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フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


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778 動き出します

 私はスーパー・ブルーテイルを近くの島に駐機。

 マイルズが島に降りていく。私は、アイステイルの中で待つ。

 そうして、マイルズは砂浜に一人立つと、空を確認した。


「星の動きは・・・・よし」


 マイルズが、深く息を吸い込んで、大地に手を当てた。


「スウ――ボクはとんでもないことを、しようとしているな」

「――だけど、やるしかないよ」

「ああ、そうだ。やるしかない・・・・いくぞ!!」


 マイルズが祈るように目を閉じ叫ぶ、


「〖無敵〗!!」


 マイルズが地面に触れて、〖無敵〗を使った。

 刹那、惑星が悲鳴を挙げた。


 私は急いで、気絶したマイルズを回収。


 惑星の自転と公転が、反転した。――いや、銀河の公転の力すら反転した。

 凄まじい衝撃が東から西へ襲ってきた。時速千キロを超える運動エネルギーが、衝撃となって襲ってくる。


 マイルズがやったことは、惑星に掛かっている運動の全ての反転だ。

 マイルズのスキル〖無敵〗は運動を逆向きにするという反則のスキル。

 以前、マイルズが戦艦の運動を反転させたのを見てから思ってたんだ。〝あの〖無敵〗はどこからどこまでを1つの物体と認識するのだろう?〟って。

 どうやら、使う本人が1つと認識している範囲みたい。――もしくは〝アイリスが〟、かもしれない。

 なんにしても、マイルズが実験したことで、惑星も反転させられることがわかってた。


 私はマイルズをスーパーブルーテイルに収容し、機体を飛行形態に変えると、空高く舞い上がり、襲ってくる衝撃とは反対方向へ逃げ始める。


 遠くに見えた都市のビルが全て砕けさり、流体化して流される。

 さらに大気が渦を巻き、天空にそびえるような竜巻きが起きた。

 ビルよりも高い津波が押し寄せる。そして惑星内部が撹拌されたことで数億年沈黙していた火山が真っ二つに割れて、大地の底から視界を紅蓮で覆い尽くすほど高いマグマが吹き出した。それは宇宙に届くほどの高さ、大陸を真っ二つにするほどのマグマ。破局噴火と呼ぶのも生易しい。

 成層圏から視ると、まるで惑星が血を流しているように見えるだろう。


 ―――世界が、滅びる。


 ふと、背後で海から水の竜巻が上がった。

 振り返れば、コーレルリヒのAUⅢが、海の底から、舞い上げられるのが見えた。

 空の彼方に消えていく、純白の人型メカ。


 ばいばい・・・コーレルリヒ。


 私達は、スーパー・ブルーテイルの脱出用転移装置で、滅びゆく惑星から逃げ出した。




「成功したな」

「・・・うん、」


 戦艦メシエカタログで合流して、拳をぶつけ合う私とマイルズ。

 マイルズがたちくらみするように、壁にもたれた。


「・・・おっと――さすがに効いたか」


 私がマイルズを支えると、「すまん」と言って、窓の外を見た。

 遠くに見える惑星が、血を流している。


「もう、あの惑星は終わるね」

「ああ。そうして、戦争も終わる。相手の戦力が集結したところにこんな破壊を受けたんだ――もう戦えまい」


 ちょっとやりすぎたかもしれないけど、これで戦争が終わるんだ。そう考えると、少し気が楽になる。

 マイルズが、血を流す惑星に視線を戻した。


「コーレルリヒは、確かな勇者だった」

「そうだね――彼は本物の勇者だったよ」


 私の腕の中にいたマイルズが一人で立ち直して、滅びゆく惑星に敬礼を向けた。

 私も、敬礼を向ける。


 ――さあ、帰ろう。


   ◆◇side:リアトリス◇◆


「ベクターが、壊滅したのね」

「はっ、数百年――或いは数千年、戦う力は回復しないでしょう」

「しかも、データベースが破壊された状態で、相当数が惑星破壊に巻き込まれた」

「はい」


 現実感のない少女が、庭園にある1輪の花を愛でながら呟いた。


「プレイヤーを舐めすぎたわね」

「そのようで」

「スウを片付けてくれないかと、少し期待していたのだけれど・・・・オーレリアを謹慎にしたのも愚かだった」

「正に痛恨だったでしょう」

「プレイヤーがアイリスを人間に戻すよなら、旧人類復活計画の邪魔よ。――彼らはいらないわ。駆逐してしまいなさい」

「はっ!」


   ◆◇sight:鈴咲 涼姫◇◆


 ベクターとの闘いが終わって1ヶ月経った。

 ベクターはもうこっちの世界に来れないらしい。戦力はほぼ失ったようだ。

 銀河連合と戦えるようになるのは数百年後だとか。


 リッカはコーレルリヒの死に何も言わなかった。


「そうか」


 と一言だけだった。


 逆にルジェルナは、


「あの馬鹿!! どこまで馬鹿ですの!?」


 と、椅子をケリつけてた。シャーリーは、ルジェルナを必死に押さえてた。

 ルジェルナは、しばらくずっとイライラしてた。


 銀河連合は、惑星パレイサクからアイステイルを回収してくれた。

 自転が安定してしまえば、そこそこ安全だし、二度とAI'sが作れないから、らしい。


 アイビーさんが、「やっと回収できました」と言ってた。


 銀河連合は、ボロボロのアイステイルを、只今大至急で修理中。

 私は、アイステイルもないし、コーレルルヒのことで凹んでた。なのでずっとFLにも行かず、配信もしてなかった。


 そんなある日。

 私はアリスとリッカと、久々に配信をしていた。ハイレーンの老舗ラーメン屋で。

 味噌ラーメン6キロを3人で食べる大食い企画だ。

 配信名は、『銀河でパクパクモグモグ配信!』。ネーミングセンス? 気にすんな。

 すると、コメント欄に変な書き込みが流れた。


❝スウたん、FLの世界に行けないんだけど❞


「え!?」


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リアトリスにとっての旧人類って何を指すんだ?過去の地球人は旧人類に相当するのでは
リアトリスにとっての旧人類って…
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