表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/143

平和の絵画

 展覧会のテーマは「平和」。男は、とある有名な画家に作品を依頼した。

穏和な表情の画家は快諾した。

 数ヵ月後、男は画家から絵が完成したとの報告を受けた。

 大人二人が手を広げた程の大きさの絵。大作だ。

 幕が落とされた瞬間、男は目を剥いた。

「なんだこれはっ!?先生!どうなっているんですか?!」

 男は絶叫した。

 そこには、額縁一杯に描かれた生々しい戦争の様子が描かれていた。

血走った目で敵兵を撃ち、銃剣で民間人を突き刺す。戦車が家を踏み潰し、戦闘機は無差別に爆弾を落とす。

そんな風景が目一杯、これでもかと書きなぐられているのだ。

 男が絶叫するのも無理はない。

 しかし、画家は穏和な表情を崩さない。すたすたと近づき、絵の真ん中をそっと人差し指で指し示した。

「これが平和だ」

 そこには、指の幅ほどの白い線が、絵を両断するように走っていた。


 その絵は今も美術館に展示されているという。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ