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【完結】くじ引きで竜帝国の皇太子妃に選ばれてしまった  作者: 夕凪 瓊紗.com
閑話集 その3

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兄上対策会議 ~反省会編~


「でさ、何でレオ兄上はさ、婚約破棄しちゃったの?」

と、カイがお茶を啜りながら問う。


「・・・」


「お前、バカじゃないの?ディル兄上は何も言わないけどさ、

ユリアナがめっちゃ怒ってたよ」

と、ルゼがチョコをばくばくと口に放り込む。


「・・・」


「イザナ兄上からも、お怒りの早文が来たんでしょ?」

と、カイ。


「・・・」

それは、レオが婚約破棄と言う大事件を巻き起こした、

レオ、16才のことだった。


「うぇ・・・わかんないけど・・・何か・・・

オフィーリアがかわいくて仕方がないっ!!」

と、レオが訴えた。


「前にさぁ、ディル兄上が懇意にしてるツェイロンの王太子が、

ピンク髪には天誅をって言ってたけど・・・

ピンク髪ってバレたら、多分、ディル兄上・・・」


「うん、確実に暴走するって」


「・・・お願いだから、ピンク髪ってことだけは、

ナイショにしといてください~~~~っ!!!」

レオ、渾身のスライディング平伏であった。


―――そして、時は経ち・・・


「あのさぁ、レオ兄上・・・ディル兄上の婚約者になった

アナスタシア姫にケンカ売って、怒られたって本当?」

と、カイ。


「メイリィ姉上、めっちゃ男前だったねー」

と、ルゼ。


「イザナ兄上からも、怒られた。うぐ・・・っ」

と、レオ。


「ぼくは・・・一体どうすればいいんだっ!!」


「謝っときなよ。大人なんだからさ」

と、カイがお茶をすすりながら呟く。


「・・・はい」

子どもの弟に諭されるレオ。


「メイリィ姉上、怒ったらめっちゃこわいから。

ディル兄上ぶっ飛ばすから。謝っときなよ。お前の命のために」

と、ルゼがおつまみお菓子をぼりぼりつまむ。


「ほら、例のピンク髪?兄上に見つかって、

アルダさんに追っかけられて、脚の腱斬られちゃったんでしょ?

だから言ったじゃん、ピンク髪ってバレたら暴走するって」

カイがため息をつきながら、

ソレイシア王国の名物タコの脚のから揚げをつまむ。


「あ、これおいしいかも。後でメイリィ姉上にあげよっかな」


「ツェイロンって、海のない国でしょ?

海のない国って、タコ嫌がるよ?ルゼ兄上」


「え、そうなのぉ?じゃぁ、イカは?」


「いや、同じだって」


「ぼくは、どうしたらいいかな。

やっぱり・・・イザナ兄上から言われた通り、あやまる・・・べきか」


「ほら、練習付き合ってあげるから。

ウチの母上に台本作ってもらおうよ」


「うん・・・わかった」


「ほら、パリパリイカあげるから」

カイがレオの口に、パリパリイカを放り込むと、

泣きじゃくりながら、レオはパリパリイカをはむはむした。


「あ・・・そう言えば・・・!」


「どうかしたか?イルゼ」


「メイリィ姉上、鮭めっちゃ好きなんだよ。

ツェイロンの朝食には、銀鮭が出るって」


「あぁ・・・隣国のランディアには海があるからな・・・

海産物くらい入ってくるだろう。

あと、内陸だけど、海産物の干物なんかは、有名なはずだけど」

無駄に博識なレオ。


「お前さ、重要なところでポンコツだな」

と、ルゼ。


「そんなこと・・・あるかぁ・・・あぁ・・・

おのれピンク髪・・・おのれピンク髪・・・」


「・・・確か、ツェイロンの王太子も同じこと言ってたね」


「仲良くなれるかもよ?レオ兄上」


「そ・・・そうかなぁ・・・?」

後に、これがきっかけで親交を深めたレオと、

ツェイロン王国の王太子・シンシャは、

ル・ガリア公国とツェイロン王国の

長きにわたる友好の懸け橋になったらしい。


「じゃぁ、イカとタコは?」


「タコは、北方のソレイシア王国じゃないと獲れないから・・・

イカの干物なら、イケるんじゃないか?」


「じゃぁ、ソレイシア王国のイカの干物あげよっと」

ルゼがイカの干物セットをバッグに詰める。


「タコもちょっともってけば?好評だったらまた母上に頼むからさ」

と、カイ。


「そうだね。あ、そうだ。今度メイリィ姉上に、

ツェイロン王国のもたのもっからな。現産地はランディアだろうけど」


「ツェイロン王国のおつまみと言えば・・・干し肉も有名だときいたが」

と、無駄に博識なレオ。


「へぇ、そうなのぉ」


「ねぇ、エストランディスはどうなの?」

と、カイがレオを見る。


「あぁ・・・チーズだよ。確かここら辺に・・・はい」

レオがおつまみチーズの袋をいくつか取り出す。

彼らが集まる後宮の一郭の部屋は、

彼らが持ち込んだお菓子などが常備してあるのだ。


「なにこれ・・・ブルーチーズ、スモークチーズ・・・タコチーズぅ・・・?」


「エストランディスって、ソレイシア王国の隣国だから、

入ってくるんだね。食べてみようよ」

と、3人でチーズを試食する。


「シア姉上が気に入りそぉ~、これもいくつかもらってく~」


「ん~、いいぞ」

と、快く了承するレオ。


「アナ姉上は何がいいと思う?」

と、ルゼが言った瞬間。


「ぐはっ」

レオの古傷に触れた。


「ちょ・・・これ・・・と」

ぷるぷるしつつも、レオが告げた。


「チョコかぁ・・・」

と、ルゼがタコチーズをはむはむしながら考えこむ。


「帝都なら、チョコ菓子いっぱいあるよ。はい、これ。

ちょっとお高めなチョコなんだけど、

レオ兄上につけてきたから~」


「あ、気が利くじゃぁん、カイ」

ルゼはカイの頭を撫でると、そのお高めなチョコを口に放り込む。


「ほんと、バカなことしたよね~、レオ兄上~」


「こ・・・これ、持ってって・・・い・・・いぃから・・・」

ルゼは、レオから高級チョコ菓子をもらうのだった。


「後でみんなでた~べよっと」

そう、上機嫌で告げたのだった。
























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