753 合体攻撃します
すると、格闘技の達人さんから難癖が入る。
『スウ、それじゃ関節が極まらないぞ。股に相手の肘を当てると可動範囲が足りない。股間と腕だけで肘を逆に折るのではなく、相手の親指を、相手の肘に対して上に向けるんだ。縦拳って知ってるか? あの形にすると関節がロックされるから、それを逆手に取るんだ。つまり相手の拳を縦拳にして、関節をロックして・・・・』
「逃げられなきゃいいの! そもそもロボットの関節相手だし、人間とは構造が違う!」
『それはそう』
ロボの関節だし、自在継ぎ手の弱点、斜め45度に対して曲げる!
アクティブアクターもバーサスフレームも関節はそんなに変わらない。――というかイントロフレームも。
って、なんかAUⅢの腕が取れた!
私の腕ひしぎ十字固め効いてんじゃん! ――なわけなく。
「分離!?」
うわっ、腕がロケット噴射してアリスに飛んでいく!!
こいつも、パンチ射出する機体かよ!!
ここはリアルロボットの世界じゃないのかよ!? どいつもこいつもパンチとか真っ直ぐ飛ばない物を飛ばそうとしやがって、これだから力技でなんでも飛ばせる超科学どもは!
私はオレンジ色の腕を蹴り捨て、サンライト・ショーグン・ゼロの右腕に再び合体。
敵のオレンジ色の腕は、蛇行しながら遠くへ飛んでいく。
ざまぁみろ、腕なんか、姿勢を失えばまともに飛べるわけないんだよ。
『胴ォォォォォォ!!』
サンライト・ショーグン・ゼロの胴薙ぎ。
って、オレンジ色のAUⅢが上下に分裂した!?
腰から2つに割れた。
上下が、ミニ戦闘機になって飛んでいく。
「どんだけトリッキーな機体なんだよ・・・」
しかも分離した2機が、ちゃんとした分隊の空中戦の動きをしだす。
アリスが片方を攻撃しようとしたら、もう片方が遠くから攻撃してくる。
サンライト・ショーグン・ゼロが左腕を突き出してバリアを発動して耐えてる。
私は〈時空倉庫の鍵・大〉からアルハナを呼び出して、サンライト・ショーグン・ゼロのバリアを回復開始。
「アリス!! 分離するよ! こっちもクロスを組む!!」
『――あっ、懐かしい! 必殺技・サッチウィーブ戦法ですね!!』
「必殺技じゃないけど、まぁ、そう」
普通の戦法なんだよ、あれ。
『スゥパァ・ドライビング・ナッコォ!!』
それは言わないと、私を射出できないのね?
射出される、私。
『行きますよ、合体攻撃!』
アリスが叫ぶと、――なんかARの右下に◤合体攻撃◢とか表示された。
銀河連合、いらない。そういう演出いらない。
アリスがノリノリで、ちょっとこっちに近づいて構えたじゃないか。
さらに合体攻撃の口上らき物を述べる。
『スウさんとわたしの合体を計算する時に、1+1などと、+や×を使わないで下さい! それは使えません!!』
え、なに? どういうこと?
『スウさんとわたしを計算できる計算記号は〝愛〟のみ!! ――1 愛 1 = 無限!!』
え――っ、愛? 女子同士だよ!? なにこの娘こわい。
あっ、なんかアリスが、ARに大きく映し出された!
なにこれカットイン!? 銀河連合、要らんから、そういう演出。
でっかいアリスの透過画像が、下から生えて、激しく上下に動く。
アリス、目元で横チェキしながら、カメラに向かってウィンク。
あっ、私もカットインに!!
私は、なんのサービスもせんぞ。
❝乳揺れすげぇwww❞
❝大迫力❞
❝カットインはこうでないと❞
「銀河連合なにしてんの・・・!?」
銀河連合が勝手にサービスしやがった。
❝アリスは全く揺れなかったのにwww❞
『・・・・誰の胸が、ヴォイド空間ですか』
アリス、今回ばかりはキレて良い。
とにかく、相手は本気で殺しに来てるから戦わないと。
『スウさん、わたしが囮になります!! わたし銃、当たらないんで!!』
「せやな」
私は直ぐ様サンライト・ショーグン・ゼロの右腕を切り離す。腕は元の場所に収まった。
腕がないと戦いにくいだろうからね。
アリスがバリアを活かして、敵の攻撃を受けながら戦う。
『サッチウィィィィィィブ!!』
アリスは、なんか必殺技名を叫んでた。
アリスがなんかノリノリだけど、サンライト・ショーグン・ゼロのバリアには限りが有る。早めに片付けよう。
『なるほど、こっちの金色が囮ですか。なら青いやつ、お前から墜としてやりましょう!!』
オレンジ色のAUⅢが、私に反転、向かってくる。
『あ、馬鹿』
リッカからのツッコミ。
視聴者からも。
❝良い作戦だとか思ったんだろうけど、そっちは撃墜できない方・・・❞
❝まだサンライト・ショーグン・ゼロのバリア削ってるほうが建設的なのに・・・❞
なんか後ろに付かれたけど、
『な、なんだこいつ、機銃を躱すんですか!?』
まぁねぇ、今更機銃になんか当たらない。
❝ほらぁ❞
❝おばかさん❞
『くっ、このままでは追い越しです!!』
あ、敵にハイ・ヨーヨーの気配。
じゃあこっちは背面飛行に移行して・・・と。
よし、相手が機首上げした。
こっちはその間に下降Uターン。
「この辺りが相手の背中かな?」
私は敵の死角に移動。
相手はハイ・ヨーヨーを終えた。
前に、誰もいませんよ。
『なに!? いない!? ――どこですか!?』




