の大半を取り戻していた。ただ、過剰に蒼白だった。
彼女が目を覚ましているのを見て、さっきから胸につかえていた塊が、ようやく少しだけ解けた。
ほんの一瞬だけ。
なぜなら次の瞬間、真紀が私を見たからだ。気を失っていたことなど嘘のように、安定した視線だった。
「艦橋はどうなってる」
……来た。
こういうところが本当に腹立たしい。
死の淵から戻ってきた人間は、普通「ここはどこ」「何があった」「水をくれ」と訊くものだ。真紀は違う。真紀の第一声は、常に最も適当に答えられない質問から始まる。
「まだ持ちこたえてる」私は言った。
嘘ではない。
ただ、聞けば瞬時に頭痛を引き起こすような詳細を、大量に保留しただけだ。
真紀は私を見つめ、何も言わなかった。
だが、その視線は少し長すぎた。
私の表情を分解して、内容に問題のある報告書を精査しているのが分かるほど長かった。
「なら、なんでそんな顔をしてるの」
口元が引きつった。
……よし、この人は本当に鬱陶しい。
騒々しい鬱陶しさじゃない。
熟知しすぎているがゆえの鬱陶しさだ。口元が半分硬くなっただけで、視線が少し泳いだだけで、すべて見透かされる。
アッシュの方は、もっと単刀直入だった。
彼はベッドに手をついて少し身を起こした。声はまだ虚弱だったが、質問はすでに完全な形を成していた。
「艦の状況は」
息を吸った。
「主船体に構造的損傷なし。数箇所で区画漏洩。神風エンジンは死んだ。当分使えない。主推進はまだ動くが、最高速は亜光速止まり」
アッシュが眉をひそめた。
「現在位置は」
病室が静まり返った。
真紀は私を急かさなかった。
アッシュも急かさない。
だが、誰も急かさないからこそ、ここで口籠もるのは、壊したおもちゃを抱えて自分の過ちを認めようとしない子供のように見えてしまう。
プライベートレイヤーを開き、さっき隠した星図を、二つのベッドの間の空間に投影した。
「位置は……少々問題がある」
少々どころではない。
その図が展開された瞬間、病室の空気まで一段冷えたように感じた。
アッシュは座標を見つめ、二秒後、顔全体が明らかに沈んだ。
真紀の視線は、オリオン座アルファ、パイク星域、元の航路、跳躍の偏差軌跡をなぞり、最後に、誰かが宇宙の隅に適当に投げ捨てたような小さなマークの上で止まった。その瞳の光が、ごくわずかに動いた。
「Void Wall」アッシュが低く読み上げた。
「ええ」私は言った。「うしかい座ボイドの複合繊維状外縁に弾き出された」
アッシュはしばらく沈黙し、極めて的確にこの事態に結論を下した。
「つまり、これは迷子じゃない」
彼は顔を上げて私を見た。
「流刑に近い」
真紀はすぐには評価を下さず、ただもう一度私を見た。
「艦橋の他の人間には言っていないのね」
疑問形ではなかった。
私も誤魔化すつもりはなかった。
「言ってない」私は言った。「跳躍事故から這い上がってきたばかりの連中に、『一番近い連邦の前哨まで四、五億光年ある』なんて放り投げても、ジェスをもう一回泣かせる以外に、何のプラス効果もない」
真紀は静まり返り、意外にもすぐには反論しなかった。
ただ、ごく軽く一言だけ言った。
「判断は間違っていない」
……彼女の口からその言葉が出ると、ある意味、さっき医官が「容態は安定している」と言った時よりも、ほっとさせられる。
私はもう一枚の図を切り出した。
「でも、完全に手詰まりってわけじゃない」
アッシュと真紀が同時にこちらを見た。
ヴィクトルの星図が空中に現れた瞬間、画風は連邦軍の制式災害ブリーフィングから、辺境の密輸船の船長が酔った勢いで書いた秘密のノートへと一変した。手書きの線、灰色の航路、不明な略語、疑わしいマーク。どう見ても非合法だが、だからこそ「こういう場所にこそ活路がある」という匂いを放つ配置だった。
アッシュはその図を睨みつけ、眉間の皺をさらに深くした。
「なんだ、これは」
「ヴィクトルにもらった」私は言った。
真紀の視線がそこを滑っていく。声は出さなかったが、彼女の心の中の第一声も十中八九「犯罪の証拠品に見える」だったと確信している。
図の上の小さな点を拡大した。
「ローレンス修理工場。ヴィクトル曰く、彼の……隠し場所だそうだ」
アッシュはその座標を見て、すぐには否定しなかった。
これは良い傾向だ。彼のような人間でさえ、第一印象で「海賊のナビか」と嫌悪するのではなく、即座に「使えない」と切り捨てなかったということは、少なくとも技術的には、ここが本当に道になり得るということだ。
病室が数秒間、沈黙した。
そして、真紀の目尻が、かすかに引きつった。
彼女の視線を追って下を見る。
あの赤いペンで書かれた大きな文字が見えた。
「巨乳ストリップバー最高」
……そう。
それだ。
さっき艦橋で見た時、ヴィクトルをあの髭ごと推進器に突っ込んでやりたいと思ったが、今見てもやはりそう思う。
アッシュはその一行を見つめ、たっぷり二秒間沈黙し、最後に冷たく一言だけ吐き出した。
「さっきの君の顔色が悪かった理由が、分かり始めたよ」
真紀は頭痛を堪えるように、あるいは別の何かを堪えるように、手を上げて額を押さえた。
「この図、実にヴィクトルらしいわね」
「それ、褒めてないよね?」訊いた。
「褒めてない」真紀は言った。
上出来だ。
少なくともこの点において、私たちは基本的なコンセンサスを保っている。
図を再び重要なエリアへ引き戻した。
「バーの質はどうあれ、ローレンス修理工場は現在唯一のまともな方向だ。神風は壊れ、主推進では長距離の漂流は持たない。亜光速で連邦まで這って帰ることも不可能だ。生き残るには、まず艦を直すしかない」
アッシュはその図を見つめ、シーツの上で指を軽く一度叩いた。
短い動作だったが、計算しているのが分かった。
「距離は?」
おおよその数値を答えた。
アッシュは頷いた。表情は緩んでいない。ただ「最悪」から「よし、対処可能な最悪だ」へ切り替わっただけだった。
「まずはそこへ向かう」彼は言った。「他のことは、道中で話そう」
その一言が出たことで、事態全体が急に、残酷なほどの単純さを帯びた。
そうだ。
まずはそこへ行く。
行かなければ、私たちは宇宙の辺境でゆっくりと壊れていくという道しか残されていないのだから。
真紀が私を見た。
顔色はまだ白く、額には医療用の固定パッチが貼られているが、その目は私のよく知るものに戻っていた。澄んでいて、安定していて、そして鬱陶しい。
「先に艦橋へ戻りなさい」彼女は言った。
「あんたはまだ寝てるべきでしょ」
「分かってる」彼女は一拍置き、そして本当に言いたかったその一言を付け加えた。「次は、私たちに黙って決める前に、言いなさい」
彼女を見つめた。
心の中にあったあの石が、急に、私一人の上に孤立して乗っかっているわけではないように感じられた。
彼女は私を責めているのではない。
次は、私たちも一緒に担がせろ、と言っているのだ。
……クソ。
こういう時にこういうことを言うのは、「よくやった」と直接言われるより始末が悪い。
なぜなら、もう少しだけ踏ん張ってみようかという気に、本当にさせられてしまうからだ。
星図をしまい、頷いた。
「分かった」
病室の外では医療機器が規則的に稼働し、飛田艦長は別の、もっと冷たく静かな場所で、睡眠の中に封じられているのだろう。艦橋には泣き止んだばかりの人間が、艦長席に座って代理の代理艦長を演じている。
雪風は宇宙の辺境を漂い、神風エンジンは廃物となり、連邦は神話のように遠い。そして私たちが次に進むべき唯一の実行可能な方向は、まともな領収書など切れそうにない名前の修理ドックだ。
どう見ても、無事に家に帰れそうな道には見えない。
だが少なくとも——
雪風が今すぐ死ぬのを避けるための場所には、見えた。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




