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星海神譚:Nexus of Destiny  作者: 日向
第1章 異世界からの来訪者
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15/16

幕間:集う執行官

14.5話みたいなものです。謎の人物の正体は…!?

飛び込んだシルヴァと奏多の後を追わんとすぐさま、鳥居に飛び込みそうになる刹那を、必死に澪羽が抑える。


「待ってください、刹那さん!今飛び込むのは危険です!」

「離せ澪羽!私は奴等を追わねばならない!」

「今は一先ず、上に報告しましょう!その後、作戦を考えましょう?ね!」

「くっ…だが、任務遂行は我々の責務。果たさずに帰還するわけには行かない!」

「もう〜!」


執行官の二人の言い合いは、他の警官には止めることが出来ない。すると、フードを纏った謎の人物が二人に向かって歩いてくる。その外見はとある建物の屋上で奏多とシルヴァが出会った少女だった。


「…っ!何者だ!ここは一般人の侵入をアストレア政府が禁止しているはずだ!」

「……そうか。でも、それは一般人なら駄目なんだろう?ならば、私は大丈夫だ。一応、アストレア政府に所属しているからな。」

「え…!?」


彼女は警官達を押しのけて、鳥居のすぐ側で言い合いをしている二人の元へ辿り着く。


「やあ、二人とも。遅くなってごめんね。現状はどうだい?」


そう言いながら、少女はフードを外す。


「お前は…。」

「風音さん…!」


風音と呼ばれた少女は、ピンクから青色のグラデーションの髪をツインのお団子ヘアにまとめており、執行官、オスカー・ベルと同じ羽織を纏っていた。


「やあやあ、元気にしてたかい?いやぁ、オスカーから面白い事件があったって連絡が来て、これでも結構急いできたんだ。でも、会えないなんて残念だったなぁ。」

「お久しぶりです、風音さん!」

「久々だね、澪羽。……刹那も元気だった?」

「ふん。遅れてきたのは、本当か?」

「まさか仲間の言葉を信じないのかい?冷たいね。」

「ま、まあまあ。お二人共、落ち着いて下さい。それよりも、今は彼らをどうするか考えましょう。」

「彼ら?ああ、オスカーの連絡にあったね。たしか、銀河戦士団所属の澄風奏多と変革者のシルヴァ……だったっけ?」

「ええ、そうなんです。」

「先ほど、何故か『儀式』をしなければ開かないはずの門が開門してな…。一体誰がこんな事を…。」

「開門!?何でそんなことになったんだ?」

「そんなの我々が知るわけがないだろう。」

「それはそうか。じゃあ、オスカーが来るのを待つとしようか。…オスカーは来るのか?」

「はい。彼らが鳥居をくぐった後に、すぐにベルさんにも報告しました。彼はそろそろ到着するんじゃないでしょうか?」


___数分後。

チリンチリン。と鈴の音を鳴らしながら、オスカーは三人の執行官の待つ、鳥居前の広場へと辿り着いた。


「おや、お出迎えですか?」

「やあ、オスカー。待ってたよ。これで特務課の四人が集まったね。」

「呼夏先輩?久しぶりですね。それに、涼西さんだけではなく、春夏冬さんもいらっしゃるなんて。ここで大人しく待っているとは思いませんでしたよ。」

「ふん。」

「あはは……。それよりも、これ。どうしますか?」


苦笑いをしながら、澪羽はチラリと自身の後方にある鳥居へと視線を向ける。オスカーは「おや…。」と目を細める。


「これは驚きです。一体誰が儀式をしたのでしょうか?」

「それが分からないから困っているんです。……とりあえず上に報告に行きましょう。」

「待て。」


トップ・アストレイアへ向かう三人を、刹那は止める。そして、疑心の眼差しを彼らに向ける。


「お前達、本当に何もしていないんだな?」

「刹那さん…?」

「……仲間を疑うのかい?…刹那。」

「我々を裏切る事は、アストレアを裏切る事。それだけは忘れるな。……行くぞ。」


言いたいことを話すと、刹那は誰よりも早く、タワー内に入って行った。


「せ、刹那さん……。…待ってください、一緒に行きましょう!」


澪羽は刹那を追いかけて、タワーに向かう。


「あーあ、刹那すごく怒ってたな。」

「そうですね。」

「あ、そうだ。君達、もう帰還しても大丈夫だよ!怪我したものは医務室に行くように!」


呼夏が周囲に集まっている警官に呼び掛けると、警官達は、皆それぞれの勤務場所に戻っていった。残されたオスカーと呼夏は、二人並んでタワーへと向かう。


「それにしても、銀河戦士団が犯罪者扱い…か。ははっ、中々に大変なことになったようだね。」

「そのようです。彼らは足掻くのでしょうか。」

「それはそうだろう。……私の言葉を信じたお人好しだ。きっとこの星の現状を知れば、きっと動いてくれる。あの奏多という青年は一筋縄では行かないだろうな。」

「……。」

「…オスカー?」

「……私は、私の信念を貫く為に動きます。どうか、止めないで下さい。」

「それはお互い様さ。オスカーは、オスカーのままでいてくれ。」


オスカーは、その言葉に返事はしない。ただ、服装に身につけた鈴の音が鳴り響く。風に揺られて、響く音色は、二人以外の耳に届くことはなかった。

ご読了ありがとうございました。

最後の特務課の執行官が一人。風音呼夏の登場です!彼らの今後もどうかお楽しみに!

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