39. 惑星軌道降下 2
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
降下ポッド区画は人員艙より冷たかった。
体感温度の話じゃない。視覚と音が一緒に与えてくる冷たさだ。金属製のポッドが一列ずつ投下甲板に吊り下げられ、外殻は濃灰色、番号の白が目に刺さる。一つ一つが、何か喋れる危険物を詰めるために作られた容器みたいだ。艙門は半開きで、中には一人分のスペース、固定フレーム、衝撃吸収バンド、降下制御インターフェースが、きれいで容赦なく収まっている。
これは乗り物じゃない。
高級な缶詰だ。
甲板の下から低い油圧音が断続的に聞こえてくる。下の層で何か巨大なものがゆっくり位置についているみたいだ。頭上の警告灯が白から赤に変わり、さらに規則的な点滅に切り替わった。一回点滅するたびに、降下区画全体が死亡証明書の証明写真を撮られているみたいな気がした。
前の組がすでに分流してポッドに入り始めていた。
一人の新入りが自分のポッドの前で立ち止まりすぎて、後ろの下士官に「入れ」と怒鳴られた瞬間、全身が震えて頭を艙枠にぶつけそうになった。別の女子学員は、脚が震えているのに、顔だけ「私は大丈夫」を必死に維持していた。
見ていて疲れた。
安定しているふりと本当に安定しているのは、やはり違う。
私たちの組の番号は連続していて、四つのポッドがちょうど一列に並んでいた。
フロスト-01
フロスト-02
フロスト-03
フロスト-04
外壁の白い文字は、正式すぎて腹が立つ。
ジェスが自分のポッドを先に見つけて、口元を上げた。
「いいね、校側が専用の棺桶番号まで用意してくれた。」
「そのポッドが着地後にうるさすぎるなら、私が直接土をかけてやる。」私は言った。
「ありがとう、フロスト-01の同袍愛は本物だわ。」
ハーヴィーはそういう会話に加わる気が最初からなく、03番のポッドに直行して最終確認を始めた。手すりのボルトまで手の甲で叩いて確かめている。連邦が直前で手を抜いていないか疑っているみたいだ。九島は04番の前に立ち、艙体の番号を一度確認してから、私の方に視線を向けた。
何も言わなかった。
でも、その一瞥は明らかだった。
べったりした感じじゃない。
確認だ。
私がまだここにいて、まだ立っていて、まだ指示を出す準備ができているかどうかの確認。
認めたくないが、その一瞥のおかげで、出しかけていた白目を引っ込めた。
「最後の確認。」私は四つのポッドの前の中間に立ち、声を落とした。「着地後の報告順序、誰が先に着地しても、聞こえたら応答する。三分で集結、五分で第一警戒圏を確立する。人が見えなければまず音を聞け。音もなければ手順に入れ。全員覚えてるな?」
「フロスト-02は覚えてる。それと少し吐きそう。」ジェスが言った。
「ポッドの中で吐いたら自分で片付けろ。」ハーヴィーが言った。
「フロスト-03、お前には心がない。」
「だから耐久性が高い。」
九島が最後に口を開いた。
「フロスト-04、覚えた。」一拍置いてから、私を見た。「フロスト-01も忘れるな。」
私は彼女を一瞥した。
「私が忘れたとき誰が言う。」
「私が言う。」
「なるほど、本当にあの条項を職責に書き込んだんだな。」
彼女は否定しなかった。
赤い灯りがまた一回点滅した。
甲板の向こう側から下士官の号令が飛んできた。「一分後、入倉!」
区画全体の音が急に薄くなった。人はまだたくさんいる。機械音もある、油圧音もある、遠くで誰かが急いで歩く音もある。でも何か別の、もっと厚いものが降りてきて、全部の雑音を布越しにしたみたいに覆った。
私にはわかる。
恐怖じゃない。
始まる前の、誰も秒を数えていると認めたくない、あの種類の静けさだ。
「行くぞ。」私は言った。声は高くない。ただ届く。「フロスト、入れ。着地で会おう。」
ジェスが二本指の礼をして、02番のポッドに滑り込んだ。最後の一言まで忘れなかった。
「もし着地して頭がおかしくなってたら、私はかつて理想を持っていた人間だったと覚えておいて。」
「今もすでに十分おかしい。」私は返した。
ハーヴィーはすでに03番に入っていた。工具箱に戻るみたいに無駄なく、ベルトを引いて固定して、余計な言葉はゼロ。九島が04番に乗り込む前に、踏み込む直前でもう一度振り返った。
その目は短かった。
短すぎて、別れとも呼べない。どちらかといえば、声に出さない再確認だ。
昨夜、廊下で彼女が言った一言が、急に頭に浮かんだ。
——少なくとも、その時は私がお前の前に立つ。
クソ。
こういう場面でこの一言を思い出すのは、心身に全くよくない。
私は眉をひそめ、先に口を開いてその妙な感覚を封じた。
「フロスト-04。」
「うん。」
「もしお前が私より先に着地したら、まず頭上を見ろ。」
九島が頷いた。
「お前もだ。」
……そうだな。
今や言い合いまで、簡潔になった。
彼女がポッドに入り、艙門のサイドパネルが半分滑った。最後に外に出ていた顔が、冷たい光と影の中に切り込まれていく。最後に見えたその一瞬、表情はまだ平坦で、不必要なものは全部外に置いてきたみたいだった。
残ったのは私一人だ。
下士官の声が飛んできた。
「フロスト-01、入倉!」
「わかってる、魂呼びするな。」私は低く毒づいて、振り返り、01番艙に踏み込んだ。
降下ポッドの内部は想像より狭く、背中を押しつけた瞬間、金属の殻に直接包まれた感触がした。腰、肩、脚の三点固定バンドが自動で展開し、私はそれを締めながら内壁のインターフェースを素早く確認した。気密正常、降下衝撃吸収スタンバイ、個人HUD接続中、地表データは着地後開放。
いい。
機械は今のところ私を生かす気でいるらしい。
バックパックを膝前のロックポイントに固定し、グローブを締め直し、最後に肩部バンドを引き下ろした。艙門が外側からスライドし、音は大きくない。ただ確定的だ。「カチャ」と合わさった瞬間、外の世界の大半が切り落とされ、残ったのはイヤホンのスタティックノイズとポッド自体の低い振動だけになった。
一人きりの空間では、自分の呼吸音がやけにはっきり聞こえる。
私はそれを乱さなかった。
完全に緊張していないわけじゃない。
ただ、ここで緊張を披露しても観賞価値はないし、艙門が優しく開いてくれるわけでもないからだ。
通信チャンネルが点灯した。
「フロスト-02、就位。ついでに言うと、これ、寮の棺桶ベッドより少し高級ね。」
「フロスト-03、就位。」
「フロスト-04、就位。」
私は送話キーを押した。
「フロスト-01、就位。チャンネル維持、不要不急の発言は控えろ。着地前最終確認。着地、報告、集結、警戒、水と遮蔽の確保。死に場所を探すな。」
ジェスの笑い声が電流を通してかすかに届いた。
「了解。その締めの一言、だんだん校訓みたいになってきた。」
「なら暗記しておけ。」
艙外から重い軌道ロックが動く音がした。
一音じゃない。
一列分だ。
同じ形の缶詰が何個も、同時にもっと大きな金属の喉に送り込まれていくような音だった。
投影インターフェースが赤い文字に切り替わった。
投下プロセス開始
カウントダウン 00:01:00
最高だ。
音楽もない、士気を鼓舞する言葉もない、どこかの官僚が出てきて「連邦の栄光があなたとともにあらんことを」と言うわけでもない。ただ冷たいカウントダウンだけがあって、胸の内ポケットに貼りついたあの不気味なメモと一緒に、私を待っている。
五十五秒。
五十四秒。
艙体がわずかに前に送られ始めた。
何を意味するかはわかる。
降下ポッドが投下位置に移送されている。
イヤホンの中は静かだ。
いい兆候だ。
少なくとも今は、最後の一分間に余計な言葉を並べて自分がまだ生きていると証明しようとする奴がいない。
四十五秒。
インターフェースの数字を見つめていると、頭が逆に澄んでいく。
何か大きな道理を悟ったからじゃない。
物事が始まったら、演じている暇がなくなるからだ。
期中成績。
期末への伏線。
公式シェルター。
七十二時間の閉鎖。
救難信号一発で全組補習。
雨林の蔓、蚊の群れ、偽の水場。
それから、九島亜紀の「愛を込めて」と書かれたあのメモ。
全部ある。
いい。
なら一つずつ生き延びていく。
三十秒。
艙外から一段低い轟音が響いた。前方でどこか巨大な装甲扉がゆっくり開いていく音だ。艙内の温度は変わっていないのに、もっと冷たくて、もっと空虚な何かが前から滲み込んでくる感覚がした。
二十秒。
通信の中で、ハーヴィーが低く言った。
「フロスト-03。着地後、焦るな。」
私はすぐ返した。
「お前こそ自分の心配をしろ。」
「ずっとしてる。」
ジェスが軽く鼻を鳴らした。
「うわ、これが私たちの組の、互いを気遣う最も近い形なの?感動的だわ。」
九島が最後に一言補足した。
「十分だ。」
私は口元が引きつった。
「そうだ、十分だ。全員黙れ、報告の準備をしろ。」
十秒。
カウントダウンの数字が大きくなり、インターフェース全体が目に刺さる赤に変わった。
九秒。
八秒。
外の装甲扉がさらに開き、艙体の前方から空気が急速に抜けていく細く鋭い低音が聞こえてきた。風の音じゃない。それには清潔すぎる。空間そのものが裂けていくような音だ。
五秒。
両側の把手を握り、肩と背を衝撃吸収板に押しつけ、まだ完全に開ききっていない前方の艙の隙間を見つめた。
四秒。
三秒。
イヤホンの中から全員の音が消えた。
二秒。
前方の最後の投下艙扉が上に持ち上がり始め、冷たい白い警告光が隙間から切り込んでくる。
一秒——
輸送艦の消毒液の匂いが残る最後の空気を、肺に吸い込んだ。
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