780 恐怖します
「えっと・・・・それって、今この銀河に来てるメンバーだけで、潜入するってことですか?」
『そういう事になります。現在2000人のプレイヤーさんがこの銀河に来ておられますが、その中の50人程にクエストとして依頼しております』
銀河連合的に、リアトリスと戦えるのは50人だけなのかぁ。
❝俺の所、クエスト依頼が来ねぇ❞
❝俺の所も。――俺、ランキング50位だけど、銀河連合的に俺はザコだったかぁ❞
❝モデレイター(音子):ウチもこーへんなぁ❞
❝モデレイター(ヒナ):当たり前だろ、ランキング外❞
❝あたしの所は来たわ。スウちゃん、クレイジーデイシーって見かけたらよろしく。金髪にしたパーマのロングね。ちなみにクレイジーは、スウちゃんリスペクト❞
金髪にしたパーマのロングとか陽キャのパリピじゃないの!? なんでそんな人が私をリスペクトとか言ってんの!? 金髪に〝した〟って言ってるし、アリスみたいな地毛とかじゃないよね!?
「あ・・・どうも」
にしても、クレイジーデイジーって、プリティ・ギルティちゃんみたいな名前だなぁ。
最近会ってないけど、どうしてるだろうプリティ・ギルティちゃん。
それはともかく、早く出発したほうが良さそう。他のプレイヤーさんと合流しないとだし。
「じゃあ、急いで食べようか」
流石に、食べ物を残すのは気分が悪い。
リッカの言う通り、ラーメンだから、持って帰ると伸びるし。
「だなー。かっ食らうぞー!」
「わ、わたしもスープを手伝います!」
「アリス・・・塩分に気をつけてね」
私はアリスをちょっと心配した。
「はい!」
アリス、なんか嬉しそう。
その後10分掛けて、私達はラーメン6キロを完食。
「うっぷ」
「ふーっ、食った食った」
「飲みましたぁ」
私が逆流を押さえ込んでいる中、リッカは余裕。アリスはちょっとしんどそう。
アイビーさんが心配そうな声を出す。
『そ、そんなに食べてパフォーマンスとか大丈夫ですか・・・?』
「確かに、私、食べるとパフォーマンス落ちるタイプです」
「ちょっと眠い」
「お腹たぷたぷですー」
リッカはおねむ、アリスはたぷたぷ。
『戦艦や空母を持っているクランさんには、戦艦の出撃をお願いしているので、クレイジーギークスさんもマザーグースをよろしくお願いします。あと、ティンクルスター』
するとお腹をさすっていたアリスが、首を振る。
「いや、マザーグースはクレイジーギークスの持ち物ではなく、スウさん個人の所有なんですよ」
『えっ!? そ、そうなんですか!? ・・・・個人で戦艦を持ってる人は・・・ちょっと他にいないですね』
まあ、ガチャで当てただけなんですけどね。
私以外に当てた人いないのかな。
あのガチャ、一回の値段が高いからなぁ、・・・・一回に30億円の価値って、詫び石がないとマトモに引けない。そして詫び石なんて、めったに貰えない。だからあのガチャ人気ないんだろうなぁ。
ちなみに、クナウティア人形はマザーグースのブリッジに飾ってあります。等身大とかいう、結構大きいサイズなのでアイステイルとかのワンルームだと、Gで大暴れされると大変なので。
――まぁ、さくらくんがマザーグースを操舵してる時に、何度かバレルロールしてるのを見たけど・・・・気にしてはいけない。
目を擦っていたリッカが、面白い情報を教えてくれる。
「そういえば、ダンジョンにレベルアップできる場所が見つかったらしいぞ。オックス、さくら、コハク、リあン、音子のPTがダンジョンを最下層までクリアしたら、レベルアップ神殿というのが出現したらしい」
「あー・・・・ていうかまだダンジョン攻略してる人いるんだね。しかもクレイジーギーグスと音子さんかぁ」
「みたいだなぁ――音子が、〖逃げる〗で大活躍してたぞ。ボスを引きつけて涙目だったけどな」
光景が想像できるなぁ。
「まぁ――レベルアップ神殿が出現しても、みんな印石の欠片とかあんまり持ってないし、強力なスキルもめったに持ってないし。利用者は殆どいないみたいだけどな」
「私たちも命理ちゃんが記憶を失ったままだから、レベルアップできなかったもんね」
「だなぁ」
というわけで、ハイレーンの衛星軌道上に来ると、戦艦と空母が集まった。
集まったと言っても、戦艦はたった3隻。空母は20隻。
戦艦の2隻は私の戦艦マザーグース、連合の戦艦スーパー・ギャラクティカ、星団ノーツ戦艦のデュランダルMarkⅫ。
プレイヤーで戦艦を出せたのは、私以外は1隻かぁ。
「――って、デュランダル!?」
ブリッジの艦長席で私が驚くと、アリスが慌てる。
「デュ、デュランダルですか・・・」
「デュランダルか。心配しかないぞ。――しかもMarkⅫってなんだ、どんだけ轟沈したんだ」
アイビーさんの通信が入ってくる。
『マザーグースの艦長スウさん、デュランダルMarkⅫの艦長タスクさん。プレイヤーさんのお好きな戦艦に乗り込んでもらうという形でいいでしょうか?』
私がマザーグースに乗ってる間は、私が艦長だけど、出てったらコハクさんが艦長になる。
「はい」
『はいなのだ』
タスクさん、「なのだ」語尾!?
すると、マザーグースに乗りたいらしいプレイヤーさんが通信を入れてくる。
『お、俺、マザーグースがいい』
『俺も・・・!』
『あたしも!!』
『デュランダルは無い!』
流石デュランダル。ある意味恐れられてる。
『どういう意味なのだ!? ――なぜ全員マザーグースに行くのだ!?』




