表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
離婚できないなんて…  作者: マーたん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/38

第十章:

はっ

第十章:波瀾万丈の付き合う、結婚する


 恋愛は、二人だけの問題では終わらない。


 特に。



 相手が人気俳優で。

 自分が警察官で。

 周囲に面倒な大人が大量にいる場合は。



 なおさらだ。




 朝。



 蒼城中央警察署 。



「おはようございまー……」



 若手署員の声が止まる。



 入口。



 そこにいたのは。



 帽子。

 マスク。

 サングラス。



 完全変装の男。



 だが。



「……神崎蓮だ」



 一秒でバレた。



「なんで分かるの!?」



 男――

神崎 蓮 が絶叫する。



「オーラ」



「隠して!?」



 署員たちざわつく。



 そんな中。



 奥から

西園寺 真希 が出てくる。



 二人の目が合う。



 一瞬、空気が変わる。



「……何しに来たんですか」



「迎え」



「は?」



「朝比奈に車禁止された」



「子供ですか」



「母親にも怒られた」



「当然です」



 普通の会話。



 なのに。



 周囲の署員たちは確信していた。



(付き合ってる)



 完全に。




 その頃。



 署長室。



 神戸署長 は死んだ目をしていた。



「なんでうちの署が芸能スクープの現場みたいになってる」



「楽しそうじゃない」



 ソファで笑っているのは

相沢 美玲 。



「全然楽しくねぇ」



 その時。



 ドアが開く。



 入ってきたのは――



 斜別 管理官 。



 空気が重くなる。



「……お前の息子、また署に来てるぞ」



「知ってる」



 美玲、即答。



「止めろ」



「無理」



「即答するな」



 斜別が深いため息をつく。



「西園寺真希」



「はい?」



「お前、覚悟あるのか」



 突然だった。



 真希が固まる。



「父親モード入った」



 美玲が笑う。



「黙れ」



 斜別の圧が重い。



「蓮は面倒だぞ」



「知ってます」



「芸能界はもっと面倒だ」



「……はい」



「しかもあいつは昔から、好きになると周りが見えん」



 蓮が後ろで吹き出す。



「父親が暴露すんな」



「事実だ」



「うわ最悪」



 親子である。




「で?」



 美玲がニヤニヤしながら聞く。



「付き合うの?」



 真希、停止。



 蓮、笑う。



「聞く?」



「聞くわよ」



「全国民聞きたいでしょ」



「スキャンダルになるのでやめてください」



 真希が本気で止める。



「でもさ」



 蓮が真希を見る。



「お前、もう逃げないだろ」



 静かな声。



 真希が黙る。



 そして。



「……逃げません」



 小さいけれど、はっきりと言った。



 空気が止まる。



「おぉ……」



 若手署員、感動。



「青春……」



「うるさいです」



 真希が赤くなる。



 蓮が少しだけ笑った。




 数ヶ月後。



 季節が変わる。



 それでも。



 二人は相変わらずだった。



「蓮、週刊誌」



「また!?」



「真希、事情聴取」



「してません」



「朝比奈ブチギレ」



「想像できる」



 波瀾万丈。



 喧嘩もする。



 逃げもする。



 ぶつかる。



 でも。



 離れない。




 ある夜。



 海沿い。



 最初に蓮を見つけた場所。



 夜風。



「なあ真希」



「なんですか」



「結婚する?」



 真希、停止。



「……は?」



「いや流れで」



「流れで言うことじゃないです」



「でもするならお前がいい」



 真っ直ぐだった。



 冗談みたいな空気なのに。



 目だけ、本気。



 真希が黙る。



 数秒。



 そして。



「……断ったら?」



「泣く」



「俳優が?」



「めちゃくちゃ泣く」



「面倒くさいですね」



「知ってる」



 少し笑う。



 真希も、小さく笑った。



 そして。



「……考えておきます」



「それ警察の保留回答みたい」



「職業病です」



 二人で笑う。



 静かな夜。



 でも。



 もう孤独じゃなかった。




 後日。



 署内。



「で?」



 若手署員が聞く。



「結局付き合ってるんですか」



 真希が無言。



 そこへ。



「俺の婚約者いじめんなよ」



 蓮登場。



 署内爆発。



「こんっ……!」



 真希の顔が真っ赤になる。



 蓮、笑顔。



 その瞬間。



 遠くから。



「神崎蓮ーーーーー!!!」



 朝比奈の怒声。



「逃げろ」



 神戸署長、即判断。



 今日もまた、

 蒼城中央警察署は平和ではなかった。

次の機会にお会いしましょう

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ