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差別主義者たち

「おまえらのせいでこの国は悪くなっているんだ」

「出ていけ」

 粗野な言葉の書かれたプレートを掲げ、行進は続く。

「おまえらがいるから、おれたちの仕事がなくなるんだ」

 スピーカーで周囲に向かって騒音をばらまく。

「女がいるから、男は苦労するんだ」

「女が社会に出てきたせいで、男の立場が弱くなっているんだ」

 男たちが、叫び、わめく。

 それを遠目におっかなびっくり眺める女たち。

「いたぞ!女だ!」

「出ていけ!出ていけ!」

「帰れ!この社会は男だけで充分なんだ」

 なまくらのような錆びきった言葉を、男たちは女たちになげつける。

「出ていけっていわれても、どこへ行けばいいのよ…」

 困惑する女たち。

「この国が良くなるための障害は女だ」

「なにもかも女が悪いんだ」

「明日の天気が悪いのも女のせいだ」

「俺が風邪を引いたのも女のせいだ」

「昨日財布を落としたのも女のせいだ」

「俺が結婚できないのも女のせいだ」

「テレビの映りが悪いのも女のせいだ」


「もう、何がなんだかワカランが、とにかく女が悪いんだ!」

 

 この狂気の行進はどこまで続くのだろうか。

 きっと、この世から「違い」というものがなくならない限り、差別はなくならない。


 …と、いうことは、この世から差別はきっとなくならないのだろう。 


 狂った行進は今日も続く。

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