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尾張の飯炊き足軽、信長に拾われる 〜桶狭間の裏で名もなき兵糧係は腹から天下を支えた〜  作者: 常陸之介寛浩✪書籍・本能寺から始める信長との天下統一


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第九十四話 空荷は、村の目で重くなる

村水火板が掛けられたのは、朝のまだ涼しい時間だった。


 場所は井戸の横ではない。

 男衆の寄り合い場の軒下でもない。

 共同の糸干し場の横。


 そこは、女衆が針仕事の糸を干す時に通る。

 子どもたちも通る。

 畑へ向かう男衆も通る。

 そして、外から来た商いの者も、村へ入るなら自然と目にする場所だった。


 板に字を書いたのは惣右衛門だった。


 とめ婆様が横で腕を組んで見張っていたせいか、字は思ったよりまっすぐだった。


「曲がってないじゃないか」


 とめ婆様が言うと、惣右衛門はむっとした顔で答えた。


「だから言っただろう。去年の祭り札は板が悪かったんだ」


「板のせいにする男は、だいたい筆のせいにもする」


「婆様、今日は褒める日じゃないのか」


「褒めてるよ。去年よりましだ」


 そのやり取りに、村の女たちが笑った。


 おきよは、板の端に絵を描いていた。


 水桶。

 火種。

 薪。

 井戸。

 針。


 水桶は少し丸すぎたし、針は大きすぎた。


 だが、誰が見ても分かる絵だった。


 かやがそれを見て言った。


「針、強そうだね」


 おきよは恥ずかしそうに筆を置いた。


「針売りの針より、強そうに描きました」


「それでいいと思う」


 きぬも微笑んだ。


「折れなさそうな針です」


 板の中央には、短い言葉があった。


 村の水と火は、村で決める。

 外の荷は、勝手に水桶へ触れない。

 火種は貸さない。

 薪は勝手に使わせない。

 困った時は、とめ婆と惣右衛門へ言う。


 下のほうに、小さくこう添えられている。


 清洲の荷も、この約束に従う。


 清洲の名は小さい。


 だが、消してはいない。


 従う、と書いてある。


 それが大事だった。


 清洲が村に約束させる板ではない。

 村が清洲にも従わせる板だ。


 板が掛けられると、女衆は少し離れて眺めた。


 男衆も見た。


 子どもたちは絵だけ見て、「針がでかい」と笑った。


 その日の昼前、針売りが村の入口まで来たらしい。


 だが、糸干し場の横に掛かった板を見て、村の中へ深く入らなかった。


 おきよが後で教えてくれた。


「針売りさん、板を見て、ちょっと笑ってました」


「どんな笑い?」


 かやが聞くと、おきよは少し考えた。


「困ったみたいな、つまらなそうな笑いです」


 それは、効いたということだろう。


 針売りは針を売るために来た。


 だが、針包みの裏に言葉を縫い込むには、女たちの不安が開いていなければならない。


 村水火板は、その不安を完全に消したわけではない。


 ただ、置き場を変えた。


 水と火の不安を、針売りの包み紙ではなく、村の板へ移したのだ。


 清洲蔵へその知らせが届くと、権六は妙に満足そうに言った。


「針売り、板に負けたか」


「負けたとは限らない」


 伊三郎が答える。


「ですが、少なくとも、村の中へ入る言葉は一度止まりました」


「板も飯線の一部か」


「はい」


 伊三郎は当然のように頷いた。


 権六は少し笑った。


「もう何でも飯線だな」


「水と火を守る板がなければ、山裾に飯は入れられません」


「それはそうだ」


 権六は納得したように、火なし飯を一つ口へ入れた。


「で、今日は空荷で行くんだったな」


「はい」


 俺は頷いた。


 山裾の村に、飯荷はまだ入れない。


 ただし、空荷の見分を入れる。


 空荷。


 米も味噌も水筒もほとんど持たない。


 持っていくのは、空の背負い籠。

 空の竹皮包み。

 短縄。

 距離を測るための歩数札。

 そして、村水火板の写し。


 飯荷を入れないまま、もし将来入れるならどこを通るか、どこで休むか、どこを避けるかを見る。


 空だから軽い。


 だが、空だからこそ見えるものもある。


 かやが空の籠を持ち上げながら言った。


「今日は荷がないから、村の人たちには『何しに来たの』って顔をされるかも」


「その顔を見るのも見分です」


 伊三郎が言った。


「清洲の者が空荷で来るだけで嫌なのか、飯荷がなければ受け入れられるのか。それも見る必要があります」


「空荷でも文句が出るなら?」


 太助が聞く。


「書きます」


 即答だった。


 太助は肩を落とした。


「結局、何でも書くんだな」


「はい」


 今日の一行は、昨日よりさらに少ない。


 俺、かや、きぬ、作兵衛、太助、小平。


 護衛は二人だが、村の中には入らず、村外れで待つ。


 佐助は清洲蔵に残った。


 山裾用の火なし飯を、匂いを抑えながらもう少し腹に近づける工夫をするらしい。


 権六も残る。


「今日こそ行けるだろ」


「空荷だけど、村の女衆が見る日だからな」


「俺は空荷より声が重いってか」


 かやがにこりと笑った。


「分かってるじゃない」


「ひどい」


 だが、権六ももう本気では怒らなかった。


 代わりに、俺へ言った。


「文句が出たら、ちゃんと持って帰れよ」


「もちろん」


「文句も空荷で帰すな」


 何気ない言葉だったが、いい。


 俺が小帳面へ書こうとすると、権六は慌てた。


「今のはいい!」


「いや、いい言葉だ」


「やめろ、俺の文句がまた増える」


 皆が笑った。


 山裾の村へ着くと、まず村水火板が目に入った。


 昨日は新しい木の色だった板が、今日はもう少し村に馴染んで見えた。


 糸干し場の横で、板は静かに立っている。


 おきよが水桶の絵の下に、小さな線を一本足していた。


「直しているんですか」


 俺が聞くと、おきよは振り返り、少し恥ずかしそうに頷いた。


「水桶が桶に見えないって、子どもに言われたので」


「よくなりました」


「本当ですか」


「はい。前より水桶です」


 かやが横で笑った。


「清吉、その褒め方はちょっと変」


「そうか?」


「でも、たぶん伝わってる」


 おきよは小さく笑った。


 その笑いだけで、板が村のものになり始めていると分かった。


 惣右衛門ととめ婆様は、糸干し場の少し先で待っていた。


「今日は空荷だね」


 とめ婆様が言った。


「はい。飯荷は入れません」


「それを見に来た者もいるよ」


 そう言われて周囲を見ると、数人の女衆と男衆が少し離れてこちらを見ていた。


 敵意というほどではない。


 だが、興味と警戒が混じっている。


 空荷でも、清洲の者が村へ入れば見られる。


 これは大事なことだった。


「まず、村の中を通らずに済む道を見ます」


 作兵衛が言った。


「飯荷を入れるとしても、村の中央を通らない道があればそちらを優先したい」


 惣右衛門が頷く。


「畑の端を回る道がある。ただ、雨の後はぬかるむ」


 とめ婆様がすぐ言った。


「そこは洗い物を干す道と交わるよ」


「どこで?」


 かやが聞く。


 とめ婆様は、おきよに目で合図した。


 おきよが地面に簡単な線を描く。


 井戸。

 糸干し場。

 洗い物を干す道。

 畑の端。

 竹藪手前の荒地。

 子どもが遊ぶ桑の木。


 昨日より、ずっと分かりやすい。


 村の道は、地図に書かれた道だけではなかった。


 水を汲む道。

 洗い物を干す道。

 子どもが走る道。

 針仕事の糸を干す道。

 男衆が畑へ出る道。


 全部が村の道だ。


 飯荷が通る道は、そのどれかを踏む。


「畑の端を通るなら、洗い物の道と交わる前に、竹藪側へ曲がる必要がありますね」


 かやが言った。


 おきよが頷く。


「でも、そこは夕方になると山羊をつなぐ家があります」


「山羊?」


 太助が聞く。


「はい。時々、紐が道まで伸びます」


 作兵衛が顔をしかめた。


「荷持ちが足を引っかけるな」


「山羊も驚くね」


 かやが言う。


 とめ婆様が続けた。


「山羊の家には、先に話が必要だよ。いきなり清洲の荷が来たら、山羊より家の者が騒ぐ」


 空荷なのに、すでに問題が出る。


 山裾は暮らしが多い。


 本当にその通りだった。


 俺は小帳面に書く。


 畑端道、村中央回避可。

 洗い物道と交差。手前で竹藪側へ。

 夕方、山羊紐あり。足引っかけ注意。家へ事前話必要。


 太助がそれを見て、ぼそっと言った。


「飯線に山羊まで出てきた」


 とめ婆様が聞きつけた。


「村には山羊もいるんだよ」


「はい」


 太助は素直に頭を下げた。


 まずは空の背負い籠で、畑端道を歩く。


 かやが先頭で、俺と太助が後ろ。


 作兵衛は足元を見ている。


 きぬは女衆と話しながら歩く。


 空荷だから軽い。


 だが、道は狭い。


 畑の土が柔らかい。


 片側には植えたばかりの苗がある。


 荷が大きければ、体を少し傾けただけで苗を折る。


「ここ、大荷は無理だね」


 かやが言った。


「小荷なら?」


「一列なら。二人並ぶのは駄目」


 作兵衛が太助に空の籠を背負わせる。


「少し振って歩け」


「振るのか?」


「実際の荷は揺れる」


 太助が言われた通りに歩くと、空の籠の端が畑側へ少し出た。


 おきよが「あ」と小さく言った。


「今ので、苗に触れます」


「空でこれか」


 作兵衛が眉を寄せる。


「本荷ならもっと危ない」


 畑端道は、荷が軽い時だけ。


 もしくは、苗の時期は不可。


 季節で変わる道だ。


 高畑や川道もそうだったが、山裾はさらに暮らしの季節に左右される。


 洗い物の道との交差点に来ると、確かに足元が少し濡れていた。


 水がこぼれるからだろう。


 そこを荷持ちが通れば、滑る。


 さらに、洗い物を持った女と鉢合わせる可能性もある。


 きぬが女衆へ聞いた。


「この道は、いつが多いですか」


「朝の後と、昼過ぎ。雨の後は多いね」


「その時間は避けるべきですね」


 かやが頷く。


「飯荷を通すなら、洗い物の道が空く時刻だけ。朝と昼過ぎは不可」


 とめ婆様が言った。


「夕方は水汲みがある。結局、昼前の少しだけだね」


「短いですね」


「暮らしの隙間なんて、そんなものだよ」


 暮らしの隙間。


 山裾の飯線は、そこを通る。


 大きな軍の道ではない。


 村の暮らしの隙間を、ほんの少し借りる道だ。


 竹藪手前の荒地に着いた。


 ここが休み場候補だった。


 村から少し離れ、水場からも子どもの道からも外れている。


 だが、足元は悪い。


 虫も多い。


 竹の根が地面から出ている。


 太助が空籠を下ろしながら言った。


「ここ、休む気にならない」


「良い文句だ」


 作兵衛が言う。


「え、良いのか?」


「村に迷惑は少ないが、人足にはきつい。休み場として弱い証拠だ」


 かやが周囲を見た。


「荷置き場としては、短時間なら。人を休ませる場所としては悪い。虫も多い」


 とめ婆様が言った。


「だから村の者は使わない」


「なるほど」


 村の者が使わない場所には、理由がある。


 空いているから使える、ではない。


 空いているのは、使いにくいからだ。


 俺は小帳面に書いた。


 竹藪手前荒地、村迷惑少。

 足元悪。竹根。虫多。

 荷置き短時間可。休み場弱。

 空いている場所には理由あり。


 太助がまた嫌そうな顔をした。


「最後の、俺じゃないよな」


「俺の言葉だ」


「ならいい」


 いや、何がいいのか分からない。


 竹藪手前で、空の包みを広げてみた。


 もしここで火なし飯を配るなら、どれくらい場所を取るか。


 小さな握り飯。

 薄い味噌片。

 乾燥菜。


 火は使わない。


 水も使わない。


 それでも、人が集まれば場所を取る。


 かやが三人分だけ並べた。


「三人なら何とか。五人は厳しい。十人は無理」


「小分けに配るしかないな」


 作兵衛が言う。


「ここで食べさせるんじゃなく、ここで渡して歩かせる?」


「それだと北尾根の歩き飯に近くなる」


 佐助がいれば考え込んだだろう。


 山裾用の飯は、火なしで、匂い控えめで、村に長居させない。


 つまり、配り飯。


 また名前が増えそうだ。


 俺は書くか迷った。


 だが、書いた。


 山裾、配り飯検討。

 食べ場ではなく渡し場。


 とめ婆様が小帳面を覗き込み、言った。


「ここで腹いっぱい食われたら困るよ」


「はい。長居させません」


「飯の匂いで子どもが寄るのも困る」


 そこも見落としていた。


 村の子どもが、外の飯に寄る。


 そうなれば怖いし、揉める。


 匂いを控える理由がまた増えた。


 かやが頷いた。


「匂いは弱く。見せびらかさない」


 きぬが続ける。


「子どもが来たら、追い払うのではなく、そもそも寄らないようにする」


 とめ婆様が満足そうに頷いた。


「分かってきたね」


 その後、山羊の家にも話を聞いた。


 家の主は留守で、年配の女が応対してくれた。


 山羊は本当にいた。


 紐も、本当に道まで伸びていた。


 太助が危うく引っかかりかけた。


「ほら」


 作兵衛が言った。


「本当に引っかかる」


「わざとじゃないぞ」


 太助は慌てた。


 山羊は平然と草を噛んでいる。


 山羊の家の女は言った。


「昼前なら、紐は短くしておける。でも毎日は無理だよ。こっちにも都合がある」


「毎日は使いません」


 俺は答えた。


「使う場合も、先に日を知らせます」


「急には困る」


「はい」


 山裾仮線は、急ぎに向かない。


 村の暮らしの隙間を借りる以上、急に人足を流せない。


 これも重要だった。


 村を一回りした後、糸干し場へ戻った。


 村水火板は、そこにある。


 空荷の見分を見ていた女衆が、少しずつ近づいてきた。


 おきよが聞いた。


「飯荷、入れられそうですか」


「まだ分かりません」


 俺は正直に答えた。


「ただ、入れるとしても小荷だけです。村の中には入れない。畑端道も時刻を選ぶ。竹藪手前は荷置きだけで、休み場には弱い」


「じゃあ、大きな釜は?」


「入れません」


 おきよは、ほっとした顔をした。


 それだけ、大きな釜の印象が怖かったのだろう。


 とめ婆様が言った。


「今日見たことを、男衆にも女衆にも話しておくよ」


「お願いします」


「ただし、まだ飯荷は入れない」


「はい」


「空荷であと一度、雨の後に見な」


 また課題が増えた。


「雨の後ですか」


「晴れの日だけ見て決めると、あとで転ぶよ。洗い物の道も、畑端も、竹藪も、雨の後は変わる」


 その通りだ。


 川は上流の雨で変わる。


 山裾は足元の雨で変わる。


 北尾根は風と喉で変わる。


 どの道も、晴れの日だけでは分からない。


「分かりました。雨の後、もう一度空荷で見ます」


 とめ婆様は頷いた。


「それでいい」


 帰り道、太助が空籠を背負いながら言った。


「空荷なのに疲れた」


「荷は空だろ」


「見るものが多すぎる。苗、洗い物、山羊、子ども、虫、竹根……空荷のほうが気を使う」


 かやが笑った。


「それ、今日のまとめだね」


 俺は小帳面に書いた。


 空荷のほうが気を使う。


 太助はもう止めなかった。


「好きにしてくれ」


 清洲蔵へ戻ると、伊三郎はいつものように筆を構えていた。


 報告を聞きながら、次々に書く。


 村水火板、掲示完了。

 針売り、板を見て村深くへ入らず。

 空荷見分実施。

 畑端道、小荷一列のみ。苗の時期注意。

 洗い物道と交差。朝後・昼過ぎ不可。夕方は水汲みあり。

 山羊紐、夕方注意。家へ事前連絡必要。

 竹藪手前荒地、荷置き短時間可。休み場弱。虫・竹根。

 匂いで子どもが寄る恐れ。山裾用飯は匂い控えめ。

 配り飯検討。食べ場ではなく渡し場。

 急ぎ運用不可寄り。事前連絡必須。

 雨後に再見分必要。

 空荷のほうが気を使う。


 伊三郎は最後の一文を読んで、太助を見た。


「良い言葉です」


「もう驚かない」


 太助は疲れた顔で言った。


 弥助殿への報告では、山裾仮線の性格がはっきりした。


「急ぎには向かないな」


 弥助殿は言った。


「はい。村の暮らしの隙間を借りる線です。事前に日を知らせ、小荷だけ。火なし、匂い控えめ、配り飯。休み場は弱いので、長居は不可です」


「だが、使えぬわけではない」


「はい。村水火板が効いています。村の中の目もあります」


「雨後を見ろ」


「はい」


 弥助殿は地図を見た。


 高畑線。

 北尾根保留。

 川道仮線。

 山裾仮線。


「線ごとに腹が違う」


 低い声で、そう言った。


 俺も同じことを思った。


 夜、清洲蔵では山裾用の火なし飯を少し改良したものを食べた。


 匂いは弱い。


 味は、昨日より少しだけ近い。


 権六が噛んで言った。


「今日の飯は、空荷なのに重い味だな」


「荷は空だったんだが」


「村の目が乗ってる」


 かやが頷いた。


「空荷でも、見られると重いね」


 きぬが言った。


「でも、その目があるから、針売りの噂も跳ね返せるんだと思います」


 作兵衛が腕を組む。


「山裾は、村に見られながら通る線だな。隠れるんじゃなく、約束を見せて通る」


 佐助は味噌片を見ながら言った。


「飯も、隠すより控える感じですね。匂いも量も、控えて通る」


 俺は火なし飯を噛んだ。


 確かに、空荷なのに重い味がした。


 飯荷を持たないことで、見えたものが多かった。


 苗。

 洗い物。

 山羊。

 子ども。

 竹根。

 虫。

 水桶の絵。


 山裾仮線は、暮らしの隙間を通る。


 そこを踏み荒らさないためには、飯より先に約束を運ばなければならない。


 次は、雨の後。


 村の道が濡れ、洗い物が増え、畑端がぬかるむ時。


 その時、空荷でさえ通れるのか。


 山裾仮線は、まだ試される。

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