兄弟、従妹の語らい
「しかし、こんな所があるなんて知りませんでした‥‥‥。」
「俺も偶然見つけたからな。俺は隠れ里じゃないか、て思ってるんだよ。」
「隠れ里、ですか?」
「何かしら理由があって人目には気づかれないこの場所に村を作った、俺はそう思っている。」
「ありえない話ではありませんね。我が国も色々なトラブルがあった、と聞きます。」
「ルーチェル様、お久しぶりです。」
「アーニャ、久しぶりだね。ローズから聞いたよ、大変だったね。」
「はい、でもお二人にこうして再会出来た事が嬉しいです。」
「昔は良く3人で遊んだよな。」
「そうですね。こっそり家を脱け出して山や川に遊びに行きましたよね。」
「大体アルお兄様が言い出すんですよね。」
そうだった、家にいるのが退屈で良く遊びに出かけたんだ。
ルーチェルとアーニャは大人しいから、俺が連れ出さないと出ないんだ。
王族だから簡単に外には出れないんだよ。
‥‥‥今考えたら俺の性格、昔と変わってないな。
「また、こうして3人で一緒に過ごしたいよな。」
「あの頃は何のしがらみもありませんでしたからね。」
「ルーチェル様は難しいんじゃないんでしょうか?」
「僕も出来れば全てを投げ出したいですよ。兄上の様に生きたいです。でも、父上や周りが許してくれないでしょう。」
「たまにはこっちに来いよ。ここに来たら昔に戻れる。」
「私が迎えにいきますから。」
「ありがとうございます、フィリア様、兄上とアーニャの事をよろしくお願いします。」
「はい! 女神様の名の元にアルノイド様とアーニャ様はお守りいたします。」
俺達は久しぶりに一緒話せた事で昔に戻れた様な気がする。
結局は周りが変化しただけで俺達は何も変わってはいなかったんだ。
それがわかった事だけで嬉しかった。




