#50 号外
投稿時間間違えました(素)
どうしましょうかねこれ・・・投稿直しのやり方が分からないのでひとまずこのままでお願いします。
その日は雨が降るかと思えるくらいの曇り。曇天と言うのが的確だろう。
毎日のように朝に起きて任務一覧の用紙を部屋のドアから抜き取り、適当に目を通しながら食堂に向かっていた。
「号外~!号外だぁ~~~~~!!!!!」
二階から降りて地下の食堂に向かうとき、一階のロビーで大声が響いた。
勢い良くロビーのドアが開いた音で何があったと思い、寝ぼけた目を擦りながらロビーに入る。
ロビーの入り口で束ねた紙を持ちながら慌てふためいていたのは任務の収集などをしている広報の男性だった。
「・・・こんな朝からどうしたんですか?号外?」
「あ、デミドラの!お前さんは字が読めないだろうから食堂で誰かに読んでもらえ!これなんだ!」
勢い良く渡されたのはB4サイズの少し柔らかい紙。新聞のようなものなのだろうか。
いくつかその紙をロビーに置いてその男性は外へ飛び出してしまった。
「・・・なんだったんだ?」
「おいーっす」
「あらヒサメ、よく眠れた?・・・あら、何よその紙」
「さっき広報の人が玄関で配ってた。号外がどうたらって」
朝から配るってことは本当に号外ね、と半笑いになりながらレイラはその紙を手に取る。
「俺は文字読めないからわかんないんだけどなんて書いてあるんだ?」
「・・・これは・・・本当に号外ね。ルリアさんが知ったら発狂するわよ?」
「へ?どういう・・・」
その瞬間、ギルドの裏玄関のドアが蹴り飛ばされる音がする。正確には耳を劈く爆音と転がってきた蝶番があるだけなのだがどうせドアが壊れたんだなと勝手に脳内で完結。
吹き飛んだドアの方向から現れたのは冷静の表情なんて欠片も残ってないルリアだった。
「これ!!!!!これ!!!!!」
「ね?言ったでしょ?」
「結局何が書いてあったんだ?あの慌てようって・・・」
「要約するとずいぶん遠くにある国の王様が交代したみたいね。時期がちょっと変だけど」
「ずいぶん遠く?ならなんで関係があるんだ?」
「ずいぶん遠くても『隣国』なのよ。ここから東って何もないでしょ?」
一瞬だけ東と西ってどっちだっけと考えた後、確かにだだっ広い平原が広がっていることを思い出す。カガミマチとの中間でさえ大砲の試運転が出来るほど広い空間が開いているのに東側の先に国なんてあったのか。
「望遠鏡でも担がないと見えない距離よ。それでも霞むんだけどね」
「へえー・・・この時期に王様交代か、大変そうだな」
四季の動きが良く分からないが、どうやら最近は雨が多いようで。トップが交代するならば式典のようなものは少なからず開かれるもの。そのような国儀において雨は計画を狂わす最大の要因になり得る。
まあ、つい最近にこの国も王様が交代したから大変さはよく分かっているのだ。式典の日はみんながみんなお祭りムードになるから経済が麻痺して動かなくなる。翌日のぐだぐだっぷりは目を抑えたくなるほど。
「・・・隣国?じゃあ挨拶とか・・・」
「するでしょうね。だからルリアさんは慌ててるのよ」
なるほど、国の状態が変わったから挨拶しにいかなければならないのか。わざわざ望遠鏡を使ってすら霞むような遥か東にまで。
「もともとこの国はその国に恩があるとかで・・・あまり無碍には出来ないの」
「めんどくせえな・・・あ、いや国交ってそんなものか」
「そんなものよ。恐らくだけど今日中に王城で謁見会議があるわね」
名前からして挨拶に行くメンバーを決めるとかのものだろう。むしろそれを王城で決めなければならないのか。
「確か各ギルドで数十人だから・・・」
「多いな!?」
「武力のアピールって目的もあるらしいわ。厄介だけどするしかないのよ」
「俺ってそんな感じのハズレくじ毎回引くんだよね・・・嫌だなぁ・・・」
「・・・これで全員?」
ルリアが呆れるように呟く。ギルドリーダーの一斉呼び出しがあったから王城に来たものの、いるのはルリアとアルバのみ。用意されている席のうち二つは空席になっている。
「全員だな。そこの二つは欠席だそうだ」
「国から直接のお誘いってのにアイツらやる気あるの?ちょっとブッ潰しに行っていい?」
「わざわざ呼ばれてるのに今から席を外すんじゃない」
「そもそも今日って決めるんでしょ?アレ」
「アレ、な・・・」
二人が丸型のテーブルの中央に視線を落とす。そこにあるのは―――。
ギルドメンバー数十人の名前を書くための用紙。
「誰を連れて行くか、ねぇ・・・私は最後にさせてもらうわ」
「だろうな。何をしでかすか分かってない以上は先にやらせておけないからな」
「さっすが分かってるじゃない。そもそもあそこ遠いから嫌なのよ、うちのギルド私怨持ってる奴もいるし・・・」
そういう人事管理は得意だろう、と投げかけるアルバに誰もやらないからやってるだけよ、とルリアは苦々しい顔をしながら溜め息を吐く。誰も面倒な事務をいくつも引き受けたいはずがない。
その話をしていると、ゆっくりと部屋のドアが開く。入ってきたのはある程度元気に歩き回れるようになった女王様だった。装飾のせいで開けるのすら力が要るドアはもう少し機能性を追求したほうが良いと思う。
「遅れましー・・・えっと、そこの二人は?」
「東のギルドリーダーはウチのメンバーが叩きのめしたため療養中です」
「南のギルドリーダーは団長の不倫が発覚したため休止中です」
「こんな時期に何やってるんですか・・・」
「「不祥事だと思います」」
「それは分かってますよ!」
でもいないのは仕方ないですね、と溜め息を吐きながら年端も行かぬ女王様は南のギルドリーダーの予定されていた席に勝手に座る。
「もう噂が出回っているとはお思いですが・・・王都『ヴェルギス』への謁見団が必要になります。私を含めても数十人が必要になるのでそれぞれのギルドに協力を仰ぎたく」
「だろうとは思ってたわ・・・で、どうするのアルバ。何人連れてく?」
「ウチのメンバーは40人にも満たないからな・・・空けておくことも出来ないからあまり人数は用意できないぞ」
「ウチは人数いるけど・・・殆ど亜人種よ?あの国に連れて行くのはちょっと・・・」
東に存在する王都『ウェルギス』、噂によれば付近に存在する『海』と呼ばれる巨大な溜め池の水産物が特産だとか。土地も広く、近くに山脈があって雨も降る。
「何人かがあの国出身だったりあの国の先から来た奴がいるけど・・・なかなかキマった亜人種差別国よ。私としては近寄りたくないわ」
「この国も少し前までそうだっただろう。その国の傭兵団を総出で叩きのめしたバカはどいつだ」
「アイツらが帰ってくるから悪いのよ。それよりもその際にウチの武器庫に剣だの槍だの、近接武器がありったけ詰められた木箱が搬送されたんだけど、どこから来たんでしょうね?」
「知らんな。古くなっていた武器の使い道に困ったから送りつけただけだ」
「あらどうも。新品のダマスカスソードは抜群の切れ味だったわよ」
(この人たち、昔からこんな仲なんだろうなぁ・・・)
そんな会話を一通り終えた後、メンバー表を取り出して一通りチェック。
なるべく人数を減らせるように、それでいて何かあるかもしれない危険に対応できるメンバーを選ぶ。
「・・・さて、用意できたが・・・カロライナからは10人」
次はお前だと視線を向けると顔を抑えて「どうしよう」と言いたげな顔を浮かべるルリアが。
「アルゴノーツから・・・55人・・・」
「・・・大丈夫か?」
「大丈夫じゃないわよ!そんな心配するんならアンタのとこからもっと出しなさいよ人数!」
「遠征に使えそうな人員が少ないんだよ!普通は遠征に適してる奴なんてそうそういない!」
「ハァーッ!?緊急時に当てれる人材が少ないなんてとんだ欠陥ギルドね!」
「ちょ、落ち着いて!とりあえず落ち着いてください!」
遠征メンバーの会議は数時間に及んだ。まあ、大半はルリアとアルバが喧嘩しているだけだったのだが。
大丈夫なのこれ(先行き不安)
どれぐらいの長さになるかが全く決まってないので不安、今までの小ネタを挟み込むような話になるので設定忘れてないかさらに不安。
三月も終わりが近づくという事で個人的に成績面が慌ただしい時期ですが頑張っております。
しっかり喜べるのはいつになるんでしょうね・・・。




