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《凶宴-CARD》  作者: shogo5


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54/117

『死を纏う四枚目』【6】

無数の墓標。



そして――



その間を埋め尽くす。



死者の群れ。



大陸最大の墓地で――



三人の戦いが。



始まった。





ザンッ――!!



また一人。



シオンの剣に――



死者が倒れる。



その横では。



ザンッ!!



首。



ザシュッ!!



胸。



セイが――



迫る死者の。



急所だけを――



正確に。



斬り抜いていく。



一人。



また一人。



無駄な動きは――



一つもない。



そして。



ズバァァァン――!!



Aが――



剣を一振り。



ただ――



それだけで。



何体もの死者が――



まとめて。



斬り伏せられる。



シオン「…………」



次々と――



地面へ。



倒れていく。



死者たち。



シオン「…………」



ザンッ!!



さらに――



一人。



斬り伏せる。



シオン「…………」



その向こう。



No.4を見る。



No.4「…………」



何も――



変わらない。



自分の友達と呼んだ――



死者たちが。



次々と――



斬られている。



それなのに。



No.4は――



ただ。



静かに――



見ている。



シオン「お前――」



No.4「…………」



シオン「こいつらを――」



シオン「友達って」



シオン「言ったよな?」



No.4「…………」



No.4「ああ」



シオン「だったら――」



シオン「なんで」



シオン「そんな顔して見てられんだよ!!」



No.4「…………」



シオン「友達が――」



シオン「目の前で」



シオン「斬られてんだぞ!!」



シオン「それを――」



シオン「見てて」



シオン「嫌な気持ちに――」



シオン「なんねぇのかよ!!」



No.4「…………」



No.4は――



何も答えない。



ただ。



倒れた死者たちへ――



静かに。



視線を向ける。



No.4「…………」



そして――



僅かに。



手を上げる。



その瞬間。



ピタッ――



シオン「……!」



セイ「…………?」



迫っていた――



死者たちが。



一斉に――



動きを止める。



No.4「…………」



No.4「もう――」



No.4「いい」



No.4「休んでて」



死者たちは――



何も答えない。



ただ。



その言葉に――



従うように。



一人。



また一人。



武器を――



下ろしていく。



そして。



墓標の間へ――



ゆっくりと。



戻っていく。



セイ「…………」



セイ「ほんとに――」



セイ「友達なんだ」



No.4「…………」




シオン「…………」



先ほどまで。



無数の死者が――



蠢いていた墓苑に。



再び――



静寂が戻る。



だが。



No.4「…………」



その手が――



背中へ。



伸びる。



シオン「…………?」



背負っていた――



巨大な。



一つの棺桶。



ガコン――



No.4が。



ゆっくりと――



背中から外す。



ドンッ――!!



地面へ――



降ろす。



セイ「…………」



A「…………」



シオン「今度は――」



シオン「なんだよ……」



No.4「…………」



棺桶へ――



手をかける。



ギィィィィ――



ゆっくりと。



蓋が――



開いていく。



シオン「…………!」



中には。



死体も――



骨も。



何も――



入っていない。



ただ。



底すら見えない――



深い闇。



シオン「…………」



その闇の奥から。



淡い――



光。



一つの。



人の形をした――



何かが。



ゆっくりと――



浮かび上がる。



セイ「…………」



セイ「なんだ――」



セイ「あれ……」



それは――



棺桶を抜け。



墓標の奥へ――



進んでいく。



そして。



そこに横たわる――



一つの死体へ。



吸い込まれた。



ドクン――



シオン「…………!」



ドクン――



死体の指が――



動く。



ゆっくりと。



身体を――



起こす。



傷だらけの――



重い鎧。



その手には。



巨大な――



戦斧。



先ほどまでの死者とは。



明らかに――



違う。



セイ「…………」



セイ「次は――」



セイ「ちょっと強そうだな」



シオン「ああ……」



戦斧を持つ死者が。



顔を――



上げる。



次の瞬間。



ドンッ――!!



シオン「――!?」



地面を蹴り。



一気に――



間合いを詰める。



ブォン――!!



シオン「っ!!」



身体を――



捻る。



巨大な戦斧が。



眼前を――



通り抜ける。



直後。



ズガァァァン――!!!



地面が――



砕ける。



シオン「…………!」



セイ「さっきまでの奴らと――」



セイ「全然ちげぇな」



シオン「ああ……!!」



死者が――



再び。



戦斧を構える。



そして――



セイへ。



ドンッ!!



セイ「…………!」



ブォン――!!



セイが――



半歩。



身体をずらす。



戦斧を――



紙一重で。



躱す。



そのまま。



懐へ――



潜り込む。



ザンッ――!!



首。



正確な――



一閃。



だが。



死者「…………」



セイ「…………!」



止まらない。



首を斬られても――



巨大な腕が。



セイへ――



伸びる。



セイ「っ!!」



後ろへ――



飛ぶ。



セイ「急所――」



セイ「関係ねぇのかよ」



死者が――



追う。



戦斧を。



振り上げる。



その瞬間。



A「どけ」



セイ「!」



セイが――



横へ。



飛ぶ。



A「…………」



剣を――



一振り。



ズバァァァン――!!!



死者「――――」



鎧ごと。



身体が――



真っ二つに。



斬り裂かれる。



ドサッ――



セイ「…………」



セイ「やっぱ――」



セイ「お前おかしいだろ」



A「そうか?」



セイ「そうだよ」



シオン「…………」



No.4「…………」



倒れた――



強者。



No.4は。



それを――



静かに見つめる。



そして。



再び――



棺桶へ。



手を伸ばす。



シオン「…………!」



ギィィィィ――



蓋が――



再び。



開く。



だが。



今度は――



一つではない。



シオン「…………!」



一つ。



二つ。



三つ。



さらに――



次々と。



人の形をした――



淡い光が。



棺桶の闇から――



浮かび上がる。



セイ「…………」



セイ「おい――」



セイ「増えてねぇか?」



A「…………」



光は――



次々と。



棺桶を抜ける。



そして。



墓苑の奥へ――



散っていく。



一つ。



また一つ。



横たわる――



死体へ。



吸い込まれていく。



ドクン――



ドクン――



ドクン――



シオン「…………」



一人。



また一人。



死者たちが――



身体を起こす。



だが。



先ほどまでとは――



違う。



揃えられた――



鎧。



同じ紋章を刻んだ――



盾。



剣。



槍。



一人。



二人。



さらに――



その後ろから。



次々と。



騎士たちが――



立ち上がっていく。



シオン「…………」



シオン「こいつら――」



A「…………」



Aが――



騎士たちを見る。



A「昔――」



A「大陸最強と」



A「呼ばれた騎士団だ」



シオン「…………!」



セイ「大陸最強……?」



A「ああ」



セイ「…………」



セイ「お前――」



セイ「そんな奴らまで」



セイ「集めてんのかよ」



No.4「…………」



No.4「強かったから」



セイ「…………」



No.4「連れてきた」



シオン「…………」



騎士たちが――



動く。



だが。



先ほどまでの死者とは――



違う。



ザッ――!!



前へ。



盾を持つ――



騎士たち。



その後ろ。



槍。



さらに――



左右へ。



剣。



一瞬で――



陣形が。



組み上がる。



セイ「…………!」



シオン「こいつら――」



A「…………」



A「来るぞ」



次の瞬間。



ドンッ――!!!



かつて――



大陸最強と呼ばれた。



死者の騎士団が。



一斉に――



地面を蹴った。

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