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フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


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735 それぞれの強さ

 ルジェルナはVRの戦闘シミュレーターで、戦艦の他の兵士たちを相手にした。

 そもそもこの戦艦には、他の部隊から名前を聴いただけで震え上がる豪傑隊と呼ばれる、撃墜されたことのない準勇者や、正しく勇者などが集められた部隊があるのだが・・・・コーレルリヒの言う〝ひよっこ〟とは正にこの豪傑隊の事なのだ。

 ルジェルナが模擬戦を始めると、いつもVRルームの人口密度が過密になる。


 ルジェルナが、豪傑隊相手に無双していく。

 準勇者や勇者を20人相手に1人で勝ってしまう。

 普通の兵士なら、豪傑隊の1人を相手にしても勝てないというのに、ルジェルナは普通の兵士が勝てない相手を赤子の手をひねるように倒してしまう。


 ルジェルナが一人撃墜するたびに、VRルームに詰めかけたの一般兵士からどよめきが上がる。


「どうやっても狙撃から逃れられない・・・」

「くそっ、今日こそはと思ったのに」

「最新のAUⅣを使っても、AUⅢ勝てないんだが・・・」


 最後に、ルジェルナ&シャーリー VS コーレルリヒ&スコルの模擬戦が行われた。

 VRにルジェルナ、シャーリー、コーレルリヒ、スコルが集まった。


『場所はデブリ帯、無制限一本勝負、いいなッ!!』


 コーレルリヒのルール確認の声が響く。

 生々しい戦場痕が再現された、宙域が表示される。


「はいはい。煩い男ですわねぇ」


 4人ともAUⅢ。

 彼らは全員勇者パイロットであるため、パーソナルカラーの違いは有る。

 ルジェルナは黒、シャーリーは灰色、コーレルリヒは白、スコルはオレンジ。


『も・・・問題ない』

『毎日毎日飽きもせず吠え面かきに来て、なにが楽しいんですの?』


 ルジェルナが言うと、スコルが苦笑い。


『まあそう言わず。彼の向上心も認めてやって下さい』

『ルジェルナ、いつまでも俺様が貴様に負けているとおもうなよッ!? ――開始だ!!』


 全員のVRに『Go!』と表示される。

 始まった途端。


『はいはい、狙撃』


 スコルのAUⅢの左腕に、直撃。


『な―――っ。またですかっ!?』


 コーレルリヒが舌打ちをする。


『シールドを展開する前に・・・貴様、相変わらず卑怯な』

『わたくしにできる事をして、なにが悪いんですの?』

『男ならば接近戦だろう!』

『わたくし女ですのよ?』

『むむっ』

『――貴方の理屈で言うなら、女なので遠距離戦をすべきですわ。そもそもこちらは貴方ほど筋力もないのですから、動き回る接近戦のGに耐えられませんわ』

『それだけの重力制御装置があれば、ちょっと速いジェットコースターくらいだろう』


 コーレルリヒのAUⅢが、突っ駆ける。


『十分操作手元が狂いそうになるGですわよ、それ!』 


 コーレルリヒは望遠状態にして、ルジェルナのAUⅢの手元を見る。コッキングをした瞬間、デブリの陰へ。


『望遠状態で、よくもまあ近くに来たデブリを避けられますわね』

『貴様を相手にするには必須技能だ』


 その頃、シャーリーとスコルも睨み合っていた。

 

『またヒール重視の換装なんですね?』

『こ・・・これが一番ルジェルナの為になる』

『まったく、貴女も攻撃重視の機体にすれば、撃墜スコアも上がるでしょうに』

『そ・・・そんな物は要らない』


 シャーリーに斬りかかるスコル。

 だがこれを悠々とシャーリーは躱す。


『これだけの戦闘の腕があって! ヒーラー重視は、もったいない!』


 シャーリーはスコルの機体を分析。


『そ・・・そんな重心バランスの崩れた機体では、宇宙ではコントロールしづらい・・・はず』

『そうなんですけどね! こっちも何時までも、貴女に負けてる訳にもいかないんですよ!』


 スコルのAUⅢが持つハルバードのような武器が突き出され、薙ぎ払われ、引きつけられる。

 槍、斧、ピッケルが一体となった武器が、千変万化の攻撃を繰り出す。

 シャーリーは、複雑な攻撃を読み切り、ヒール重視の鈍重な機体で躱し切る。


『くっ、そんなで機体でこの戦力・・・・貴女も十分化け物だ! 僕の機体は、本来は左腕に備わった超伝導管を使いコントロールしたり、管の電磁力でレールガンにして発射したりしますが、それが出来ない状態にされる。――僕はそれなりに強い、なのに僕の攻撃がかすりもしないなんて――」

『暗器使いなんて、武器の場所が知られてしまえば、なんともない。それなりに強い程度』


 スコルはそれなりに強いどころではない。豪傑隊のメンバーでは、まるで敵わない腕だ。そんなものをそれなりとは言えない。

 スコルがシャーリーに向かって叫ぶ。


『――やはり貴女は、攻撃機に乗るべきだ!』

『だ・・・黙れ、私は勇者だ。じ・・・自分の機体は自分でカスタマイズする』


 ベクター軍の勇者には、自分の機体をカスタムする権限が与えられている。

 試合を見ていた豪傑隊のメンバーが、唸る。


「やっぱセカンド勇者もやばいな・・・」

「あのスコル大尉の攻撃に当たらないとは・・・・」

「お前、シャーリー中尉に攻撃を当てられるか?」

「当てられる気がしねえよ。お前ならどうよ、ナズン」

「相変わらず、コーレルリヒ様は美しい」

「駄目だコイツ」

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