95. くじ引き 2
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
予感はいつも私を裏切らない。
その夜、シャワーを浴びて、荷物を整理して、消灯して、それぞれのベッドに入ると、二等室はすぐに静けさに沈んでいった。
二等室の良いところの一つは、その静けさが本物だということだ。
八人部屋のような「全員が静かにしようとしているが、誰かが寝返りを打ち、咳をし、棚に脚をぶつける」という種類の静けさではない。扉が閉まり、灯りが消えると、世界が本当に小さく小さく縮んで、空調システムの低い送風音と、壁の機器が時折点灯する表示灯だけが残る。
私はベッドに横になり、天井の輪郭を見上げていた。上段の板ではない。私たちの部屋には上下段はなく、ちゃんとした二つのベッドがある。今もそんな細かいことを自分で訂正できるということは、まったく眠気がないということだ。
当然だ。
今日一日に起きたことは、一つ取り出すだけで、布団の中で三回は寝返りを打てる。
正式出艙。九十一点。更衣室での公開処刑。そして――
そして、真紀の「私もだ」という一言。
私は毛布を少し引き上げ、物理的な力で自分を記憶喪失にしようとした。
無駄だった。
暗闇の中では、耳が特別敏感になる気がする。真紀の方のシーツが、ごく軽くこすれる音が聞こえる。何かのページをめくる音も聞こえた――おそらく整備マニュアルか、メモだろう。あの人間は、今日高得点を取っても、夜には寝る前にもう一度フローチャートでも確認するのだろう。まるで脳内に常時待機中の標準作業手順が搭載されているかのように。
どれくらい経ったか、数分かもしれない。
彼女がまだ眠っていないのかと思い始めた頃、暗闇の中で、真紀が突然口を開いた。
「シモ」
私は心の中で飛び跳ねた。
幸い、実際には飛び跳ねなかった。
「……何」
私は声を意図的に低く、平坦に、さりげなく押さえた。まるで彼女が突然声を出した瞬間に心拍が半拍止まったことなど、まったくなかったかのように。
真紀の方が、少し沈黙した。
それから彼女は聞いた。
「今日、教室でなんであんなに固まっていた」
私は天井の輪郭を見つめ、聞き間違いかと疑った。
「……どこで」
「点数が出た時だ」
彼女は実に淡々としていた。
「九十一が出た後、お前は二秒ほど呆けていた」
この女は、私が何秒呆けていたかまで把握しているのか。
普段、私のことをどれほど細かく見ているというのだ。
喉がわずかに乾いた。とりあえず強がりで乗り切るしかない。
「意外だったからでしょ。九十一よ。普通は誰でも一瞬固まるんじゃない」
「点数のせいじゃない」
「……」
これは疑問文ではなかった。
陳述文だ。
真紀が陳述文を使う時、それはたいてい八割方の確信があることを意味する。
暗闇の中では、彼女の今の表情が見えない。それが少し安心させてくれるが、同時にもっと落ち着かなくもなる。
見えない時、人はいろいろと考えすぎてしまうからだ。
私は寝返りを打ち、彼女の方へ顔を向けた。何も見えないが、ベッドの輪郭と、ぼんやりした人影だけがかろうじて分かる。
「じゃあ、あんたはどう思うの」
向こうが、しばらく黙った。
答えないのかと思い始めた頃、彼女はゆっくりと口を開いた。
「私が『私もだ』と言ったからだ」
……終わった。
知っていたのか。
私は暗闇の中で目を開けたまま、初めて、自分がベッドのマットレスの中に沈み込んで、空気穴すら要らないほど深く埋まりたいという感覚を、切実に理解した。
「あ、あんた、それ、ずるくない?」
「どこがずるい」
「分かってて聞いたじゃない」
「確認しただけだ」
「確認が終わったら、満足した?」
私はただ言い返したかっただけだった。
まさか彼女が本当に答えるとは思っていなかった。
「少しな」
……この女、今夜いったい何を食べてきたんだ。
私は奥歯を噛み、顔を枕にわずかに埋めた。
「あんたも今日、変だったよ」
「ん?」
「普段、あんなことを皆の前で言わないでしょ」
「どんなこと」
「……そういうこと」
「『私もだ』か」
また繰り返した。
耳の根元が、瞬時に熱くなった。
「わざわざ声に出さないで!」
暗闇の中で、真紀がひどく低く笑った。
笑い声というより、ほとんど息だった。でも、軽いからこそ始末に負えない。
「わざとじゃない」
「そうであってほしい」
「本当にわざとじゃない」
一拍置いた。
そして彼女は、あの平坦な、でも人の胸に穴を開けやすい口調で言った。
「本当のことなら、そうじゃないふりをしなくていいと思ったんだ」
空気が、一気に静かになった。
気まずい静けさではない。
何も触れていないのに、暗闇の中で何かがゆっくりと近づいてくるような静けさだ。
私は口を開き、準備していた言い返しも、吐き捨てる言葉も、「あんた今日どこかおかしくなったの」という台詞も、全部、声にならなかった。
最後に出てきたのは、ひどく情けない一言だった。
「……そういうこと言われると、眠れなくなる」
「そうか」
彼女の口調はひどく平静だった。
「うん」
「なら、私のせいにしていい」
「最初からあんたのせいにしてる」
「そうか」
またあの「そうか」だ。
でも今回のその「そうか」の中には、本当にほんの少しだけ――本当に一欠片だけ――人をなだめるような温度が混ざっていた。
私はベッドの脇の冷たい金属の手すりに手を伸ばし、指先をそこに乗せた。こうすれば少し落ち着けるかもしれないと思って。
「真紀」
「ん」
「今日、外で、私に最初の溶接をやらせたじゃない」
「ん」
「あの時、私ができると思ってたの」
彼女はすぐには答えなかった。
二秒ほど経ってから、言った。
「お前が緊張するのは分かっていた」
「……それは答えになってない」
「お前が緊張すると、一度で完璧にやろうとして、自分を詰まらせることも分かっていた」
……正確すぎる。正確すぎて、腹が立つ。
「だから?」
「だから」彼女の声は暗闇の中でひどく軽かった。「お前に先にやらせたかった。お前が毎回、誰かに道を開けてもらうのを待たなくていいと、知ってほしかったから」
指先が、わずかに縮んだ。
その瞬間、今日艦外での「よし」という言葉が、なぜあれほど私を乱したのか、ようやく分かった気がした。
褒められたからではない。
彼女が近かったからでもない。
彼女はいつも、私自身がまだ整理できていないところを、私より先に見えているからだ。
それが、恐ろしい。
逃げたくなるほど、恐ろしい。
そして……逃げたくなくなるほど、恐ろしい。
私は暗闇の中で小さく舌打ちをした。
「あんた、本当に面倒な人間だ」
「分かってる」
「それに、こういう心が落ち着かないことばかり言う」
「悪かった」
謝罪の言葉を言っているのに、その口調には申し訳なさが微塵もなかった。
私は思わず笑ってしまった。
軽く、短い笑いだ。
笑い終わると、部屋はまた少しの間、静かになった。
今度は本当に、少し楽な静けさだった。
しばらくして、真紀がまた私を呼んだ。
「シモ」
「また何」
「次も正式出艙があったとして」
「うん」
「私と同じ組になりたいか」
私は固まった。
昼間、更衣室でジェスがすでに一度聞いた。あの時は答えるのが早すぎて、自分でも後悔する暇がなかった。
でも今は違う。
今は囃し立てる声もなく、笑い声もなく、Dとハーヴィーが横で騒ぎ立てることもなく、ジェスが向かいで目を細めて見物することもない。
あるのは暗闇だけだ。
私と彼女だけだ。
だから、この言葉が落ちてくる重さも、昼間よりずっと重い。
私は一度目を閉じ、また開けた。
それから、ひどくゆっくりと言った。
「なりたい」
今度は真紀が、半拍だけ静まった。
それから、彼女が寝返りを打つ音が聞こえた。さっきより少し大きかった。彼女もこちらを向いたのだと思う。
「分かった」
一言だけだった。
でも、その言葉が落ちた瞬間、私の胸は昼間の九十一点を聞いた時よりずっと乱れた。
この静けさに耐えられなくて、私は無理やり一言付け足した。
「でも、だからって得意になるなよ」
「なってない」
「絶対なってる」
「感じ取れるのか」
「……感じ取れる」
暗闇の中で、彼女がまた笑った。
今度は少し前よりはっきりしていた。
私は毛布の半分に顔を埋め、今夜は本当に眠れないかもしれないと思った。
それからしばらくして、彼女が突然、ひどく軽く言った。
「おやすみ、シモ」
この言葉は普段なら何でもない。
でも今この瞬間、この暗闇の中で、私たちが今言ったことの後で聞くと、まったく普通ではなかった。
普通すぎて、あと一言あれば越えてしまいそうな線の、すぐ手前にいる。
そして普通でないから、この言葉だけで、線がもうほとんど見えなくなっている。
私は二秒黙り、それから低く返した。
「……おやすみ、真紀」
誰も何も言わなくなった。
空調は吹き続け、表示灯は壁の角で点いては消え、二等室は艦全体の中でこの小さな暗闇だけが残されたように静かだった。
私は自分のベッドに横になり、一ミリも動いていないのに、何かがもとからそこにあったはずの距離を、静かに越えてしまったような気がした。
音もない。
光もない。
だからこそ、余計に始末が悪かった。
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翌朝、食堂の空気は普段より少し緩んでいた。
皆が訓練で限界まで使い込まれた犬のように扱われる日々が、ようやく終わりに近づいているからだ。今日が最後の実習ラウンドだ。その後、雪風は予定の航路に従い、補給船団と合流する。
うまくいけば――おそらく明後日には、舷窓の外にあの、のろのろと、ずんぐりと、全身で「私は荷物を運んでいるだけです、どうか撃たないでください」と語りかけてくる船団が見えるはずだ。
連日、訓練用の犬のように酷使されてきた学生たちにとって、この知らせはすでに十分な精神的慰問だった。
私がトレイを持って座った時、ジェスは珍しく最初から私に絡んでこず、パンを齧りながら端末を眺めていた。Dは向かいで、目玉焼きに見えるし一応目玉焼きと名乗れるものを口に押し込んでいた。ハーヴィーはやはり「食堂がエンジンオイルを出しても平静に飲み干す」という顔でスープを飲んでいた。
真紀は私の隣に座り、昨夜何も起きなかったかのように静かだった。
……この女は本当に、他人の精神状態を訓練用の消耗品として使うのが得意だ。
昨夜のことを意識から締め出し、目の前の朝食に集中しようとした瞬間、個人端末が震えた。
私は画面を見下ろした。
送信者:飛田艦長。
内容は短かった。
――朝食後、全員、艦橋に集合。
その一文を二秒ほど眺めた。
「……艦橋?」
Dも明らかに見ていたらしく、口の中に何かを入れたまま眉をひそめた。
「朝から学生を艦橋に呼ぶ。聞こえはよくないな」
「いいことが悪い見た目をしている可能性もある」ジェスが言った。
「それ、飛田艦長スタイルの言い回しだな」ロイが横で一言添えた。
ハーヴィーは端末をしまい、ひどく冷静だった。
「流れとして見れば、今日は最後の総合実習のはずだ。艦橋集合は合理的だ」
「『艦橋集合』を『遠足の帽子を受け取りに行く』みたいに気楽に言わないでくれる」私は言った。
真紀は最後の一口の飲み物を飲み干し、淡々と口を開いた。
「本当に死人が出るなら、飛田は先にメッセージなど送らない。警報で私たちを椅子から震わせてから知らせる」
私は静かに彼女を一瞥した。
……その言葉が、なぜかひどく説得力を持っていた。この艦は、私たちをいったいどんな人間に育てているんだ。
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朝食後、全員が艦橋に到着した。
雪風の艦橋は初めてではないが、入るたびに微妙な違和感がある。艦橋らしくないからではなく、飛田の艦橋らしすぎるからだ。実用的で、清潔で、余計な装飾がない。なのに、どこかに「ここの主は普通の人間ではない」という空気が滲んでいた。
そして今日、その空気はとくに濃かった。
なぜなら、飛田艦長が艦橋の中央に立ち、大きな箱を抱えていたからだ。
本当に、ただの大きな箱だ。
資料箱でも、密封戦術箱でも、軍用番号が印刷された高級容器でもない。
見た目だけで「中身は抽選券か缶詰か、あるいは軍艦にあるべきではない何かだろう」と思わせる、あの種類の大きな箱だ。
「おっ、全員来たか」
飛田は私たちを見て、その箱を二度ほど揺らした。中から、さらさらと音がした。
その音が出た瞬間、私の中で警報が鳴った。
この人間は、機嫌がいい時ほど、他の誰かが不運に見舞われる。
「今日はやることが二つだ」飛田は言った。「一つ、本を配る。二つ、くじを引く」
……だと思った。
彼は箱を脇に置き、どこからか一束の本を取り出し、一冊ずつ私たちに渡し始めた。
私は表紙を見下ろした。
『雪風艦橋実務』
私はその場で黙り込んだ。
くそ。
こんなものまで、わざわざ本にするのか?
しかも紙だ。
紙。本。
学生が課題を提出するのに紙をほとんど使わない、艦内の臨時操作マニュアルさえ網膜に直接投影できるこの時代に、彼はどこかの考古学的遺跡から掘り出してきたかのような紙の『雪風艦橋実務』を、私の手に押しつけた。
親指が、ページの縁の、わずかにざらついた感触を確かめた。
これはもう教材ではない。文化財だ。
Dも表紙をめくり、私よりさらに微妙な顔をした。
「……艦長、これ、博物館に飾るべき物じゃないんですか。学生に配る前に」
「分かっていない」飛田は当然のように言った。「紙の本には重みがある。儀式感もある。それに、殴る時もよく効く」
「最後の一文が主題ですよね」ジェスが言った。
飛田はまったく否定せず、心底楽しそうに笑った。
「前の三コマを経て、皆も連邦軍の戦艦についての基礎知識は身に付けたはずだ。では、本を開いてみよう――」
そこで、わざとらしく一度間を置いた。
そして笑った。
「――と言いたいところだが、そんな必要はない」
全員が黙り込んだ。
飛田は両手を広げ、存在しない教材のために黙祷でも捧げるかのような仕草をした。
「雪風は、巡洋戦艦や主力戦艦のように複雑ではない。私たちは、荘厳な陣形を組みながら参謀たちがゆっくり会議を開けるような艦ではない」
彼は手を上げ、人差し指で空中に線を引いた。それはナイフで前方を突くような仕草だった。
「雪風は、どちらかというと熱した刃に近い。機を見て、突き刺して、すぐに逃げる」
Dが小さく「うわぁ」と感嘆の声を漏らした。
乱暴な比喩だ。でも、嫌になるほど正確でもあった。
飛田は私たちの手にある本を見回し、満足げに頷いた。
「よし、理解したようだな――本を返せ。それはただの道具だ」
「……」
本気で、その骨董品を彼の顔面に叩きつけてやりたい衝動に駆られた。
ジェスはというと、最初に笑い出し、本を返しながら言った。
「やっぱり、そこが本題でしたか」
「紙の本は簡単に人に貸せない」飛田は真顔で受け取りながら言った。「皺になったら心が痛む」
ハーヴィーが横で、小さく呟いた。
「艦橋教習をバラエティ番組みたいにやる人間を初めて見た」
真紀が淡々と続ける。
「違う。バラエティ番組には台本がある」
……この二人は、本当に変なところで妙に息が合う。
飛田が本を箱に戻すと、いよいよ本日の本当の悪意環節に入った。
彼は再び大箱を抱え、私たちの前に差し出した。
「一人一枚。まだ開けるな」
箱の中には、きちんと折りたたまれた紙片がぎっしり詰まっていた。
ざくざくと音がする。
私は紙片を一枚引き抜いた。薄く、小さく、端がきっちり揃っているせいで、妙に不吉だった。
こういうものは、飛田とセットになるだけで、「これから誰かが公開で恥をかく」という非常に明瞭なフラグを放つ。
「全員取ったな?」飛田は周囲をぐるりと見回し、頷いた。「よし。俺が『一、二、三』と言ったら、一斉に開け」
手の中の紙片を見下ろしながら、私は自分が雪風の艦橋ではなく、うっかり低予算深夜バラエティの収録スタジオに迷い込んでしまったのではないかと思い始めていた。
Dはあろうことか、さらにノリ始めた。
「艦長、せっかくだから、次はBGMとかも流しません?」
「考えておこう」飛田は言った。
この人間は、本当に考えかねない。
私はすでに次の世代の学生たちに黙祷を捧げ始めていた。
飛田は咳払いを一つして、自分の司会者スイッチを入れたようだった。
「よし――一、二、三」
全員が一斉に、紙片を開いた。
私は手元に視線を落とした。
紙片には、たった一文字だけ書かれていた。
術
私はその一文字を二秒ほど見つめた。
……術?
何だ、これは。
戦術の術か? 技術の術か? それとも魔術の術か?
なんだ、次はジョブ分けでもするつもりか。医を引いた奴はヒーラーになって、砲を引いた奴は後衛に立って、術を引いた奴はその場で詠唱でも始めろとでも言うのか?
私が心の中でツッコミを入れる暇もなく、飛田はこの瞬間をずっと待ちわびていたかのように、目を輝かせて全体を見渡した。
「『艦』を引いたのは誰だ?」
アッシュ・ヴァンダーが、黙って手を挙げた。
その光景は、妙に面白かった。彼自身の挙手のしかたにはまったく劇的なところがなく、「今日はホワイトボード当番、俺の番でしたっけ」とでも言いたげな静けさだった。それなのに、よりによって聞いただけで面倒そうなポジションを引き当てていた。
飛田の目がさらに輝いた。
「OK、じゃあお前が雪風の艦長だ」
言うが早いか、彼は本当に傍らから予備の士官帽を取り出し、迷いなくアッシュの頭に被せた。
その帽子を被された瞬間、アッシュはまるで、極めてぞんざいな儀式で急遽任命された人間のように見えた。
Dがその場で笑い出した。
ジェスはすでに拍手を始めている。
ロイは必死に堪えていたが、最後には耐えきれず顔を横に向けた。
飛田本人は、極めて成功した人事異動を完了させたかのように満足げだった。
「よし、艦長は決まった」
続けて、彼は視線を巡らせた。
「『術』は誰だ?」
私は手を挙げた。
飛田はまったく意外そうな顔もせず、むしろ楽しそうに頷いた。
その笑い方を見た瞬間、私の中で嫌な予感が走った。この役職、ろくなものではない気がする。
「なら、お前が戦術長だ」彼は言った。「艦の兵装操作を担当しろ」
手の中の「術」と書かれた紙片が、急に重みを持ったように感じた。
戦術長。
兵装操作。
私はゆっくりと瞬きをした。
いや、ちょっと待て。
一秒前まで私は食堂で、目玉焼きと化学サンプルの中間のようなものを食べていたはずだ。それが次の瞬間には、艦橋で飛田のくじ引きによって戦術長に任命されている?
この艦の人事制度は、いくらなんでも奔放すぎやしないか?
隣のジェスはすでにこちらを向き、見飽きるほど見慣れたあの笑みを浮かべていた。
Dはさらに遠慮なく、直接私の肩を叩いた。
「おめでとう、星野」彼は言った。「これでお前は、合法的に人へ砲を撃てるようになったわけだ」
「私が最初にロックオンする相手が、あんたじゃないことを祈ってなさい」
「うわ、その一言、もう戦術長らしいな」
飛田は私たちの小さな騒ぎなど一切意に介さず、再び箱に手を突っ込み、指の関節で縁を二度叩いた。
ざくざく。
まだ、たくさんある。
今日一日、この艦橋をひっくり返すのに十分すぎるほどの、くじが、まだまだたくさん。
彼は顔を上げ、残りの面々を見渡し、口の端をまたゆっくりと吊り上げた。
「では――」
飛田は、明らかにこの状況を楽しんでいる口調で言った。
「残りのポジションも、埋めていこうか」
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




