表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

735/752

771 少女達の役目

 3人は帰った。


「これで一安心」

「お前は、本当に良かったのか?」


 私はコーレルリヒの質問に頷く。


「うん。――でも、コーレルリヒは、なぜ攫われて来た子を助けてくれたの?」

「可哀想だから。・・・それ以外に理由はいるか?」

「完璧な答えだね」

「しかし、沢山の星団帝国の人を殺した俺に、その資格が有るとは思えなかったがな。ただの偽善だ」

「人を救うのに資格なんて要らないし」

「いや、医師免許とか」

「それはそう」


 医師免許はこっちにもあるんだ? そりゃそうか。

 コーレルリヒが私を、心配そうに視る。


「しかしお前はどうするんだ」

「私1人ならなんとかなると思う。何か腕輪を手に入れる方法に心当たりはない?」

「難しいな――それでも1つくらいなら、どこかの将官に・・・・ん、通信か」


 コーレルリヒが宙を手のひらで横に撫でると、ウィンドウが開いた。


『コーレルリヒ少佐』

「なんだ」

『あちらのホモサピエンスの子供を100匹捕らえました。どこに――』

 

 私は凍りついた。


 コーレルリヒも固まっている。コーレルリヒが私を見た、目が合った、彼は首を振って呟いた。


「・・・・どうしろと言うんだ」


   ◆◇◆◇◆


 ハイレーンの銀河連合基地で、クレイジーギークスやステラフォース(USSF)が今後の作戦を練っていると、銀河連合からの連絡を受けた。


 アリスが目を剥いて大声を出す。


「えっ、腕輪で帰還してきた――のがスウじゃんじゃない!? ――スウさん以外が帰ってきたんですか!?」

「そうなんです。攫われていたらしい地球の小学生くらいの女の子が、スウさんが帰還するはずの場所と惑星ルルアに、3人帰還してきたんです――しかも1人の女の子は、間違いなくスウさんが持って行った腕輪を着けていて・・・」

「じゃ、じゃあ、スウさんは今、向こうを帰還方法を持たないで彷徨っているんですか!?」

「・・・帰還した少女の報告では、そうらしいです」


 この言葉に部屋の人間が絶句した。


 銀河連合の兵士たちも絶句している。


 マイルズが持っていた資料を握りしめて、舌打ちをした。


「あいつ・・・・何をやっているんだ・・・っ!」


 アレックスがマイルズの肩を叩く。


「そう言ってやるな。クールと同じ状況なら、お前も同じようにしただろう」

「それはそうだが―――だがっ!!」


 ルジェルナがティーカップを置いて、眉をひそめる。


「スウさん、帰還方法も持たずに、あちらの世界を地球人が1人で彷徨うなんて、どれだけ恐ろしい行為なのかわかってますの・・・・?」


 そこへ、えりか、詩音、千歌が駆け込んできた。


「みなさん聞いて下さい!」


 千歌の必死の大声。


「これ以上、地球人が攫われないようにして欲しいんです!!」


 千歌を詩音が支えている。詩音も真剣な目だ。

 えりかが、千歌の言葉を補足する。


「スウお姉ちゃんからのお願いなんです! 地球の人が攫われてたら、スウお姉ちゃんが帰れないって言ってました!」


 詩音も補足する。


「スウお姉さんは、地球の人に知らせるのは、私達の大事なお仕事だって」


 言った詩音の頭を、アレックスが撫でた。


「そうか、よくやった。君たちは英雄だ」


 アレックスがは会議室のみなを見回して、言う。


「とにかく影で攫われている人間がいる事を、世界中に周知させよう。でないとクールの奴、また攫われた人間を見つけてそっちを優先しかねない。そんな事になったら、彼女はいつになったら帰って来れるかわからない」


 コハクがオロオロしだす。


「そ、そうですね! ヴィ、ヴィクターさんや柏木さんに連絡して、大統領や首相に・・・・!」


 アリスが立ち上がる。


「わたしは、テレビ局の知り合いに連絡します! これ以上、誰も攫わせちゃ駄目です!」


 言ってアリスは、スマホに走った。


「ボクが大佐に連絡しよう」

「わたしが柏木に連絡する」


 マイルズと、リッカも立ち上がる。

 そこに、


「地球人の誘拐対策。それに関しては、我々も協力しよう」

「ユタさん!」


 会議室にいたメンバーは、とにかく今できる最善を尽くした。


 落ち着いた頃、椅子に座ったアリスがスウの身を案じる。

 手を組んで額に手を当て願うように呟く。


「――スウさん・・・無事でいて」


 そんなアリスの様子を見た千歌が少し泣きそうになった。


「ご、ごめんなさい、アリスお姉さん。私が帰ってきたせいで、スウお姉さんが・・・」

「すみません」

「本当は、私よりスウお姉ちゃんが帰ってきたほうが良かったですよね・・・」


 えりかや詩音も謝ってきた。

 3人の言葉にアリスが「ハッ」として、首をふる。


「そんな事ありません! みなさんが帰ってきてよかったですよ!」

「ほ、本当ですか?」


 アリスは、尋ねたえりかの目を見て、しっかりと頷く。


「スウさんが自分の命を掛けてあなた達を帰したんです。自分達の価値を下げるような事を言ったら、スウさんに悪いですよ?」

「そ、そうですね・・・分かりました。胸を張ります! 私達にできる事はありますか? ――いえ、すみません・・・・無いですよね」


 えりかが「差し出がましい事を言ったか」と言う風に俯くと、マイルズだ。


「いいや、あるぞ。大事なことだ。どうやって攫われたか状況を詳しく教えて欲しい。誘拐の防止策を練れる。あと君たちが見た敵の世界もできるだけ詳しく。情報は一番大事な武器だ。どんな小さな情報でも貰えれば、ボク達は助かる」


 言葉にえりかが、顔を挙げる。


「わ、わかりました! できるだけ正確に思い出します!」


 えりかは、詩音と千歌を視た。


「みんな、頑張ろう! 私達の記憶が役に立つんだって!」


 詩音と千歌も力強く頷いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
更新お疲れ様です。 また誘拐されてしまってる……って100人!?さすがに数が多過ぎる…マジでどうすりゃ良いんだこれ? 100人→一人が一人を誘拐×100ではなく、100人まとめて転送とかだったら、そ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ