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フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


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768 最強と戦います

 ゆっくり飛んでくる青い機体。

 灰色の空のお陰で、バックに溶け込んでいない。

 あの目の醒めるような青の機体は――ブルーテイルだ。


「どっちがラスボスかと思ったけど、マイルズだったのね・・・」

『ああ。お前ではなく、ボクがラスボスだ。連合側の情報を入手していた人間が、頑なにお前の情報をベクターに渡さなかった様でな――』


 諜報員、誰か知らないけどナイス。私がラスボスだったらどうしようとか思ってたから、私が出てこなくてよかったよ。

 私だと、絶対小賢しい事してくるからなぁ。面倒くさい。


『――とうとう、ボクとスウで戦う日がきたか』


 そういえばマイルズと戦うのは初めてだ。

 マイルズとは、すごく始めの方にであった。

 ユーと戦った、アリスとも戦った、みずきとも、スケさんとも――でもマイルズとは・・・・初めてだ。


 ARの視界にカウントが浮かぶ


 3、2、1、FIGHT!!


 ん、なんだかマイルズ、私にわざと後ろを取らせた?

 どうやら私に先行をくれるらしい。


「なに、手加減してる?」

『そんな事はしない。できない』


 私とマイルズは、しばらくサークルファイトを繰り返す。

 私の攻撃が何発か命中する、


 このマイルズ、少し弱い気がする。

 これ、多分ちょっと前のマイルズだ。

 なら勝機はあるかも。


 マイルズが右の翼に被弾――。


「よし、右の翼を貰おう」


 ところが、高速横転(スナップロール)からの90度横転飛行(ナイフエッジ)。そこからの上昇。


「ちょっとシャドウ・サークルっぽい事を!」

『お前の真似をさせてもらった』

「だけど、その機体じゃスナップピッチはできないみたいだね。後ろは取れない!」


 AUⅢもスナップピッチは無理だけど。

 マイルズが機首を90度横転したまま、水平スピンみたいに横に振って旋回――機首を上に向かせた。そのまま上へ向かう。


「それは事故じゃないのかよ!」

『そうだ。だがボクの場合は、これでいい。直接は後ろを取らない』


 結構距離が離れたな――400メートルくらいかな。

 私も追いかけようと機首を上げる。すると、ブルーテイルが人型になった。


「えっ?」


 マイルズのブルーテイルがまたたく間に失速。


「まさか、失速機動!?」


 ブルーテイルが、ムーンサルトで回転して反転した。

 普通の失速機動より、反転が疾い!!


『――シャドウ・アサルトとでも名付けようか。失速機動を使うなら、別に飛行機である必要はないからな!』

「そんな方法が・・・・!?」

『お前は、飛行機に慣れすぎだな!』


 飛行形態になっても、ちゃんと背面飛行。

 マイナスの揚力を利用して、落下してくる。


「私の真似ばっか!」

『お前の木の葉落としを攻略する為に、考えた技だ!』

「元から、私と戦うつもりだったの!?」

『クラン大会などでな!』

「なるほど・・・・! なら〈励起翼〉で迎え打つ!」

『〈励起翼〉か――懐かしいな。お前の〈励起翼〉だった――』

「なにが!?」

『――ボクが、お前に興味を持ったきっかけだ。――お前の〈励起翼〉を見て、ボクは魅了された。だから――〈励起翼〉、破り!』

「えっ!? マイルズも〈励起翼〉!?」

『そうだ、っこっちは急降下からの〈励起翼〉だどうする!!』

「あっ、コッチは上昇中だから威力が落ちる! まさか私の〈励起翼〉を見て予め考えておいたの!?」

『その通り! 翼、貰った!!』


 どうする、避ける? 受け流す!?


「――なら」


 私はペダルを踏んで、垂直尾翼の動翼(ラダー)を左に倒して。

 左の主翼の動翼(エルロン)を上げ高揚力装置(フラップ)を下げ、低揚力機(スポイラー)を上げる。

 そして左エンジンを切って、右エンジンだけ全開!

 始まる左旋回。


『なっ』


 マイルズの焦りの声。

 左右舵(ラダー)を左に倒したことで左旋回が始まり、横転舵(エルロン)高揚力装置(フラップ)低揚力機(スポイラー)効かせた事で、右側の空気の抵抗が強くなり、さらに左旋回を加速させる。


 遠心力の掛かった私の〈励起翼〉と、マイルズの落下による加速の付いた〈励起翼〉が衝突する。


 互いに弾かれた。

 互角? ――違う。


 私の〈励起翼〉は正面から〈励起翼〉を受けたけど、マイルズは斜め上から〈励起翼〉を受けた。

〈励起翼〉はそんな方向からダメージを想定していない。


「〈励起翼〉破り破り!!」


 私が叫ぶと同時、ブルーテイルの翼が自らの揚力にも負け、半分「ポッキリ」いく。 

 マイルズのブルーテイルは単翼機だ。あれじゃあもう、まともに飛べない。

 マイルズならまだ飛べるだろうけど、私の攻撃を躱せる程じゃないはず。

 これで避けたらもう、人間じゃないよ。

 私が機関銃を撃つ。


「避けたぁ!?」


 嘘でしょ、あの人避けたよ?

 ああ間違った。

 もう、人間じゃないからこうだな。あの化け物避けたよ。

 右翼半分しか翼が無いから、横転はできないはずなのに、左右舵(ラダー)で起きちゃう横転――ラダーロールと高揚力装置(フラップ)で横転したよ。

 右に回転しそうになるのも、ラダーと昇降舵(エレベーター)とフラップでなんとかしてるし。


「だけどその翼じゃ、速度はそんなに上げられないよね!? 左右の抵抗力や揚力の差が出すぎて安定しないから高速じゃコントロールできなくなる!」

『く―――っ』

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さすがにスウは強すぎたか
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