↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】くじ引きで竜帝国の皇太子妃に選ばれてしまった  作者: 夕凪 瓊紗.com
閑話集 その3

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

117/188

兄上対策会議 その2

☆このお話時の年齢一覧☆

レオ:10才

ルゼ:9才

カイ(ルゥ):8才

ディル:13才

※上記カイくんの年齢が間違っておりました(;''∀'')

修正済みです<(_ _)>


「ルゼ、ルゼ!聞いてくれ!」


「なぁに?兄上!」

大好きな兄・ディルに呼ばれたルゼこと、

第2皇子・イルゼは、顔を輝かせる。


「ルゼ。今日は、ルゼに特別なものをやろう」


「え・・・なぁに?兄上!」


「俺の弟たちにのみ許された・・・兄上を呼ぶための名を、与えよう!」


「ほんと!?嬉しい!」

そう、顔を輝かせながらも、ふと、ルゼは首を傾げる。

何か、引っかかる言葉があった。


「“ディル兄上”と、呼ぶがいい!」

それは、竜帝のみが呼ぶ、ディルの愛称であった。


「ディル兄上・・・わぁ・・・っ!嬉しいっ♡♡♡♡♡♡」

竜帝のみが呼ぶその愛称を呼ぶ権利を与えられ、

ルゼがぱあぁっと頬をほころばせる。


そして・・・

もうひとつ・・・


「ルゼ!!」(くわわっ)


「なぁに?ディル兄上♡♡♡♡♡♡」


「お前を・・・抱きしめればいい!」


「え・・・?」

そして、ディルはルゼをぎゅむぅ~っと抱きしめた。


「でぃ・・・ディル兄上・・・っ!?」

突然の兄の行動に、ルゼの頬が薄紅色に変わる。

いつもは、ルゼから抱き着くのに・・・。


「えへへ、ディル兄上。嬉しい♡♡♡♡♡♡大好き!」

ルゼも自然とディルの背中に腕を回す。


「そうか・・・大好きか・・・!」


「うんっ!ずっとずっと、大好きだからね!」

兄の温もりを全身で感じながら、ルゼはそっと目を閉じた・・・

そして・・・


(弟・・・“たち”って、何だ!?・・・と)


―――


今日もまた、後宮のとある一室で、

レオハルトことレオは、カイと向かい合っていた。


「最近・・・兄上・・・ディル兄上・・・と呼べと、

頭を押さえつけながら要求してくるんだ・・・っ!」


「呼べばいいじゃん。呼んでるじゃん」


「そうなんだけど・・・っ!相変わらず恐いんだもんっ!!」

レオは相変わらず、3才年下の弟のカイに泣きすがっていた。


「しかも・・・腕を広げて・・・追っかけてくるようになった・・・」

レオは両手で頭を抱える。


「逃げるから追っかけてくるんだよ」


「いやあああぁぁぁっっ!!!体がもう逃走本能を覚えてる―――っ!!!」


「ディル兄上は、闘争本能を持っていると思う」

と、カイがいつもの通り、しょうもない兄の話に付き合っていると、

不意にカイがレオに抱き着く。


「ん?カイ、どうしたんだ?」


「なんか・・・くるかも・・・?角が・・・うずくような」

カイは父親とは違う、不思議な黒い色の角を持っていた。

カイの母の故国・ソレイシア王国には守護竜・黒龍がいる。

その黒龍は神龍の使徒とも呼ばれ、

神龍に忠誠を尽くし、使える竜である。

それゆえに、カイの黒い角は、母も喜んでいたし、

ソレイシア王国民からしても、喜ばしいものなのである。


しかし、それは何故か本能で何かを掴むことがあった。

そして、今も・・・


部屋に不思議な黒いものが出現したかと思うと、

そこからカイとレオが、過去数回しか会ったことがないものの、

少し見慣れた面持ちの少年が現われる。


彼らの父親である竜帝と同じ色の、少年だった。

角も、髪も、目の色も、全て同じ。

レオのグレーの角は、父親の銀色の角譲りだとは言われているが、

それでも、彼のような見事な銀色ではない。

その少年は、無機質な顔で、淡々と告げる。


「お前らが、第3皇子と、第4皇子か」


「ひえええぇぇっっ!!ちょっと、レオ兄上!!」

ディルの前ではいつも冷静なカイが怯えながら、

レオの体に抱き着く。

と言っても、カイもさすがにディルと

初対面を果たした時はビビるにビビりまくったのだが。


「えぇっ!?どうしたんだ?カイ」

レオは意外にも冷静だった。


「それ!そう言うの!ディル兄上の前でもそうすればいいじゃんっ!!」


「いやあああぁぁぁっっ!!ディル兄上は無理だあああぁぁぁぁぁっっ!!!」

ディルを持ち出すと、途端にポンコツになるレオ。


「その名は・・・ディル兄上の弟が・・・

ディル兄上を呼ぶために許された名だ!」

少年の周囲から、黒い影がうねうねと這い出す。


「ぎゃああぁぁぁぁっ!!何か黒い触手みたいなの出てる―――――っっ!!!」


「え?タコみたいなものじゃないのか?」

タコ=ソレイシア王国の名産品


「違う~~~っ!!!タコあんな色じゃないもぉんっっ!!!」


「ははっ!これが恐ろしいか?なら・・・

今すぐディル兄上の側から・・・消えろっ!!」

少年は、その闇色の触手を、一気にカイとレオに放つ。


「ぎゃああああぁぁぁぁっっ!!!」

カイが叫び、レオにすがりつく・・・が、


「え・・・」

少年は絶句していた。


影の触手が、進めないのだ。

少年の唖然とした顔を見て、カイはきょとんと顔を見上げる。


「結界を張ればもんだいないじゃないか」

ケロッと言ってのけるレオ。

※ポンコツが目立つレオくんは、実はとっても優秀だぞっ☆


「うわあああああぁぁぁぁぁ―――――っっ!!!

レオ兄上えええぇぇぇぇぇぇ~~~~~~っっ!!!」

カイはびゃああぁぁぁっと泣き出し、レオにすがりつく。


「な・・・何でだっ!」

少年はイライラしたように闇のオーラを全開にするが・・・


レオは平然と立ち上がり、魔法弓をパァンっと放つと、

闇が一気に霧散して、掻き消える。


「え・・・何で・・・」


ルゼが唖然としていると・・・


「おおおおぉぉぉぉっっ!!!

今、ルゥの泣き声がしたぞおおぉぉぉぉ――――――っっ!!!」

般若のコワモテのディルが姿を現し・・・


「ぎゃああああぁぁぁぁ――――――っっ!!!」

レオが絶叫した。


「そうかっ!!弟たち!みんな一緒に

ディル兄上に会いたくて泣いていたんだな!!」

と、何故か妙な曲解を始める兄に、半狂乱のレオをしり目に、

カイが一気に正気に戻った。


「あぁっ!ディル兄上~~~っ♡♡♡♡♡♡」

そして、少年が幸せそうに抱き着いた。


「あぁ、ルゼ、ディル兄上は嬉しいぞ!」(くわっ)


「うん、ディル兄上~~~っ♡♡♡♡♡♡」


「ねぇ、ディル兄上、それ、誰?」

と、カイが口を開けば、少年がキッとカイを睨み、

カイはぶるぶると震えるレオに抱き着く。


「ルゼだ」


「・・・ルゼ兄上?第2皇子の、イルゼ兄上?」

カイは思い当たった名を呼ぶ。


「兄上に授かった弟名を呼ぶなっ!」


「こらこら、ルゼ。ルゼも兄上なんだ」


「え・・・ディル兄上・・・俺も・・・兄上って、どう言うこと?」


「ルゥはルゼの弟なのだから、ルゼにとっての、

弟のみが呼ぶことを許された兄上だけの呼び名だ」


「ディル兄上がそう言うなら」

ぎゅむ~~~っ♡♡♡♡♡♡


ルゼはまた幸せそうにディルにくっついた。


「・・・そうだ・・・」

そこでディルは、カイとルゼを見やる。


「お前たちにまだ抱き着いていない!!」(くわわっ)

そう、当然のように告げ、今度こそ、レオは失神した。


そして、ディルが満足げにレオとカイをぎゅむ~~~していったのは、言うまでもない。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。