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雑竜種《デミドラゴン》とスマートフォン  作者: 皇 咲麻
Ver 1.8 終わりと始まりと雑竜種《アサカヒサメ》
75/126

#71 一週

(5000PV突破!)

うん?え?あ、うん。ん、え???????

そんな感じてパソコン眺めてました。私が風邪をひいて試験勉強している間に一体何が。

毎度毎度何かとありがとうございます!なるべくさっさとVer2始めたいなぁ……。


あ、修正の方ですか?はい、ちょっと、最近まともにパソコン触ってなかったんで……いや、明治維新で忙しかったし、サン・ルイの研究終わったから出雲のお相手してて……はい……

ジルオは壊れたらしい黒い板を手に持ち、一人で工房に入る。

「おうイザベラ、早速だが仕事だぞ」

「えぇー……休暇無いんですか?数時間前に国家大戦起きてたんですよ?」

「本来ならば休暇は与えて然るべきなんだが今回は用件が用件だ。おそらく『工房班しか出来ない』案件で『人の命が関係してる』。そういうわけだ」

「そんなこと言ってもジルオさん、工房班って私とジルオさんの二人しかいないじゃないですか~……」

ジルオが座る金床の少し奥の椅子に銀髪で右目だけの眼鏡をかけた女性が座っている。名前はイザベラ、ギルドナンバー29と結構古株で、山と海を超えた遠い地から旅行に来ていたがトラブルにより帰れなくなってしまったためアルゴノーツに入ることになったエルフ。

工房班だが機械系統の知識は無し、やる気も無し。ジルオが唯一不得手とする魔術分野の専門研究者というだけで工房班に籍を置いている

「仕方ないだろ、工房班に何も分からない奴入れても意味がないんだから」

「私だって鍛冶技ありませんでしたよ!?」

「お前は魔術があっただろ。それに俺は教えただけだからな、『ここにいるためにはいろんなことを学ぶ必要がありそうです』って言いながら錬金術学んでた奴はどいつだったかな」

「アレ学ぶには金属加工技術が必要だったんですよー!」

エルフだから見た目の割には年老いてる気はするんだけどこの子供っぽさはどうにかならないのかなぁ、と思いながら苦笑いを浮かべつつ本題に入る。

「仕事はただ一つ、こいつの修理だ」

ジルオは製図などを引くための作業机の上にスマホを置く。イザベラはそれを手に取って眺め、ふと思い出したように話す。

「……これ、私知ってますよ」

「…………は?」

「と言っても詳しいわけじゃないですが……お姉ちゃんの友達の人がこんなの持ってたんですよ。確かボタンを押したら画面がー……つきませんね」

「壊れてるって言っただろうが」

にしてもこんなものをどうするんですか、と呆れ顔でイザベラはスマホを作業机に置く。見た事はあっても修理はさすがにやったことは無いとの事。

「ルリアの話によるとどこかが壊れてるらしい。……ただ、どうやって開けるかが難題だが」

「分かんないですね、ボタンみたいなものも無いし……ご丁寧に魔力干渉防止機構(エンチャントブロック)まで付与されてますね」

いろいろな魔方陣の上にスマホを置いてみるが、どれも魔方陣の方が弾かれてしまう。

魔法には魔法を弾く魔法も存在していて、内部構造を研究されないために昔は試作段階の武器に付与されることが多かったのだとか。

最近はもっぱら魔法を主体にして戦う人が多くなってしまったので活躍する場が減ってしまった。それ故に対策が難しい。

「魔法防御まであるのか!?一体それを作った奴は何をしたかったんだ……」

「反重力操作(アンチグラヴィティ)ですら弾かれますね。一気に防御剥がすなら数年はかかりますよ」

魔法にはレベルが存在していて、防御系や妨害系の魔法は同レベルの物までしか防ぐことが出来ない。イザベラが取り出した反重力操作(アンチグラヴィティ)は物理法則操作系統、会得難易度は最高レベルなのだが……それが弾かれるという事はもはや解除不可能な呪文の説すらある。

「あっ開いた」

シャコンと金属の擦れる音と同時にスマホの横から何かが飛び出す。

「いや待て何したお前!」

「横にある穴をつついたらなんか出てきましたよ」

スマホのSIMカードが刺さっている位置。そこを細い針金でつつくと本来ならばSIMカードが入っている。そこにあったのは―――。

「……なんですかねこれ」

「俺に聞かれても……」

金色の独特な形をしたチップ。四角形に近いが細かなギザギザが存在していて、表面には読み取れないような言語が書き込まれている。

裏を見てみようとイザベラがチップを手に取った途端、チップは強烈に弾かれる。バリバリッという電撃音が同時にしたが、その割には無傷。

「うわっ!?」

「どうした!?」

「……なんか、触ったらビリってきました」

「それは見たら分かる。手で持ったら危険なタイプかもな」

周囲にあったゴム手袋を何重にもして傷付けないように慎重に掴みとる。それを戻すそうとスマホを見ると―――。

「……おい、反重力効いてるぞ?」

「うわっ!?ほんとだ開いてる!」

机の上に置いてあったスマホは見事に空中に浮いていた。下に敷いてあった魔方陣が発動したのだろう。

「さっきまで発動しなかったのにチップを抜いた途端起動した……ということは」

「このチップが魔術ブロッカーって事だな。これも研究する価値がありそうだ」

内部の一部分だけに魔法を仕込んだら全体に効果が広がる魔術回路なんて見た事も無い。どれもこれも分からないことだらけで身の毛がよだつほどに楽しい。

「……分解できたはいいんですけどこれ、どこを直すんですか……?」

幾層にも分解されて解剖図のようになったスマホを横から眺めてイザベラは苦笑いする。

この世界は電気の概念がほとんど存在しない世界。機械工学は多少できようとも、二十一世紀の科学の結晶相手では何をしたらいいのかもわからなくなる。

「んー……なんか壊れてる部分ないか?」

「見た感じはあまり……にしても精巧な作りですねー……」

パーツごとに分けてみて四方八方から見ても変な個所はあまりない。というかパーツが多すぎてそれどころではない。

「若干壊れてると言えばー……これでしょうか。緑の板に引かれてる線みたいな奴が若干欠けてますね」

「……マジか。その迷路みたいな奴かよ」

どこをどう繋いだら作動するのかが分かってない。そもそも書いてる文字が読めない。

だが、収納されていた緑色の板の隅が確かに破損していた。具体的に言えば金色の塗装が少し剥げている程度。

「これをそっくりに模倣して作るのが早そうですけど……これ、どんな金属なんでしょうね?」

「……見た事ないな、文献漁っても出てくるか怪しいぞ」

その後、イザベラは特徴に当てはまる金属を探しても見つからなかった。基盤に刻み込まれた文字に引いてある金属、その名は「半導体」。ITでは必須級の金属。

だが、工業インフラが追いつくどころか発生すらしていない世界で半導体を探すなど不可能に近い。

「……錬金しますか。セフィロトマップ下さい」

「サラッと第一級危険指定魔力反応物を要求するな」

「別に自前だからいいじゃないですかー、あれってこの国に無いんですよ?」

自前でそんな危険な物を持ち歩くか、と内心思いつつ工房の用具管理室からボロボロになった一枚の紙を取り出す。

セフィロトマップ、それは錬金術をする上で必ずと言っていいほどに必要になる台座。

どうやら錬金以外にも用途があるらしく。錬金術を学ぶ前からイザベラが旅行カバンに詰め込んでいた。

この紙自体が「第一級危険指定魔力反応物」という、所持自体に資格がいる危険な物らしい。

……が、今のところ事後は起こってないが為にイザベラにランチョンマット代わりに使われたり、紙の端でジルオが手を拭いたりと扱いは雑。

「これの解析しながらチップの解析となると人手が足りませんよ、どうします?」

「それについては解決済みだ。完成したぞ」

工房の奥から一つの人影が現れる。それは人類にとって禁忌とも言えるような最大の研究。ジルオは魔術との織り交ぜによってとある物を完成させていた。

「か、完成って、これ、これ……!」


「ヒっくん、おはようございます。あの大戦から七日、今日は王城で叙勲式が行われました。ルリアさんは一番戦果を挙げたものとしての勲章を貰える予定だったらしいですが辞退してしまいました。本人曰く『厄介者の私に国から認められることなんて無い』だそうです。こういうものは素直に貰っておけばいいと思うのですが、やっぱりその点ルリアさんは素直じゃないんでしょうね。……そうだ、ヒっくんも勲章を貰ってたんですよ!戦略と指揮において多大な功績だとか……国の政治方針を定める会議メンバーにも選ばれたんですよ!しかもいきなり階級が二つも上がったんですって!……私も銀色の綺麗な勲章を貰いましたが……これをブローチとしてつけるのも恥ずかしいですね。部屋に飾っておくことにします。一日でも早く、ヒっくんが帰ってくるのを皆さんが待っていますよ。……それでは」

言ったそばから新しい人増えてるじゃん……(池沼)

今回は後日談と言う名のチュートリアル回。スマホの構造とか魔法に関するシステムの話が多いです。

魔法レベルはレベルって名前してるけどただの系統分け。通常人類が「できそう」ってなるものがレベル1、夢にも出てこないような超魔法がレベル10です。

なんか細かく設定が作られてるけどこれはあんまり使わない気がします。だってヒサメのスマホで使える魔法の「バージョン」とは別物ですし。

アレはコンテンツツリーみたいになってて、強化する手順がとてもMMORPGに似てるんですがそれはまた出番が来たら。




Q.モーションってどうしてる?

A.基本的に格ゲー準拠。キャラを拾ってきて「MUGEN」っていうフリー格闘ゲームエンジンで動かします。

格ゲーのハメ技みたいなコンボは全然参考にならないけどダッシュ攻撃のモーションとかはとても参考になります。だって現実でダッシュ攻撃なんてできっこないもん。

以上の事からモーションの関係でほとんどのキャラに参考にしてるキャラがいるんですけど技の輸入は多分しません。権利的に怒られそうだし、本当にやったらヒサメがナイフ持つことになるし。

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