竜帝国兄弟会
「ちょこちょこ、ちょこぱーてー」
「ちょっこちょっこ、今日は~ちょこのひ~っ!」
「あ、ごめん、双子。今はレオ兄上が、
ル・ガリア公国に行っちゃったから、買ってきてない」
とのカイの言葉に・・・
『もへ―――っ!!?』
双子が震撼したのだった。
「元々は、兄上が好きで買ってきてたやつだからさ~。
たまに兄上のツケで買ってきてもらってもしたけど~」
『うわわ~~~んっっ』
「今度頼むから・・・」
『もへへ~~~っ』
双子はショックでぶるぶるしながら、ルゼを見やる。
「あ~、そう言えば・・・忘れてた・・・」
『もへ―――っ!!!』
「そう言えば・・・レオ兄上はもう、いないんだよね。
イザナ兄上みたいに、こっちに来たら・・・また一緒に集まるだろうけど」
「・・・確かに・・・そうだなぁ・・・」
ルゼもカイも、今更ながらしみじみと感じてしまう。
「おつまみなら、あるけど」
と、ルゼがつまみを引っ張り出す。
『も・・・もへ・・・っ!!?』
ぷるぷるし出す双子。
「あ、こっちも・・・チーズあるよ」
と、カイ。
『ちょこれーと』
「・・・仕方がない・・・双子。いいか?これは奥の手だ」
『奥の手!?』
カイの言葉に、双子は顔を輝かせる。
―――3分後
「ちょこもらた~!」
「ちょこちょこ~!」
「ほら、やっぱりね~」
と、チョコを持って来た双子を、カイが出迎える。
「よく知ってたね、カイ」
ルゼが感心する。
「レオのチョコ好きって、ユリアナさま由来だもん」
『チョコちょ~だいっ♡♡♡♡♡♡』
「って、かわいく頼んだら、くれた~♡」
「ユリアナさま大好き~♡」
双子が嬉しそうにしっぽをぴょこぴょこさせている。
「それじゃ、今日もてきと~に食べて帰るかぁ~」
「さんせ~」
と、ルゼとカイ。
「てかさ、何で、ここで俺たち集まってたんだっけ~」
と、ルゼが首を傾げる。
「ん~、成り行きじゃない?」
と、カイ。
『何でディルお兄ちゃんはこないの?』
双子は首を傾げる。
「そう言えば・・・呼んでもいいんじゃない?ちょっと物寂しいし」
「じゃぁ、今度から兄上も呼ぼうかぁ~」
『わぁ~いっ♡』
「ついでにメイリィ姉上とミフェイ姉上のお菓子と・・・」
「ねぇ、ルゼ兄上、ディル兄上にチョコ頼もうよ」
「あぁ、いいかもぉ~。ついでにチョコを所望しよう」
『おぉ~~~っ!!!』
―――数日後
「ルゼ、こっちに何があるんだ?」
「いいから、いいから兄上」
ルゼがディルを引っ張って、後宮のある一郭へ連れていく。
そこには・・・
『ちょこプリーズ!!』
「ディル兄上来たぁー」
双子と、カイが待っていた。
「これは、何だ?」
ディルは首を傾げる。
弟たちが、ここに集まっている・・・?
何故・・・と。
「何だろう・・・カイ、知ってる?」
「知らなぁ~い。昔から、俺たちで集まって、
お菓子食べてダベってるだけだし」
と、カイ。
「お茶会では・・・ないようだが」
完全に、畳の部屋にちゃぶ台を置き、
その上に菓子や飲み物を広げているだけで、
皇太子の立場のディルにしてみれば、奇妙な光景だろう。
「・・・ん~・・・あ、わかったかも、俺」
「何?ルゼ兄上」
「ディル兄上を愛でる会だ!そう言えば・・・
兄上の話題が多かったように思える」
「まぁ、そうかもね」
『ディルお兄ちゃんの会~~~っ♡♡♡♡♡♡』
「・・・俺の・・・会か?」
「うん!ディル兄上の会!」
と、ルゼがディルの腕を引っ張り、座らせる。
「取り敢えず、食べよっか」
と、カイ。
『ディルお兄ちゃん、ちょこ~』
「あぁ、用意させたぞ」
ディルが持って来た包みには、
帝都でも有名なチョコ菓子がいくつか
入っており、双子が嬉しそうに早速お菓子の包みを開けたのだった。
新たにディルを迎えた一行は、
みんなで何気ない話題で盛り上がるのだった。
その後、イザナとレオが帝都を訪れ、
いつもの部屋に何気なく行くと、
何故か長兄のディルもいて驚きつつも、
以前ほどの苦手意識を持っていないレオは、
ル・ガリア公国のチョコレートの土産を、
イザナはエストランディスのおつまみを手土産に持ち寄り、
何気なくだらだらする一行であった。




