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フェイテルリンク・レジェンディア ~訓練場に籠もって出てきたら、最強になっていた。バトルでも日常でも無双します~  作者: 毘沙門 子子


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728 さくさんキング

 本日は二本立てになっております。

 なぜかというと、本来はずーーーと前にアップする筈だったエピソードをアップしわすれていたからです!

 本当はずーーーと前、江東が交換所を作ったちょっと後くらいにこのエピソードが挟まってるはずでした!

 せっかくの伏線がぁ!


 いつもの時間にも予約しております。


~~~


「なあ、バスター折るって古参だよな? 13世代スワローテイルって持ってるか? 100万勲功ポイントの何かを買ってやるから、くれないか?」


 プレイヤーIDバスター折るは、ハイレーンのたこ焼き屋の前で、フレンドのさくさんキングに提案された申し出を聞いて、眼を丸くした。

 

「13世代スワローテイル・・・持ってるが」

「それ売ってくれ!」

「えっ、あんなモンどうすんだよ。噂通りゴミ性能だぞ――100万勲功ポイントって・・・・お前おかしくなったのか?」

「いやー、スワローテイルで活躍してた配信者がいてさ」

「・・・・マジでかよ」


 さくさんキングがスマートフォンを取り出して、バスター折るに動画を見せてくる。


「これこれ」


 バスター折るがさくさんキングから見せられた動画、そこには赤いパイロットスーツに金髪の有名人が映っていた。


「赤い閃光のアリス? アイツは人型専門じゃないのか?」

「そっちじゃなくてコッチ」


 さくさんキングが指さしたのは、暗そうで地味目の少女。


「え、この大人しそうな子が? ――って、うわなんだこのスワローテイルの回転・・・・はっや」

「スナップロールって言うらしい。ちなみにそれはスワローテイルじゃなくてフェアリーテイルな」

「こっちは買わないのか?」

「フェアリーテイルは、1000万勲功ポイントするんだよ」

「高けぇ! ――てか、なんだこれ!? オークションサイトで13世代スワローテイルが1億円で落札されてる。石油王かよ」

「さ、流石に俺は一億はもってないぞ!?」

「オークションで売ろうかな」

「マジかよ・・・・くっ、別の人を探すか・・・」


 その後さくさんキングは、リアル金持ちの風子Maybeというプレイヤーにスワローテイルを譲ってもらった。


「やったぜ、ついにスワローテイルをゲットした。色やカスタムなど全てスウたんと同じにしたぜ。――機体IDは、やはりスウたんだな。今日から宜しくだぜ、スウたん!」


 この時、地球にいたスウに、突如寒イボが襲いかかった事は添えて置きたい。

 謎の悪寒に襲われたスウはともかく、さくさんキングはさっそくスワローテイルに乗り込んでハイレーンの海の上へ。


「よし、スナップロールをやるぜ。――やり方は確か、思いっきり操縦桿を引いて、ナナメ前に倒しながら、ラダーのペダルを蹴っ飛ばす!」


 さくさんキングはスウの見様見真似を行うが、スナップロールはアクロバットのプロでも難しいという技だ。

 ぶっつけ本番で出来るわけがない。


 見事に水平スピンに陥るさくさんキング。

 そのまま墜落。


 海の中は絶景だった。


 さくさんキングは急いで人型になって浮上。


「え、スウたん簡単に連続でやってたじゃん・・・・」


 その後100回やっても出来ないスナップロール。


「やっべぇ、スウたんこんな難しいこと当たり前にやってたの!? てか、スワローテイルってなんか機首振り速すぎじゃね・・・?」


 さくさんキングは知らないが前進翼は機首振りの際、逆三角形で板に置かれたようなものになる。

 なので不安定で転ぶみたいにな事になるので、機首振りが早くなるのだ。


「シャドウサークルも真似したいけど、そもそもスナップロールができねぇよ。――ちょっとMoBと戦ってみるかなあ。ゴブリンとドッグファイトしてみよう」


 さくさんキングは、プレイヤーが狩り場にしている1層のゴブリン海賊のアジト付近に飛んだ。

 ここはゴブリンが幾らでも涌いて来る上にアジトも再生していくので、討伐依頼は出ているが、全滅は諦められている。

 

 内部は初心者では危険だが、さくさんキングは中堅プレイヤーだ。

 アジトの外なら余裕・・・・の筈だった。


 宇宙で転がりまわるスワローテイル。


「え、ちょ・・・・コントロール効かないぞ!? 繊細すぎる!!」


 それでもさくさんキングは、なんとか中堅の意地で操縦を始め・・・ゴブリンアジトに辿り着く。

 そうしてゴブリン戦闘機3機に囲まれた。

 余裕で勝てる相手――のはずだった。


「ゴブリン戦闘機って、こんなに硬かったか!? 〈黒体放射バルカン〉の威力が低すぎる!! なんだこれ、普通の半分くらいしか出力がないぞ!? マジでこんなの〈臨界黒体放射〉連発出来ないと戦えないじゃん! それか〈励起翼〉かよ、アホか!」


 さくさんキングはとりあえず〈臨界黒体放射〉を放つが、これまた威力が普通の2/3程度しかない。


「実弾系も弱いし、どうなってんだよこれ!? 〈励起翼〉必須とか・・・サイズが最小なのと運動性くらいしかメリットないじゃん! ――やばい、ゴブリンに殺されるぞ、これ!」


 ゴブリン戦闘機3機に囲まれたさくさんキングは慌てながら、まだ得意な人型形態になって、なんとか危機を脱出する。

 近くにあった、恐らくゴブリンが持ってきた小惑星に隠れる。

 しかし、13世代機は人型形態が弱いという恐ろしい事実。


「ふ――振り向き遅せぇ!! それになんか動きがラグくね!? 反応が悪い。ワンテンポ遅れるゲームやってるみたいだ。あとスワローテイルの人型を外から見た時思ったけど、やっぱ足の曲がり方変なんだよ!! 横に繋いでるから、関節弱いらしいし!」


 その後、全力加速でゴブリンアジトの宙域から逃げ出すさくさんキングだった。


「流石、量産機では元・最高の加速性能、逃げ足だけは完璧だぜ! でも、このスワローテイルは封印だな・・・観賞用だわ」

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