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第22話 女神(まのん)の正体はモンペキャバクラの嬢でした ――すべてはあの日の「スキ」から始まった――

俺の名前は、武藤 悠斗。

まのんの幼馴染で、今は同居人。


……そして。


俺は、まのんのことが好きだ。


もちろん、LOVE♡の意味だ。


だが、残念なことに――


まのんにとって、

俺は今も昔も「幼馴染」という安全圏を


一歩も出られていない。


それに気づいていないほど、俺は鈍くない。

むしろ、分かりすぎるほど分かっている。


最近では、後輩の香純ちゃんからの猛アタックもあって、

正直、心が揺れないと言えば嘘になる。


……だが。


香純ちゃんから漂う

高級ブランドの香水のほのかな匂いは素敵だが、


なぜか俺は、ドラッグストアで買ったシャンプーの匂い

まのんを思い出してしまう……


俺は諦めない。


『きゃぁー!

 やっぱりそうだったのねぇー!

 まのんの旦那は悠斗君でええやん!!』


うるさい。

黙れ、神様。


俺とまのんは、同じ村で育った。

人口減少が進んだその村で、


同年代の子供は、たった二人。


物心ついた頃から、ずっと一緒。

兄妹のように育ち、

俺にとってまのんは、妹みたいな存在だった。


――中学三年までは。


世間では、

ぶっとびキャラだの、

ずぼらだの、


好き放題言われているけど。


俺だけは知っている。


まのんの本当の姿を。


・本当は可愛い

・元は細身でスタイル抜群

・誰に対しても、驚くほど優しい


小三まで一緒に風呂に入り、

同居して、

ラッキースケベ未満の事故を何度も経験してきた俺は――


まのんの“全部”を知っている。


俺しか知らない事実は、山ほどある。


眼鏡を外して、

風呂上がりで、

濡れた髪のまのんは――


女神だ。


最近は「ブスいないの夢ちゃん」なんて言われているが、

俺から見れば、


ドイツ語で時々照れるアンナさん

――略して“ドイ照れ”。


完全に美少女だ。


まのんのお父さん、お母さん

まのんを産んでくれて、ダンケシェ!


『悠斗君。視力検査に行った方がええで』

キタのぽん


『黙れ、ぽんこつ』


しかも元々、

痩せ型で、出るところはしっかり出ていた。


『うん♪

 よく分かってるじゃん、悠斗♡』

まのん


『せやけど

 夜中にかつ丼を食べさせてる悠斗君にも

 体重増加の責任はあるでぇ♪』

キタのぽん


……ぐうの音も出ない。


それに、まのんは自分を「コミュ障」とか言ってるけど、

本当は真逆だ。


誰にでも優しくて、

誰とでも自然に距離を縮められる。


高齢化が進んだ村には、

一人暮らしのお年寄りが多かった。


まのんは頼まれもしないのに、

毎日のように家を回って、

話し相手になっていた。


『話すだけでさぁ♪

 お菓子やジュースもくれるし、

 たまにお小遣いももらえるし♡』


『休みの日は、三食+おやつ+昼寝付きで

 ゲームやり放題なのよ~♪』


……お前、それ善行と愚行の境界線どこだ。


『だから、

 モンペキャバクラで爺ちゃんに大人気なんやな』


そして――

中学三年の、あの日。


忘れられない事件が起きた。


確かに、俺は聞いたんだ。

まのんが俺の耳元でささやいた。


「悠斗。スキ♡」


って。


『おい悠斗!

 何を勘違いしてんだ!?』


『こら!まのん!

 おぬし何をやらかした!?』


あの時、俺は動揺して、

返事ができなかった。


今でも後悔している。


でも、あの瞬間――

まのんは、

「妹」から「女の子」に変わった。


なのに。


今もなお、

まのんにとって俺は、ただの幼馴染。


なぜだ。


あの時、

ちゃんと気持ちを受け止めていれば……。


悔やまれる。

心の底から。


『だから、勘違いだってば……』


『まのん!何をしでかした!?』


悠斗もぽんちゃんと同レベルとは……


あ~勘違い。。。

その勘違いが、すべての始まりだとは知らずに

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