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《凶宴-CARD》  作者: shogo5


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55/118

『死を纏う四枚目』【7】

ドンッ――!!!



かつて――



大陸最強と呼ばれた。



死者の騎士団が。



一斉に――



地面を蹴った。





ガァン――!!



シオン「っ!!」



剣と盾が――



激しく。



ぶつかる。



その瞬間。



ヒュン――!!



シオン「――!」



盾の陰から。



槍が――



突き出される。



だが。



その穂先が――



届くより先に。



シオンは――



身体を捻る。



未来に見えた――



一撃。



紙一重で――



躱す。



シオン「そこだ!!」



盾を持つ騎士の――



脇。



一瞬だけ。



空いた――



隙。



そこへ。



剣を――



振るう。



だが。



シオン「――!?」



その未来。



シオンの腹を――



槍が。



貫いている。



シオン「っ!!」



振りかけた剣を――



止める。



バッ――!!



後ろへ――



飛ぶ。



直後。



ヒュン――!!



先ほどまで。



シオンの腹があった場所を――



槍が。



通り抜ける。



シオン「…………」



なら――



槍を。



先に――



斬る。



シオン「…………!」



見えた未来。



槍兵へ――



踏み込んだ。



その瞬間。



背後から――



剣。



シオン「…………」



なら。



そいつを――



避ける。



だが。



その先では――



盾が。



シオンの身体を――



押し潰す。



シオン「…………!」



一つ。



避ける。



その先に――



もう一つ。



さらに――



その先にも。



別の一撃。



シオン「こいつら――」



ガァン――!!



再び。



盾を――



剣で受ける。



シオン「一人ずつじゃない……!!」



ヒュン――!!



シオン「っ!!」



槍を――



躱す。



シオン「全員で――」



シオン「一人みたいに動いてる!!」





その横。



セイ「…………」



騎士が――



剣を振り上げる。



セイは。



半歩――



踏み込む。



その懐。



ザンッ――!!



首へ――



正確な一閃。



だが。



ガァン――!!



セイ「――!?」



その剣を。



横から――



盾が。



受け止める。



同時に。



ヒュン――!!



セイ「っ!!」



槍。



身体を――



反らす。



頬を。



穂先が――



掠める。



シュッ――



僅かに。



血が――



飛ぶ。



セイ「…………」



着地。



その瞬間。



今度は――



背後。



ブォン――!!



セイ「っ!!」



剣が――



髪を。



僅かに――



斬る。



セイ「…………」



セイ「めんどくせぇ……」



ザッ――!!



距離を取る。



セイ「一人斬ろうとしたら――」



セイ「全員出てくんのかよ」





そして。



A「…………」



その前には。



三人の――



盾兵。



その後ろ。



何本もの――



槍。



A「…………」



盾兵が――



同時に。



前へ。



A「…………」



剣を――



握る。



そして。



一振り。



ズバァァァン――!!!



盾ごと。



一人の騎士が――



斬り裂かれる。



だが。



その瞬間。



ヒュン――!!



ヒュン――!!



ヒュン――!!



A「…………!」



斬った騎士の――



背後から。



三本の槍が――



同時に。



Aへ。



迫る。



A「…………」



バッ――!!



身体を――



捻る。



一本。



躱す。



ガキン――!!



もう一本を――



剣で弾く。



だが。



三本目。



シュッ――!!



A「…………」



肩を――



僅かに。



掠める。



セイ「…………!」



シオン「A!!」



A「…………」



肩から。



細い――



血。



Aは。



それを見る。



そして。



再び――



騎士団へ。



視線を向ける。



A「…………」



A「厄介だな」





ザッ――!!



再び。



騎士たちが――



陣形を組む。



倒れた一人の――



穴へ。



別の騎士が――



入る。



盾。



槍。



剣。



瞬く間に――



元の形へ。



シオン「…………!」



セイ「マジかよ……」



一人――



倒しても。



崩れない。



欠けた場所を。



次の一人が――



埋める。



そして。



再び――



一つになる。



シオン「…………」



未来を見る。



一人を――



斬る。



その未来は。



駄目。



別の一人を――



狙う。



それも――



駄目。



さらに――



別の未来。



シオン「…………」



何度。



見ても。



一人で――



踏み込んだ先には。



必ず。



別の騎士の――



刃がある。



シオン「…………」



その時。



シオンの目が――



Aへ。



そして。



セイへ。



向く。



シオン「…………」



一人で――



駄目なら。



シオン「A!!」



A「?」



シオン「右から三人目!!」



A「…………」



シオン「セイ!!」



セイ「あ!?」



シオン「その後ろの槍!!」



セイ「はぁ!?」



シオン「いいからやれ!!」



セイ「急に命令すんな!!」



シオン「来るぞ!!」



セイ「っ――!!」



騎士団が――



動く。



シオン「今だ!!」



ダッ――!!



セイが――



先に。



地面を蹴る。



槍兵へ。



一直線。



だが。



その前へ――



盾兵。



シオン「そこ!!」



ザンッ――!!



シオンが――



盾兵へ。



剣を振る。



ガァン――!!



盾が――



シオンを受け止める。



その瞬間。



槍兵の意識が――



僅かに。



シオンへ。



向く。



セイ「…………!」



ほんの――



一瞬。



ザンッ――!!



セイの剣が。



槍を持つ――



腕を斬る。



そして。



それを守るため。



もう一人の騎士が――



動く。



シオン「A!!」



陣形に――



穴。



A「…………」



A「そこか」



一歩。



踏み込む。



剣を――



一振り。



ズバァァァァン――!!!



騎士たち「――――」



一人。



二人。



さらに――



その後ろ。



連なっていた騎士たちが――



まとめて。



斬り伏せられる。



セイ「…………!」



シオン「よし!!」



崩れた。



初めて――



騎士団の陣形が。



大きく――



崩れる。



だが。



シオン「…………!」



残った騎士たちが――



すぐに。



動く。



盾が――



前へ。



槍が――



その後ろへ。



セイ「まだ組み直すのかよ!!」



シオン「だったら――」



シオン「もう一回崩す!!」





そこから。



何度も――



何度も。



騎士団が――



陣形を組む。



その度に。



シオンが――



未来を見る。



シオン「セイ!!」



セイ「分かってる!!」



ザンッ――!!



シオン「A!!」



A「…………」



ズバァァァン――!!



未来を――



読む。



穴を――



作る。



そして。



斬る。



だが。



騎士団も――



止まらない。



ガァン――!!



シオン「ぐっ!!」



盾に――



弾き飛ばされる。



セイ「シオン!!」



シオン「大丈夫だ!!」



ヒュン――!!



セイ「っ!!」



槍が――



脇腹を。



浅く――



裂く。



セイ「…………!」



そして。



Aにも。



幾つもの――



浅い傷。



それでも。



一人。



また――



一人。



確実に。



騎士団の数が――



減っていく。





そして――





ガァン――!!



最後の――



激突。



シオン「今だ!!」



セイ「おらぁ!!」



ザンッ――!!



一人。



A「…………」



ズバァァァン――!!



さらに――



一人。



ドサッ――



ドサッ――





シオン「はぁ……」



シオン「はぁ……」



セイ「…………」



セイ「はぁ……」



セイ「はぁ……」



A「…………」



三人の前。



残ったのは――



二人。



一人は。



他の騎士より――



一回り大きな。



重厚な鎧。



傷だらけの――



大盾と剣。



そして。



その隣。



細身の剣を――



静かに構える。



もう一人。



二人だけになっても――



構えは。



崩れない。



セイ「…………」



セイ「大陸最強っての――」



セイ「伊達じゃねぇな……」



シオン「…………」



肩で――



息をする。



その視線が。



二人の――



さらに奥。



No.4へ。



向く。



No.4「…………」



変わらず。



静かに――



そこにいる。



A「シオン」



シオン「……?」



A「ここは――」



A「俺たちでやる」



A「お前は――」



A「No.4のところへ行け」



シオン「…………」



セイ「…………」



シオン「……分かった」



セイ「さっさと行けよ」



シオン「お前ら――」



シオン「任せた!!」



ダッ――!!



シオンが――



地面を蹴る。



残った二人の――



横を。



駆け抜ける。





No.4「…………」



向かってくる――



シオン。



静かに――



見つめる。



そして。



その手が。



棺桶へ――



伸びる。



シオン「…………!」



ギィィィィ――



蓋が――



開く。



底の見えない――



闇。



その奥から。



一つ。



人の形をした――



淡い光が。



浮かび上がる。



シオン「また――」



シオン「誰か出す気か!!」



光は――



棺桶を抜ける。



そして。



墓苑の――



別の場所へ。



A「…………」



その瞬間。



Aの目が――



変わる。



光が――



一つの亡骸へ。



吸い込まれる。



ドクン――



A「…………」



ドクン――



ゆっくりと。



男が――



身体を起こす。



古びた――



鎧。



その手が。



傍らに置かれていた――



一本の剣を。



掴む。



A「…………」



立ち上がった――



男。



その姿を。



Aだけが――



じっと。



見つめている。



そして。



その口元が――



僅かに。



上がる。



A「…………」



A「やっぱり――」



A「出てきたか」



セイ「……?」



A「セイ」



セイ「あ?」



A「あとは任せた」



セイ「…………」



セイ「は?」



Aは――



残った騎士たちから。



視線を外す。



そして。



男へ――



歩き出す。



セイ「いやいやいや!!」



セイ「待て待て!!」



セイ「お前――」



セイ「俺一人で!!」



セイ「こいつら二人同時に」



セイ「相手しろってのかよ!!」



A「お前なら――」



A「大丈夫だろ」



セイ「そういう問題じゃねぇよ!!」



A「頼んだ」



セイ「頼んだじゃねぇよ!!」





シオン「A……!?」



走りながら――



シオンが。



振り返る。



A「シオン!!」



シオン「…………!」



A「そのまま行け!!」



Aは――



男から。



目を離さない。



A「こいつは――」



A「俺に戦わせろ」



シオン「…………」



A「そのために――」



A「今回は」



A「ついてきた」



シオン「…………!」



シオン「こいつ――」



シオン「知ってるのか!?」



A「…………」



A「ああ」



剣を――



握る。



A「俺の――」



A「師匠だ」



シオン「…………!」



セイ「はぁ!?」



セイ「お前の師匠!?」



A「…………」



Aは――



答えない。



その先。



かつての師が――



剣を構える。



A「行け」



A「シオン」



シオン「…………」



シオン「ああ!!」



再び――



前を向く。



ダッ――!!





その後ろ。



残った――



二人の騎士が。



セイへ――



向き直る。



セイ「…………」



セイ「マジかよ……」



二つの――



剣先。



セイ「…………」



セイ「ったく――」



剣を――



構える。



セイ「二人まとめて――」



セイ「来いよ」





そして。



そのさらに奥。



シオンが――



No.4へ。



迫る。



シオン「No.4――!!」



No.4「…………」



シオン「もう――」



シオン「邪魔する奴はいねぇぞ!!」



剣を――



強く。



握る。



シオン「今度こそ――」



シオン「お前が相手だ!!」



No.4「…………」



逃げない。



構えない。



ただ――



シオンを。



静かに――



見ている。



そして。



また。



棺桶へ――



手を伸ばす。



シオン「…………!」



シオン「またかよ!!」



ギィィィィ――



棺桶が――



再び。



開く。



その奥。



深い――



闇。



そこから。



また一つ。



人の形をした――



淡い光が。



ゆっくりと――



浮かび上がる。



シオン「…………」



シオン「今度は――」



シオン「誰だよ……」



光は――



静かに。



墓苑の奥へ。



進んでいく。



その先。



一つの――



亡骸。



光が。



その身体へ――



吸い込まれる。



ドクン――



シオン「…………」



ドクン――



指が――



動く。



ゆっくりと。



男が――



身体を起こす。



シオン「…………」



その顔が――



上がる。



シオン「…………」



剣を握る手が――



止まる。



目が――



見開かれる。



呼吸が――



止まる。



忘れるはずがない。



忘れられる――



はずがない。



シオン「…………」



震える――



唇。



そこから。



僅かに――



声が漏れる。



シオン「…………父上?」

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