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フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


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758 考えるのを止めます

「ルジェルナに勝つんですか!?」

「二人がかりなら・・・・ですわね。そういう感じなのでお気をつけてくださいな」

「わ、わかりました」


 ・・・勘弁してほしいなあ。


「あと、それから・・・・」


 アイビーさんがあたりを見回す。


「スウさんは、存在をご存知のようなので明かしますが」


 アイビーさんが、私の耳元に口を近づける。


〔この方たち、レプリカントです〕


「え」


〔はい。作った体に死んだ人間の記憶などを移植した存在です〕


「じゃあ、本当の人間と変わらない・・・?」


 アイビーさんが頷く。


「そういう事になります」

「あら、明かしてよかったんですの? 超極秘事項ではなかったのでして?」

「スウさんはレプリカントの存在をご存知なんですよ」

「あら・・・ただのプレイヤーではないんですのね・・・?」

「でも、ベクターは人間の精神を求めてるって」

「ああ。レプリカントを作るのは簡単ではないんですのよ。人間バッテリーの材料を作る余裕はありませんわ」

「に、人間バッテリー・・・」


 それを言って平然としてるのは・・・・やっぱりベクターなんだな、この人も。

 ものすごいことを口にしてるのに、ルジェルナは眉一つ動かさないまま、アイビーさんに尋ねる。


「――ところでマザーMoBの攻略はどこまで?」


 アイビーさんは、ルジェルナを振り返った。


「95層まで」

「なるほど、そろそろ退治できるますのね」


 ルジェルナの言葉に、アイビーさんが首を振る。


「いいえ、断じて違います」

「違う? なにが?」

「我々銀河連合の意思は、アイリスさんの救出および人へ戻すことです」


 ルジェルナが目を見開く。


「マザーMoBを救い出し・・・・もとに戻す・・・・? 銀河連合は、思っていた以上にぶっ飛んでますのね」

「そうです。スウさんがアイリスさんを笑顔にすると宣言した瞬間、どうするか迷っていたクナウティア様が、心を決めました。『やはり、アイリスさんを救おう』と」

「なるほど、そこでもスウさんですのね――わたくしを負かしただけありますわね。――でも、もとに戻すなんて、そんな方法ありまして?」


 アイビーさんが頷く。


「スウさんの〖再生〗」

「へえ、そんな事まで出来ますのね――ですが、マザーMoBはブラックホールの中にいると聞きましたわよ? どうやって救い出すんですの? 不可能ではなくて」


 これに対して、私は口を開く。


「〖アポート〗」

「なるほど・・・」


 ずっと考えていたんだ。そしてリイムの〖アポート〗なら行けるんじゃないかと気づいた。

 ・・・・ん? ――あっ!

 そうか・・・・だからリアトリスは、リイムが生まれた時、他の連理演算器を無視してまで奪おうとしたのか!

 リイムがいると、マザーMoBをこっちに引き寄せられてしまうから!!

 リアトリスは未来を知ってる? ――それとも演算した?

 ただ、リイムの〖アポート〗にも問題がある。


「でも、リイムの〖アポート〗は、その瞬間の対象を見ながらでないと引き寄せられないんですよね。モニターなどからでも良いから対象を見ながらでないと」

「ですわね――ブラックホールの中からは光がこちらに届かないので無理なのですわね」


   ◆◇◆◇◆


 翌日、私はルジェルナとシャーリーの泊まっているホテルを訪ねた。

 なんか、汗だくで、ちょっとシャツがはだけて――何をしていた。

 シャーリーが、急いでシャワールームに走っていった。

 ・・・涼姫は考えるのをやめた。


「〖協力〗? ですの?」


 部屋に備え付けの机に座らされる。

 ルジェルナはバスローブでベッドに座って足を組んで、紅茶を飲みながら尋ね返してきた。「あら、このリプ◯ンとかいう紅茶、いい香りですわね。とか言ってる」どうやら向こうにリプ◯ンは無いらしい。でも銀河連合にはあるんだね。


「うん、それが必要らしいんだ。みんなの力を借りて、自分のスキルを強化するスキル。どうもこっちのマザーMoBはこのスキルの印石を作ってないみたいで、以前、星団連合の記録を見て白紙の印石っていう、こっちのマザーMoBが作る印石ならどんな物にでもできる印石で、作ろうとしたんだけど作れなかったから。でも〖協力〗存在は確認されているらしいんだよね」

「〖協力〗なら、確かに宇宙連合軍に持っている兵士がいましたわ。〖協力〗――確かにあれは、向こうのマザーMoBがあちらの世界の人々の文化を嘆いて作ったんでしょうね」


 やっぱみずきは、どこの世界でもみずきらしい。


「なるほど・・・です。その〖協力〗の印石が欲しいんです。――どこで手に入れられるか、わかりませんか? こっちのMoBからは出ないので」

「宇宙連合のVR訓練場ですわね。最高難易度クリアのご褒美ですわ。――でも、VR訓練場があるのは首都惑星ですわよ? 行くつもりですの?」

「VR訓練場・・・・・・」

「ですわ、こちらにもそういった物があると訊きましたが、こちらには、人間ではとてもクリアできるような物ではないのが有ると」

「一応クリア者が何人かいます」

「へぇ。会ってみたいものですわね」


 まあ、1人は眼の前にいるんですけどね。


「ベクターの首都ですか・・・・お二人で、どうにか手に入りませんか・・・?」

「わたくしとシャーリーはもう戻るわけにもいきませんし・・・」

「う・・・裏切ったんだから、即捕まって、ひ・・・酷い目にあう」

「じゃあ、誰かが乗り込むしかないんですね」

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