752 パンチします
『武士道とは死ぬことと見つけたりか? 「葉隠」でも気取りたいのか?』
『死ぬことと見つけて何が悪い!! 勇者は、貴様等弱者とは違う!! 貴様等にはわかるまい!!』
『では、お前はなんのために死ぬというのだ。死に意味がないではないか。恥ずかしいから死ぬ――自分のためのただの我儘ではないか。葉隠は正しいことのためならば死を恐れるな。と説いているのだ』
『葉隠とはなんだ!!』
『葉隠を知らないならそれはそれでいいが、お前の勇気とは、お前だけのためのものか? 1人しか救わないのか? それではお前の勇気も命も死も、軽いな。ペラペラではないか』
『なっ!?』
ルミライト・ダーリン・インフィニティが、白いAUⅢの首を払うような仕草をした。
『敗者に自分の命を自由にする権利はない。――自分の命と死を何に使うか、一度考えてみろ。恥を受け入れる勇気を以ってな!』
まぁ、ベクターの社会自体、他人のことをあまり考えない社会みたいだからなぁ・・・。
見たところ、自分の命が軽いから相手の命も軽く扱って良いみたいな社会って感じる。リッカの言ってることは、異質だろうなぁ。
私が理解するのは無理なんじゃね? と思ってたら、オレンジ色のAUⅢから通信が入ってきた。
『何を言っているかわからないけれど、ここは通しませんよ』
なんか衝撃が上から響いた。ルミライト・ダーリン・インフィニティが、アイステイルとの合体を解除したらしい。
『やる気が失せた』
リッカが遠ざかっていく。
『・・・・貴様、立花 ミズキ!! 俺を生かしておけば後悔するぞ!!』
『そうか。だが今のお前の軽い命と、わたしの命を天秤に掛ける気はない。今のままなら、次はわたしと正面から戦えると思うなよ? わたしに正面から戦って貰いたかったら、せいぜい価値ある命を持って来い。そうしたら命を掛けて、斬ってやる』
『なんだと!?』
『待ちなさい!!』
オレンジ色のAUⅢがルミライト・ダーリン・インフィニティを追いかけようとする。
(ん!?)
肘からなんか飛んだ!!
サンライト・ショーグン・ゼロが間に入った。
バリアが発生して、弾いた。弾丸?
『どうもその機体、隠し武器だらけみたいですね――わたしが相手になりましょう』
まぁメカってどこにでも武器が仕込めるから、暗器上等みたいなところはある。
『スウさん!!』
「おk!」
私がアイステイルをサンライト・ショーグン・ゼロに向かわせると、サンライト・ショーグン・ゼロから外れた右腕とアイステイルが合身。
そして、右腕は元の位置に戻った。
篇世機は大きめなので、小さめのアイステイルならそこそこいいサイズ。
『マイルズさん、手出しは無用です!』
『お前もか、一式 アリス。剣道の試合ではないのだぞ』
『決闘です!! スウさん、行きますよ!』
決闘って言っても、1対1じゃないけどね。
アリスが右腕を突き出し構える。
いきなりだな。
『スゥパァ・ドライビング――ナッコォ!!』
射出される右パンチというか、私。
私は、オレンジ色のAUⅢに、〈汎用バルカン〉を撃ちながら迫る。
『なんですか、この武装は!?』
頭のおかしい人が追加したんで、頭のおかしい追加武装です。
「まぁ、下手な暗器より御しがたいでしょう!!」
私は胴体下に付いたパンチを射出。
『くっ!!』
オレンジ色のAUⅢが振動剣らしきもので、パンチを切り払おうとするけど――させない!!
「イルさん、〈励起翼〉!!」
『イエス、マイマスター!!』
私はアイステイルの〈励起翼〉で、AUⅢの振動剣と鍔迫り合い。
サンライト・ショーグン・ゼロのパンチがAUⅢに突き刺さ――駄目だ、バリアが発生した。
って、〖第六感〗の耳鳴り!!
オレンジ色のAUⅢが、アイステイルの機首を掴んで――口を開いた。絶対なんか飛んでくるでしょう、その口!!
避けたいけど機首が掴まれてるので、私は急いで人型に変形!
変形するとアイステイルの機首は背中に来るから、アイステイルが半回転。
アイステイルの背中側を、光の帯が駆け抜けた。
するとアイステイルの陰から突っ込んでくるサンライト・ショーグン・ゼロ。
ちなみに、サンライト・ショーグン・ゼロの腕は、引き寄せられている最中。
『なっ!?』
『ハイパー・刀マグナム!!』
サンライト・ショーグン・ゼロの袈裟斬りを躱そうとするオレンジ色のAUⅢ。
「逃がすか!!」
私は変形の勢いに任せて、AUⅢに浴びせ蹴り。
そうして、
「えっと、こうかな!?」
今度はこっちがお前を掴む番だ! 私は腕ひしぎ十字固めとかいうのに移行。
放課後の掃除時間に、男子がやってた!




