表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
42/66

第42話 恋する乙女は神殺し(※ただし、手作りクッキーは激辛)

オタ研が、アニメや漫画でよく見る――

ややこしい恋模様になってきた気がする。


まあ、大学のサークルなんて、

結局のところ目的は――そういうことだ。


『……いやいや、それはほんの一部やろ。

ほんまに? ほんの一部で、

ここまで修羅場になるか?』


その夜。まのんはベッドに大の字になって転がり、

天井を見つめていた。


『ねぇ、ぽんちゃん』


『なんや、改まって』

腕を組んだキタのぽんが、

面倒くさそうに目を向ける。


『私と三澄君って、いつになったら進展するの?』


『何回も言うとるやろ』

ぽんはため息混じりに言い放った。


『――まのん次第や』


『……やっぱり、淑女になる必要ある?』


『ある』

即答だった。


ぽんは懐から、

どこかで見たような『能力計測器』を取り出す。


『考えてみぃ。三澄投太。超イケメンで、

 名門・明法大学のエースで四番、しかも秀才。

 あの悠斗君すら凌ぐ、上玉中の上玉や。

 一方、まのんはと言えば――』


壁にまのんの無能能力がが浮かび上がる。


【まのんのスペック】

・中肉中背(t+100)

・おバカ(+150)

・下品(+230)

・イタズラ好き(+80)

・空気読めない(+210)

・大食い(+250)

・嫉妬深い(+300)

・ぐうたら(+350)


『そして――生きるコント!』


ピキィィィン!

まのんの中で、何かが限界突破した。


「――ゴラぁぁぁ!!」


作者の都合を完全無視した絶叫が、

ぽんのセリフを強制遮断する。


『ぽん!! ええ加減にせぇやぁ!!』


次の瞬間、まのんの髪がエメラルドグリーンに染まり、

天高く逆立った。


体格までもが“ぽっちゃり”から“筋肉隆々”へと

変貌を遂げていく。


(やべぇ……また来る……!)

ぽんが慌てて計測器をかざすが、


パキーン!と

音を立ててレンズが砕け散った。


『ふっ……待たせたな』

『なっ!? ス、スーパーデビルまのん……!?』

『せやな』

まのんはバキバキと拳を鳴らす。


『正確には――スーパーデビルまのん・神殺しや。

 神と神の戦いや!』


『いくで、ぽん!!』


『待て待て待て!!』


ぽんは慌てて叫ぶ。


『まのんみたいな、高貴で健気で可憐な乙女が!

 そんな戦闘民族になるなんて!

 三澄君も悠斗君も悲しむぞ!?』


(よし……!

 いつものまのんなら、これで――)


『ふっ……』

まのんが笑った。


『その手は、もう食わないわよ』


『覚悟!!』


――ならば。


(最終手段や……)


『変身!!』


キタのぽんは、最強の戦士へと姿を変えた。


きゅんきゅん乙女の七兵衛


*少女漫画『きゅんきゅん乙女』

 主人公イブちゃんが憧れる、

 まのんの最推しキャラである。


すると!まのんの闘気が、消えた。


『……あ』


乙女まのんが、頬を染める。


『あなたは……七兵衛さま♡』


『ひっそり可憐に咲く、霞草のような君が』

七兵衛は微笑む。


『そんな姿をするなんて……似合わないよ』


『は、はい……♡』


『この薔薇を受け取って

お紅茶でも飲んで、落ち着こうじゃないか』


『はい♡ 七兵衛さま♡』


☆キラリーン☆


『君に似合うのは、怒りじゃない』

『――この赤い薔薇さ』


『きゅぃぃぃん♡』


――ぴーこぉーぴーこぉーぴーこぉー。


『……あら?何の音かしら?』


(しまった!!

 変身は三分まで!!

 正体バレたら〇△される!!)


『ま、まのん殿』

『拙者、帰る時間のようだ!さらば!』


『あっ!七兵衛さま!』

『手作りクッキーがあるんですの♡』


ピコン、ピコン、ピコン、

と無情な警告音がまのんの部屋に鳴り響く。


「時間が無い……ッ!」

七兵衛――


いや、キタのぽんは焦燥に駆られて声を裏返した。


『すぐ持って参りますわ♡

 この♡を受け取ってくださいまし♡』


――時間切れ。


七兵衛は、一万円札に見えるキタのぽんへ戻った。


『……って

 てめぇ!!ぽんじゃねぇかぁぁ!!』


『クッキー返せぇぇ!!』


『やだよ~♪

 神界で食べるんだも~ん♪』


(……あ、そっか)

(悠斗用の唐辛子クッキーだった♪)


(ちょうどいいや♡)


~神界~


「師匠、まのんからクッキーもらったんですけど」

「お、ちょうど腹減ってたわ」


「赤いな?まあ、ええやろ」


――ぽんこつ師弟二神で、仲良く一口。


『辛ぇぇぇぇぇ!!!』


~翌朝~


キタのぽん『ファイヤー!!!』

師匠   『ファイヤー!!!』


怒りの師匠♪

『とばっちりやんけ!!』


めでたし、めでたし。


してやったり♪

うふふ♪のまのん

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ