726 惑星ルルア奪還作戦をはじめます
「じゃあ姿を消す相手には、範囲攻撃を!」
私が言うと、オルカンさんから否定の通信が。
『まてスウ君、駄目だ! ハイパーウォールは大規模攻撃を無効化してしまう』
「そ、そうなんですか!?」
じゃあ何か、小規模攻撃で、消える相手に対抗する方法を考えないと。
そうだ、消える動きといえば、リッカとアリス!
「アリス、普段どうやってリッカの動きを見てるの!?」
『えっ、気合です・・・』
「一番駄目な答え来ちゃった!」
『駄目って言われました! あとは慣れです』
「どうしようもねぇ! ――リッカ!」
『あまり教えたくはないけれども・・・・消える動きに簡単に対抗するには、相手を掴むか、相手の攻撃範囲に入らない』
「なるほど! 皆さん、リッカからのアドバイスです! 相手を掴むか、攻撃範囲に入らないようにして下さい!」
100人隊の皆さんから返事が来る。
『その手があったか!』
『流石はリッカ君!』
褒められて、鼻を高くしていたリッカがふと呟く。
『にしても相手の使っている技・・・・立花放神捨刀流か?』
『ですね――本当に透明になってますが』
みんな人型になって相手を掴んだり、戦闘機形態で逃げて、遠距離攻撃に切り替えたりしだした。
私はビスカムアルバムからミサイルコンテナを受け取って、適当にばら撒く。
姿は消えても透明になってるだけなので、結構当たる。
『よし、後ひと押しだ! 我々で無敵の壁を破るぞ! ――不可能を、可能にするぞ!』
『『『おおお!』』』
オルカンさんの声で士気が上がる。
バイキングたちは士気の上がった兵士たちに四方八方から一斉射撃を受けて、ガラスのようになって砕け散った。
大勝利!
私達が、基地の有る惑星を占拠に向かうと、
『真正面から戦わないなんて、卑怯だぞー』ヒキョウダゾー』ヒキョウダゾー』
そんな声が木霊した気がした。
「ほんと・・・・既視感のある口調だなぁ・・・マジ、なんだなぁ」
◆◇side:永遠の勝者◇◆
「まさか・・・コスモグナシアを取り返されたか・・・」
「オーレリア様が、読み違えたのですか?」
「情報が違う――プレイヤーというのが、ここまで強力な戦力ではないはず・・・・」
シテリウス・フロストが空中にウィンドウを開いた。
「確かに・・・・ずいぶん過小評価な報告になっていますね」
「なるほど、エクトロ――いや、ハンプティ・ダンプティの置き土産というわけか。やってくれる」
「オーレリア様、少し不味いのでは? 指し手にとって情報は重要でありますよね。ですが今回は、情報収集において天才的なエクトロがいません」
「ああ。幾ら策を弄そうと、情報がないのでは、暗闇で矢を射るような物。――情報を集め直しだ、今後はプレイヤーにも全力で当たらないといけない。今回の敗北で戦力を削られた状態で、少し厳しい。相手はあのシュネだ――」
「・・・・惑星兵器ポルピリオンの増援はまだ先になります」
「不可避の終焉を、あのビスカムアルバムにぶつけるしかないな。今回の戦いで分かったが、あのビスカムアルバムは最早特異点だ。人知が及ばん領域に、片足を突っ込んでいる。私でも何をしてくるか予測がつかん」
「オーレリア様でも・・・・ですか」
◆◇◆◇◆
コスモグナシアを取り返したなら、次は惑星ルルアを取り返す。
その戦いが繰り広げられたいた。
『こちら惑星連邦軍第3師団、すまないスウくん! 衛星の裏側方面に非常に強力なアクティブアクターが襲いかかってきている。手を貸して欲しい!』
「わ、分かりました! イルさん、亜光速航行」
『了解しました、フェアリーテイル及びビスカムアルバム、亜光速航行』
ホログラムのイルさんが、シートに座る姿勢になって亜光速航行を始める。
その間に私は、情報収集。
「敵は、どんな感じなんですか?」
『こちらの兵器をコピーしてくる。黒体を持つ機体をコピーされてしまって、苦戦しているんだ』
「今は何の機体をコピーしているんですか?」
『特機の覚醒機アウェイクンだ。パイロットの能力を、限界まで引き出してくれる』
「なるほど・・・じゃあ、」
私は、視聴者にお願いをする。
「という訳で、持っている方、お願いします」
❝俺が今使ってる。近い場所にいるからそっちに持ってくよ❞
「助かります! ID名は?」
❝さくさんキングだよ❞
・・・・。
私は、ほほ笑みながら、静かに、彼に、問う。
「・・・・そのID名、どういう意味ですか?」
慌てだす、さくさんキングとか言う人。
❝いやっ、これはっ、そのっ、スウたんが「さくさんクイーン」なら、俺が「さくさんキング」になれば、そのっ、実質夫婦みたいな?❞
「ぶん殴りますよ? 真面目めに、超怪力付きで」
❝やめて! 頭がハジケちゃう! 『ハジケリスト』のステージは、俺にはまだ無理だから!❞
私の知らない場所で、私を勝手に既婚者にしないでほしい。




