兄上対策会議 その1
☆以下の年齢の頃のお話☆
第1皇子・ディラン(ディル):13才
第3皇子・レオハルト(レオ):10才
第4皇子・カイ(ルゥ):7才
※“ディル”と記載すべきところが“レオ”になっておりました(;´Д`)
修正済みです<(_ _)>
「・・・毎日、“兄上”が、
物凄いコワモテで、追いかけてくる・・・」
レオは、3才年下の弟の前で、項垂れていた。
「走るから追いかけてくるんだよ」
7才の子どもにしては、カイは達観していた。
「そんな犬みたいな習性なのか!?」
「下僕はむしろレオ兄上だよね」
「がはっ!!」
「でも・・・兄上って、猛犬っぽいよね。狼でもいい」
「では、ぼくはどうすればいい!!」
「一回噛まれとくのもいいんじゃない?」
「やだよ、恐いもん!!」
「えぇ~?魔物に噛まれることだってあるかもしれないじゃん。
先に兄上に噛まれとけば、魔物に襲われなくなるかもよ?」
「それは、何故だ?」
「兄上の・・・なんだろ・・・覇気的なのが噛まれた部分からもやもやと」
「それを常に体につけるのか・・・!?」
レオが愕然とした表情を浮かべる。
「一回、動かないで待て、してみなよ」
「そ・・・それは・・・その・・・」
「頭押さえられるだけじゃん」
「それが恐怖なのぉっっ!!!」
「兄上は顔が恐いだけだよ。
おとぎの国の皇子みたいな外見してるレオ兄上とは違うんだからさ」
ずけずけと言ってくる、7才年下の弟に、
レオが縋りつくように抱き着く。
「おとぎの国って何!?じゃぁ、兄上はどこの国の皇子!?」
「え・・・竜帝国」
「・・・そうだな」
現実を直視したレオは、諦めてカイの体から手を放そうとするのだが、
その時、ふと、背後に何か気配を感じた。
「・・・カイ」
「レオ兄上。多分、振り向かないとすごいまずいことが起こると思う」
「そ・・・そんなぁっ!!」
ぶるぶる・・・ぶるぶる
レオは更にカイをぎゅむっと抱きしめる。
「あ・・・兄上を・・・助けて~~~っ!!!」
「えぇ~~~?」
『そうか・・・助けてもらえばいいのだな・・・?』
レオが最も恐れる声が、背後から聞こえ・・・
そして、レオの肩をぽんっと叩いた。
これは・・・もう・・・
ぷるぷると震えつつも、レオは後ろを振り返る。
「さぁ・・・兄上を・・・助けろ!!」
そう、第1皇子・ディランことディルがコワモテでレオに叫ぶ。
「何からぁ――――――っっ!!?」
レオが絶叫した。
「いや、つかさ・・・逆じゃない?」
と、ビビりまくるレオとは反対に、
カイは母譲りの冷静さでツッコむ。
「普通、弟が兄上に抱き着くものじゃない?」
「弟が・・・兄上に・・・だとっ!!?」(くわっ)
「ひぇっ」
ディルのコワモテに、再びレオがびくつく。
「では・・・兄上に、抱き着けぇ――――――っっ!!!」
「ぎゃ―――――――っす!!!」
レオがカイに抱き着きながら、失神したのは言うまでもない。
「・・・何故、抱き着かない?」(くわわっ)
「・・・じゃぁ、抱きしめればいいんじゃない?」
「ルゥ、それはどう言うことだ」
※ルゥ=カイ
「・・・レオ兄上ごと」
「そんな・・・裏技があったのか!」
「いや、裏技でもなんでもないけど・・・」
「では・・・っ!」
ディルは思う存分ふたりを抱きしめたところで・・・
「だが・・・ルゥ」
「何?兄上」
「・・・“レオ”は、兄上のみが呼ぶことを許した弟名だ」
※このころのディルは、母・ユリアナもそう呼んでいることを知りません。
「“兄上”つけているから、違うよ?」
※頓智かよ。
「は・・・っ!!確かに・・・そうだ!」
※ディルは少々ずれてます。
「でしょ?」
「では、ルゥも俺を“ディル兄上”と呼ぶ権利をやろう」
「ありがたき幸せ、ディル兄上」
カイ(=ルゥ)は棒読みで答えた。
「うむ、では、レオにもそう伝えるが良い」
「わかったー」
カイが頷くと、ディルは満足げに去って行った。




