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【完結】くじ引きで竜帝国の皇太子妃に選ばれてしまった  作者: 夕凪 瓊紗.com
閑話集 その3

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金髪エメグリ眼とピンク髪宿命の戦い その1

メイリィ「あの、シンシャ兄さま」

シンシャ「何だい?メイリィ」

メイリィ「今回の語り手はシンシャ兄さまなのですね」

シンシャ「そうだよぉ~っ!メイリィ、かっわい~ぃな~ぁ♡」

メイリィ「一人称“お兄ちゃん”って・・・ちょっとキモイです」

シンシャ「がはぁっ!!」


※誤字修正しました<(_ _)>※





そう・・・これは・・・いわゆる・・・セオリーなのである。


お兄ちゃんがこの世界に転生し、

6歳の時に出会った5歳の少女は、“エイダ”と言った。


将来、お兄ちゃんがピンク髪に出会い、

褒められ伸ばされて、ほだされて、恋して、きゃっきゃうふふと浮気し、

その挙句に婚約破棄を告げる・・・お兄ちゃんの・・・婚約者・・・!!


「あの・・・で、でんか?」

5歳の“エイダ”は、それはそれはもう、かわいかった。


苛烈さを感じさせる赤い髪、そして同じ色の炎のような赤い瞳。

将来はボンキュッボンの悪役令嬢に成長する。

そう、ボンキュッボンだ。


いや、それはどうでもいい・・・しかし・・・


彼女は、将来、お兄ちゃんとピンク髪の仲に嫉妬し、

嫌がらせを働いたり、ピンク髪を廊下で突き飛ばす、

教科書を隠す、靴を隠す・・・などと言った嫌がらせを行い、

魔法を使ってピンク髪を虐めるのだ。


そこで颯爽と現れてピンク髪を助けるのがお兄ちゃんだ。

そして・・・学園のパーティーでその行為を断罪し、

一方的に婚約破棄を告げる・・・

それが、俺。

その結果、悪役令嬢のエイダは断罪されて平民になり、国外追放になり、

俺はピンク髪と結婚する・・・


だが・・・ゲームよ。

ゲームは所詮ゲームなのだ。

プレイするにあたって、必要な情報しかない。

つまり・・・実際の国際情勢などは全く考慮されていない。


第1に!この、ツェイロン王国は、天下の竜帝陛下治める“竜帝国”の属国で、

王族の承認についても、宗主国の竜帝陛下に最終的にお伺いをたてねばならない。

そして、将来伴侶となる第一王子であるこのお兄ちゃんの妃は、

もちろん、王族の一員となるので、竜帝陛下の最終的な許可が必要だ。


だから・・・冗談じゃない。

天下の竜帝陛下が?

いや・・・違う・・・


前に見てしまったんだ・・・

ウチの・・・父上が・・・竜帝陛下泣かしてるの――――。

ダメだ・・・竜帝陛下の前に、ウチの父上を怒らせたらダメだ。

あれ、絶対神ボスが絶対かなわないレベル。

だが・・・裏ボスではないな。

裏ボスは他にいる気がする・・・

つまりは・・・父上は・・・表ボス!!

※それはただのボス

そんな設定ゲームにはない。

属国設定すらなかった。

だから、ここは、ゲーム通りにいったら・・・

まず、表ボスの父上にやられる・・・っ!!


「あの・・・えと・・・おてんき、が、いいですね」


「ん・・・?あぁ、うん。そうだね」

と、いつものように金パツエメグリの目のイケメンである

ザ・王子さまな外見をキラキラと輝かせてにかっと笑む。


しかし、それっきり、エイダはぷいっと顔を背けてしまった。

・・・あれ・・・?何故・・・?

今まで、この王子スマイルで、お兄ちゃんは数多の女性を振り向かせてきた。

それはもう、赤ん坊から子ども、大人のお姉さん、

ボンキュッボンのお姉さんから熟女、果ては未亡人のマダムまでっ!!


―――


「ねぇ、ユーリィ、何でだと思う?」

お兄ちゃんは2才年下のかわいらしい

お兄ちゃんの銀色の妖精いもうと・ユーリィに話しかける。


「・・・兄さま」


「ん?なぁに?」


「兄さま、キモイです」


ぐはぁっ!!!


この、天使の美少年であるお兄ちゃんに唯一振り向かず、

毒舌をかましてくるのが・・・この、お兄ちゃんの

銀色の妖精いもうと・ユーリィであった。


「んな・・・っ、何故なんだ・・・ユーリィ―――っっ!!!」


(ツェイロン王国第1王子兼王太子・シンシャ6才の夏の出来事であった)



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