781 再会します
私とアリス、苦笑い。
するとリッカ、
「デュランダルと言えば、轟沈芸だろ」
止めなさい! 事実陳列罪で捕まるよ!?
『どういう意味なのだー!!』
『で、ではスウさん、タスクさん。みなさんを運んであげて下さいね』
『運ぶ人が、誰もいないのだー!!』
デュランダルを所有している星団ノーツ所属のプリティ・ギルティちゃん、香ナイトさん、鳳ヘプバーンさんまでこっちに来る始末。
という訳で、マザーグースにタスクさん以外のプレイヤー、全員を乗せて、一路リアトリスが本拠地にしている惑星エコーチャンクへ。
空母は、スーパー・ギャラクティカとマザーグースに手分けして10隻づつ。
で移動中にオルカンから通信が来た。
『スウ、頼むぞ』
「あっ、艦長はオルカンさんなんですね」
『いいや、提督だ』
ウィンドウの向こうのオルカンさんの階級章が、准将になってる。
「准将昇進おめでとうございます!」
『ああ、ありがとう』
そんなやり取りがあった後、ワープ港からのワープ中に、誰かがブリッジに来た。
「おー! スウちゃん! 本物だー! あーし、クレイジーデイジー。よろ~」
「えっ!?」
私が怯えながら、入ってきた人をみると、如何にもギャルの人がいた。
夜のお店にいても、違和感ないくらいの見た目な、ギャルっとした人だった。
「あ、敬語とかいらないよー」
いやいや、誰!?
私、知らない人と敬語無しで話すような人間じゃないんだけど。
あと、勝手にスマホで私達を写真に納め始めた。
んで、なんかSNSに上げようとしてない!?
ここで、アリスが立ち上がった。
相変わらずの高身長で入ってきた人に近づいて見下ろす。
「ここは関係者以外、立入禁止です。出発前に言ったでしょう」
「ああ、敬語とかいらな――」
アリスが微笑む――ただし、笑顔が怖い。あれは、間違いなく怒ってる。
「じゃあ、こっちは敬語止める。けどお前は敬語で話せ」
「はぁ!?」
うわぁ、アリスが喧嘩腰!!
その時だった、また誰か来た。
見れば、
「スっちー! 久しぶりぃ!!」
「プリティ・ギルティちゃん!」
最近会ってなかったプリティ・ギルティちゃんだ!
後ろには、香ナイトさんと、鳳ヘプバーンさんもいる!
私はプリティ・ギルティさんとハグ。
「ひさびさ!」
「おひさぁ!」
わーい、また会えるなんて嬉しいよう!
私が幸せの再会をしている向こうで、アリスがクレイジーデイジーさんを追い出そうとしてる。
「なんで私だけ駄目なんだよ! そいつ等も追い出せよ!」
「彼女たちは関係者だ!」
アリスって敬語止めると、あんなに怖いんだ?
プリティ・ギルティちゃんが、クレイジーデイジーさんを冷めた目で見る。
「なにあれ」
「いえ、知らない人です」
「ふぅん。ここ関係者以外立入禁止だよね?」
「一応――あっ、お三人は関係者ですよ! 私の」
「あれは追い出せばいいのね」
「え」
プリティ・ギルティちゃんはツカツカとクレイジーデイジーさんに近寄って。
――背負投げ!?
艦橋から強行手段で追い出した。
80層でもやってたけど、見事な背負投げだ・・・。
「なにすんだ――」
クレイジーデイジーさんがプリティ・ギルティちゃんに殴り掛かるけど、プリティ・ギルティちゃん、簡単に受け流す。
プリティ・ギルティちゃんはコスプレイヤーだって言ってたから私みたいに体の操作が下手なのかと思ったら、完璧に武術家。
というか脳筋はプリティ・ギルティちゃんの役割じゃないって言ってたじゃん!?
様子を見ていたリッカまで、
「悪くないな」
椅子に背中を大きく預けながら、言った。あの姿勢はもう自分が手を出す必要がないと思ってる姿勢だ。
化け物武術家のリッカに「悪くない」と言わせるのか・・・。
私はリッカに尋ねてみる。
「リッカ、プリティ・ギルティちゃんそんなに強いの?」
「ああ、10年前のわたしなら負ける」
「10年前は、あんた7歳ぢゃん」
まあ、7歳でもこの子なら、相当強かったんだろうけど。
プリティ・ギルティちゃんは、とうとう足払いだけでクレイジーデイジーさんを転ばせだした。
足払いで、相手の足を揃えさせて、転がしてる。
それをクレイジーデイジーさんが立つたび、何回も何回も。
だんだん、クレイジーデイジーさん膝がガクガクしてきてる。
「クレイジーデイジーとやら、もう止めとけ。相手に完全に重心を読まれてる。完璧なバランスを取って立たないと、その足払いは防げないぞ――ちなみにこれ以上スウに迷惑を掛けるなら、わたしが相手になろうか?」
「リッカが出ちゃ駄目だよ・・・・」
私がリッカを止めていると、クレイジーデイジーさんの顔がちょっと青くなった。
「リ、リッカ!? ――わ、わかったよ!」
こうしてクレイジーデイジーさんは立ち去りました。
その後、アリスが『ブリッジは、関係者以外立入禁止です』と、もっかいアナウンスを流して、ブリッジにはロックが掛けられた。
「プリティ・ギルティちゃんって、前に脳筋じゃないって言ってなかった・・・?」
ちょっぴり恐怖の表情で尋ねる、私。
「筋肉は使ってないよ?」
「・・・あ、あーね」
ほぼ、トンチじゃないか。




