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23.昭和二十年二月二十日 終わりに向けて動く者

厚木基地は2月16日、17日に米艦載機による大規模な襲撃を受けているが


運用には影響を受けていなかった。


事前に警告されていたため多くの航空機は掩体や竹藪の中に隠されており、


囮の修理不能機を片付けた後は人海戦術で爆弾穴を埋めて18日には


基地機能を回復していた。




もちろん、損害軽微という訳ではない。


米軍の攻撃は大規模で関東の基地にそれなりの損害を与えていたし、


なにより陸海軍航空隊のプライドをズタズタにしていた。




もっとも、19日の夜には士気を回復させる報告が続いていた。


強行偵察に出た彩雲艦上偵察機、謎のロケット弾を積んで出撃した1式陸攻、


護衛の為途中まで出撃して戦闘機が次々と帰還していた。


何かあったら不時着しろという命令はベテランパイロットにとっては舐められた、


と受け取られた。彼らは意地でも戻って来たのである。




「まあ、半分以上は米軍機が深追いしてこなかったお陰でもあるがな」


計算上は航続距離ギリギリのはずの野中五郎中佐の一式陸攻も


シレっと帰還していた。


「過荷重とは言っても実測1390kg、桜花の2トン以上と比べたら


 常識の範囲ですよ。回避飛行もせずに済みましたし余裕ですよ」


「八丈島の飛行場は遠目に見るだけで酷い状態だったからな。


 あそこには降りたら廃棄になるらしい」




「それにしても」


「本当だったとしか思えんな。250海里離れた箇所から爆雲が見えるとは」


「その前に空全体が光って焦ったぞ。閃光を直接見たら失明するとしつこく


 注意されていたからな」


「地球の曲率上直接は見えないから、計画通り発射した場合は


 心配ないと聞いてただろう。俺はあの禍々しいキノコ状の雲が嫌だったな


 呆れる程どんどん湧き上がって来てた。


 高度1万メートル以上、他の雲が無い高さまで立ち上ってきた」


「海図で何度も位置を確認したが間違いない。とんでもない爆発だ」




その雲を見た者達は軍機の詳細を拡散しないためという名目で


憲兵隊によって隔離されていた。


別に扱いは悪くない。関係者以外に口外しないと約束させるもので


ここに居るのは関係者ばかりなので、口数が多い者もいるのだ。


「一発目はもっと大きかったぞ」


魚雷のような増槽を積んで今日一日飛んでいたという彩雲艦上偵察機の


搭乗員が割り込んできた。


「300海里以上先から見えた。陸軍が地上で爆発させたらしい」


「俺達のは二発目という訳か。あれが爆発しても島は無事だったのか」


「形が変わったかもしれんな。壕の中にいた陸軍は無事だったらしい。


 俺が硫黄島上空を通過した時には米軍艦艇しか見えなかった。」


「あんな大爆発でも米艦は無事だったのか?」


「損害を受けたらしい艦艇も見かけたから、爆発後に近寄って来たんじゃないか?


 事前の命令通り、米艦艇が多い地点、島の東3kmを打電したんだ」


「それを俺たちが受電してロケット弾に入力したという訳か。


 30分も前のいい加減な位置情報に命を賭けたわけだ」


「上の方には何か考えがあるということだろう。30分で島から撤退できるとは


 思えない。艦艇がいなくても米軍に損害を与えるだろう」


「そこまで行けない事は分かっているけど、空母や戦艦に投下したいもんだ」


「開発したのは陸式らしいからな。味方の頭上に直接落としたくない、


 付近の米艦艇を狙う方法もない、で考えたんだろう」


「雑過ぎるな。偵察も運用も海軍任せにしているし」


「そっちは自分達でやりたがっていたけど、航続距離と搭載能力の関係で


 お鉢が回って来たらしい」


「締まらん話だ。桜花は使えなかったがそれ用に改造した機体は


 使えると申し込んできたんだと」





翌二十日も薄暮の段階から飛行機が飛びたっていた。


騒音問題など言い出せない近隣農民は機種まではわからないだろうが、


魚雷のような落下式増槽を取り付けた彩雲艦上偵察機である。




「円谷英二?有名人じゃないか。協力してくれるのか」


昨夜遅く厚木にやって来ていたらしい今賀に対し、遠山、三田が


同時に声を上げた。


「ああ、今司令部にいる。どんな写真があるかを見た後、


 偵察機乗員にリクエストを伝えていた。良い写真が撮れるといいが」


「今更戦意高揚か?戦争終わらせるんだろ」


「戦争を終わらせるための映画を作るんだ。趣旨を説明したら全力で


 協力すると言ってくれた。持ってきたCG画像や模型撮影だけでなく


 実写映像も欲しいそうだ」


「どんな物ができるのか…」


「日本国内向けと海外向けの2パターン頼んであります。


 それで三田さんを迎えに来たんです」


「何だ?これ以上こき使う気か」


「もう少しですから頑張って下さい。TV放送を開始します。


 当面街頭テレビになりますが、世論操作のため必要です。


 戦後の輸出産業の礎にもなってもらいます」


「簡単に言ってくれるな。今度は量を作れという事か。


 ないない尽くしでどうしようもないのに。


 …破壊兵器を作るよりは気が乗るけど」




 上手くいくかどうか、誰にも分らないが、終わりと、その後に向けての


動きは確かに進んでいた。

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この世界線の宇宙からきた光の戦士は人類を守必要があるのかとか悩みそうやな。下手すると、地球を監視に来たが事故で人助けをしてる人と融合、怪獣でなくて、宇宙の管理者が敵かも。 怪獣王者もどうなるんかなあ。…
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