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《凶宴-CARD》  作者: shogo5


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132/135

『喝采の十枚目』【終】



No.10「一度――」

No.10「見てみたいね」


     ◆


No.10「…………」


 No.10が――

 ゆっくりと目を開く。


 目の前には――


 シオン。


 セイ。


 ヴァン。


No.10「なるほど」


シオン「…………」


No.10「ようやく――」

No.10「分かったよ」


シオン「何がだ」


No.10「彼が――」

No.10「君に賭けた理由さ」


シオン「…………」


No.10「仲間を殺されたと思って――」

No.10「それでも僕を殺さなかった」


No.10「君は――」

No.10「僕たちとは違う」


シオン「…………」


No.10「だから――」

No.10「彼は君に賭けたんだろうね」


シオン「それは――」

シオン「No.7に聞け」


No.10「ふふ」


 No.10が――

 小さく笑う。


No.10「そうだね」


 そして――


 ゆっくりと

 立ち上がる。


No.10「でも――」

No.10「僕の答えは出たよ」


シオン「…………?」


No.10「《凶宴-CARD》を――」

No.10「降りる」


セイ「…………!」


シオン「…………」


ヴァン「…………そうか」


No.10「ああ」


 No.10が――

 舞台を見渡す。


 散らばった――

 カード。


 転がる――

 コイン。


 壊れた――

 舞台。


No.10「沈む船に――」

No.10「いつまでも乗っている意味はないからね」


セイ「沈む船って……」


No.10「彼が――」

No.10「沈めるんだろ?」


 No.10が――

 シオンを見る。


シオン「…………」


シオン「ああ」


No.10「なら――」

No.10「降りておくよ」


セイ「軽っ」


No.10「ふふ」


 ヴァンが――

 No.10を見る。


ヴァン「それで――」


No.10「ん?」


ヴァン「これからどうする」


No.10「…………」


 一瞬――


 No.10が

 目を丸くする。


 そして――


No.10「ふふ」


 笑う。


No.10「さあ?」


ヴァン「…………」


No.10「決めてないよ」


セイ「何も?」


No.10「ああ」


 No.10が――

 一枚のカードを拾う。


 指先で――

 くるりと回す。


No.10「僕は――」

No.10「奇術師だからね」


 カードが――

 手の中へ消える。


No.10「次に何が起こるか――」

No.10「最初から分かっていたら」


 空だった――

 その手を。


 再び――

 開く。


 一輪の花。


No.10「つまらないだろ?」


セイ「…………」


ヴァン「…………そうだな」


No.10「ふふ」


 花を――

 指先で回す。


 そして――


 三人へ向けて。


 深く――

 一礼。


No.10「それじゃあ――」


 顔を上げる。


 妖艶な――

 笑み。


No.10「次の舞台で――」

No.10「また会おう」


 パチン――


 指が――

 鳴る。


 白い煙が――

 舞台を包む。


シオン「――!」


セイ「うわっ!」


 風が――

 煙をさらう。


 そこには――


 もう。


 No.10の姿は――

 なかった。


セイ「…………消えた」


ヴァン「…………」


シオン「…………」


 舞台に――

 残された。


 一枚の――

 《10》のカード。


 風に煽られ――


 くるり。


 くるりと――


 宙を舞う。

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