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フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


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731 電話します

『凄いですわね、0.2秒以下で飛んでくる弾丸を、そこそこパリィしているじゃありませんか。貴女、本当に人間でらっしゃるの? 実は、アンドロイドか何かではなくて?』


 私は叫びながら何とかマシンガンの弾丸を逸らし続けようとするけど、無理だ――そんなの流石に無理だ!


 削られていく、フェアリーテイルの装甲。

 恐ろしい振動が、フェアリーテイルの機体の中に響く。

 私が経験したことのない連続被弾。

 フェアリーテイルが、壊れていく――破壊されていく。


「シ、シールドブースト! ――だめだ・・・・効果時間がすぐ切れる・・・壊れちゃう! 私のフェアリーテイルが・・・! 壊れていっちゃう・・・!」

『流石に、必中のマシンガン相手に生き残るのは、無理の様ね。やっと転送装置が壊れましたか――さあ、このまま、お死になさい』

「えっ、転送装置が!?」


 私はコックピットの脱出転送装置のレバーを引く――転送はされない。


「さ、さっさと脱出しとけばよかった! ――不味い、どうしよう!!」


 全てのエンジンも奪われて、フェアリーテイルが、ほぼ行動不能になった時だった。


『〖必中〗』

「そうだ、チャフ!!」


 私は金属片を、フェアリーテイルの背中からばら撒く。


『チッ』

「よ、よかった。シールドも命中判定になるならチャフも行けるはずと思ったらいけた」

『スウさん!』


 アリスの操縦するサンライト・ナイトアリス・インフィニティが、私とルジェルナさんの間に滑り込んできた。

 アリスが直ぐ様バリアを展開。

 相手の弾を受け止めてくれる。


『あらあら、()が涌いてうっとおしい。――無駄なことに気付けないのかしら? 虫の小さな脳みそじゃ!!』


 AUⅢが剣――いや、鎌だ。巨大な鎌を、抜いて迫ってくる。


『アリス、代われ、ガードではなく剣を交わすなら、ルミライトの方が向いている!!』


 リッカが叫んだ。


『はい! 散!!』


 分離し、直ぐ様合体し直す、篇世機オラクル。


『『ルミライト・ムシャリッカ・ゼロ推参! (インフィニティ)翔ける(ゼロ)な私達の可能性は無限に広がり、()く先は誰にも決められない!』』

『へえ、特機? ――それに中々威勢の良い口上ね。叩き潰し甲斐が有りそうですわ!』

『推して参る!!』


 リッカが腰の長い方――ハイパー・刀マグナムを抜いて、ロケットを噴かした。


 リッカとルジェルナが接敵、ハイパー・刀マグナムと、鎌が鍔迫り合い――しない、ムシャリッカ・ゼロがハイパー・刀マグナムの柄を持ち上げながら、鎌を受け流す。


『やるわね』


 だけど、相手の鎌を左側に受け流したムシャリッカ・ゼロの右側からルジェルナからの膝蹴り。


『マイマスター! 今すぐ、当機を脱出して下さい!!』

「だけど、外にでたら出たら生身を狙われない!?」


 私はコックピットの脱出転送装置のレバーを引く――やはり・・・転送はされない。


 いくら雪花があるからって、生身で外に出て大丈夫?

 アクティブアクターの機関銃なんか食らったら、グチャグチャにされちゃわない? ――されるよね。〖必中〗持ちだし。パイロットスーツがあっても、どんくさい体を使ってパリィなんてしきれるわけ無いし。

 ・・・・かなり詰んでる気がする・・・どうしよたら良いんだろう。


『ぎぃぃぃ』


 リッカの歯ぎしり。

 ムシャリッカ・ゼロが吹き飛ばされた。

 しかし篇世機も負けてはいない。

 アリスが〈凶暴なる技巧(ランページ・アーツ)〉で遠隔操作した腕が持つ、ハイパー・ソードリボルバーがルジェルナに向かう。

 すると、ルジェルナは〈凶暴なる技巧(ランページ・アーツ)〉の腕に繋がった鎖を持って引っ張った。

 無理やりAUⅢに引き寄せられる、ムシャリッカ・ゼロ。


 リッカが、消える動きを実行。


『面白い動きをするのね』


 だめだ・・・ルジェルナには視えているみたいだ・・・。


『―――ッ』


 リッカの焦りの舌打ち。


 リッカが、腰の短い方を抜き始める。あのハイパー・小太刀マグナムは鞘より短い。

 鞘の長さで得物の長さを誤認させるために、わざと短い小太刀を、長い鞘に収めている。


 相手の予測より早く、しかも居合術により、雷光の如く抜かれる〈ハイパー・小太刀マグナム〉。


 リッカの得意な小太刀の抜刀術――正に、必殺の一撃だ。


『あら、いけないコですね』


 だが〝あのリッカ〟が放った、必殺の一撃を、軽やかに躱すルジェルナ。


 私はなにかこの状況を脱出する方法を考えるけど、見つからない。

 今日はリイムがどこにいるかわからないし。


 ロケットエンジンは全部破壊されたし・・・、姿勢制御用のアポジキックモーターだけで、なんとか逃げようとジリジリ離れてるけど。


 とにかく、ちょっとずつ逃げながら、手当たり次第に電話を掛けてみよう。

 誰かの側にいてくれたら良いんだけど。


 私はスマホを取り出す。


「あっ、フーリ!? リイム側にいる!?」

『今のは何かしら、消える動きでもしようとしたのかしら? ――でもわたくしには無駄でしたけど。じゃあ、わたくしも消えてみせるかしら』

『なに!?』


 リッカが、ルジェルナの言動に少し驚く。そりゃ、一朝一夕で真似できるものなんかじゃないもんね。1回見たくらいじゃリッカの消える動きは真似できないよ。私も無理だったし。

 でも、このルジェルナという人ならもしかして――そんな風に私が思っていると、AUⅢが足を上げた。

 そして、ムシャリッカ・ゼロのカメラに向かってロケット噴射。

 ――目潰し!?


『しまっ』


 ムシャリッカ・ゼロがアイ・カメラを庇う仕草になった。

 ――さらに、ルジェルナさんが〝サーチライトを消す〟。――どっかで見たような行動だけど、不味い!

 ここは今、惑星ルルアの衛星で太陽の陰になってる!


『っ、どこだルジェルナ!!』


 リッカが叫んだ――。


『うふふ、わたくしの目的は、あっちの機体ですのよ』

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