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《凶宴-CARD》  作者: shogo5


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『変幻の三枚目』【10】



鮮血が――


山頂に。


飛び散る。


セイ「ぐっ……!」


シオン「――!!」


斬られたのは――


セイ。


咄嗟に――


身体を捻った。


だが。


避けきれなかった。


胸元を――


双剣が。


斬り裂いていた。


セイ「…………っ」


No.3「…………」


No.3「流石は――」


No.3「ガキでも凶宴のメンバーか」


セイ「……いきなり」


セイ「こっち来んなよ……!」


No.3「言っただろ」


No.3「こっちの方が――」


No.3「面白そうだ」


再び――


双剣が。


セイへ――


振るわれる。


セイ「――っ!」


ヒュンッ!!


身体を――


反らす。


刃が――


鼻先を掠める。


さらに――


もう一方。


セイ「…………!」


地面を蹴り――


横へ。


ザンッ!!


双剣が――


岩を斬り裂く。


No.3「…………」


セイ「…………っ」


No.3「どこまで――」


No.3「避けられる?」


No.3が――


踏み込む。


その時。


シオン「はぁっ!!」


背後から――


シオンの剣。


ギィン!!


シオン「――!」


No.3は――


振り返らない。


片方の剣だけで――


シオンの一撃を。


受け止める。


No.3「邪魔するなよ」


シオン「お前の相手は――」


シオン「俺だろ!」


No.3「だから?」


シオン「――!」


ギンッ!!


シオンの剣を――


弾く。


そして。


もう一方の剣は――


再び。


セイへ。


セイ「また俺かよ!!」


ザシュッ!!


セイ「っ!」


僅かに――


遅れた。


腕から――


血が飛ぶ。


シオン「セイ!」


セイ「俺はいい!!」


シオン「!」


セイ「こいつの攻撃くらい――」


セイ「避けられる!!」


シオン「一回どころか――」


シオン「もう二回斬られてるだろ!!」


セイ「うるせぇ!!」


No.3「…………」


二人の声を――


聞きながら。


No.3の口元が――


ゆっくりと。


歪んでいく。


No.3「……いい」


シオン「?」


No.3「いいな――」


No.3「これ」


セイ「…………」


No.3「一人を斬ろうとすれば――」


No.3「もう一人が来る」


No.3「そっちを斬ろうとすれば――」


No.3「また一人が動く」


No.3「…………」


No.3「最高じゃねぇか」


ドンッ!!


セイ「――!」


No.3が――


飛び込む。


双剣が――


狂ったように。


閃く。


セイ「っ!!」


一撃。


二撃。


三撃。


セイは――


紙一重で。


躱す。


その背後から――


シオン「はぁっ!!」


ギィン!!


No.3「…………!」


片方の剣で――


シオンを受ける。


もう片方は――


セイへ。


ヒュンッ!!


セイ「――っ!」


躱す。


シオン「こっち見ろ!!」


ギィン!!


No.3「…………」


No.3の笑みが――


さらに。


深くなる。


No.3「もっと――」


シオン「…………!」


No.3「もっと来いよ!!」


双剣が――


荒れ狂う。


右。


左。


上。


下。


シオンを――


捌き。


セイを――


斬る。


セイ「――っ!」


シオン「はぁっ!!」


ギィン!!


No.3「そうだ――」


No.3「それだよ……!」


No.3「もっと――」


No.3「俺を楽しませろよ!!」


ギンッ!!


ギィン!!


ザンッ!!


三人が――


入り乱れる。


No.3「…………!」


シオン「…………!」


セイ「…………!」


双剣が――


再び。


セイへ。


ヒュンッ!!


セイ「――っと」


身体を――


僅かに傾ける。


刃が――


首元を通り過ぎる。


次。


腹。


セイ「…………」


半歩――


下がる。


ブンッ!!


空を斬る。


No.3「…………!」


さらに――


踏み込む。


一撃。


二撃。


三撃。


四撃。


セイ「…………!」


全て――


紙一重。


だが。


その度に――


セイの口元が。


少しずつ。


吊り上がっていく。


セイ「…………」


セイ「……ヒヒッ」


シオン「…………?」


No.3「…………」


セイ「どうしたァ?」


No.3「…………!」


ヒュンッ!!


頬を――


刃が掠める。


一筋。


血が流れる。


それでも。


セイは――


笑っていた。


セイ「そんな剣筋じゃ――」


セイ「一生――」


セイ「致命傷なんか入らねぇぞ?」


No.3「…………」


セイ「アハッ!!」


セイ「ほら――」


セイ「もっとちゃんと――」


セイ「殺しに来いよ!!」


シオン「…………」


シオン「おい」


セイ「あ?」


シオン「お前――」


シオン「狂になってんぞ」


セイ「…………」


セイ「……あ」


シオン「…………」


シオン「まあ、いいか」


シオン「どっちも――お前だしな」


セイ「…………」


一瞬。


セイが――


シオンを見る。


そして。


再び――


No.3へ。


セイ「……ヒヒッ」


笑みは――


消えない。


No.3「…………」


No.3の口元も――


大きく。


吊り上がる。


No.3「そうだ――」


No.3「それでいい……!」


セイ「…………!」


No.3「もっと――」


No.3「もっとだ!!」


ドンッ!!


再び――


双剣。


セイ「――!」


避ける。


その瞬間。


シオンが――


懐へ。


シオン「はぁっ!!」


ギィン!!


No.3「…………!」


片方で――


受ける。


そして。


もう片方は――


シオンではなく。


セイへ。


セイ「ヒヒッ!!」


ヒュンッ!!


躱す。


シオン「戦いながら――」


シオン「余所見してんじゃねぇ!!」


No.3「余所見?」


シオン「――!」


No.3「違うな」


ギィン!!


シオンの剣を――


弾く。


No.3「どっちも――」


No.3「見てんだよ!!」


ドンッ!!


シオン「――!」


セイ「!」


No.3が――


二人の間へ。


飛び込む。


双剣が――


左右へ。


同時に。


振り抜かれる。


シオン「くっ!!」


ギィン!!


セイ「――っ!」


ヒュンッ!!


シオンは――


受ける。


セイは――


躱す。


No.3「…………」


シオンと――


セイ。


二人を――


交互に見る。


No.3「一人より――」


No.3「二人の方が」


No.3「やっぱり――」


No.3「最高だな……!」


セイ「ヒヒッ……」


シオン「…………」


シオン「楽しそうで何よりだよ」


No.3「…………」


その瞬間。


No.3が――


双剣を。


地面へ――


振り下ろす。


ズガァァァン!!


シオン「――!」


セイ「!」


岩盤が――


砕ける。


大量の――


岩。


砂。


土が――


一気に。


巻き上がる。


シオン「くっ……!」


セイ「目くらましか……!」


瞬く間に――


山頂を。


砂煙が――


覆い尽くす。


シオン「…………!」


見えない。


No.3の姿が――


完全に。


消える。


シオン「…………」


剣を構え――


周囲を。


警戒する。


だが。


砂煙の中から――


何も来ない。


双剣の音も。


足音も――


聞こえない。


やがて――


風が。


砂煙を。


少しずつ――


運んでいく。


シオン「…………!」


視界が――


戻る。


だが。


そこに。


No.3の姿は――


ない。


シオン「……消えた?」


セイ「…………」


シオン「セイ?」


セイ「…………まずい」


シオン「?」


先ほどまでの――


笑みが。


セイの顔から――


消える。


セイ「まだ――」


セイ「一つ残ってる」


シオン「…………!」


《三相》。


巨大鎌。


双剣。


そして――


シオン「…………」


セイ「弓だ」

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