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雑竜種《デミドラゴン》とスマートフォン  作者: 皇 咲麻
Ver 1.6 主従と剣戟と占術師《ディバイニング》
46/126

#42 書類処理

やっちまいました。詳細は後述。

AM 11:00


「カリンさんですか?見てないですけど・・・」

「食堂には来てないわよ?」

「俺はずっと工房にいたが見てないぜ」

「ロビーにはいなかったぞ」

「「・・・・・・・・・・・・」」

聞けそうな人物には全員聞き取り調査をしてみた。そして部屋に戻ってきてベッドに腰掛け、ミズキと二人で顔抑えながら溜息を吐く。

「・・・どうなってるんだ?」

「落ち着けミズキ、お前が起きる時間って随分早いだろ」

「まあ・・・早起きが生活習慣だからな」

「そんなに早く起きるお前ですら見てないってことは大体の人が見てないんじゃねえの・・・?」

それもそうだな、と呟きながら追加で溜め息を吐くミズキ。・・・いや、しかしこれはどうしたものか。

まず目撃情報が無いとどうしようもならない。故意に出たのか、それとも連れ去られたか。

犯人は誰なのか。一体どうやって、いつ、なぜする必要があるのか。そしてどうやって逃げたのか。

・・・ダメだ、分からない要素が多すぎる。条件がこんなに不確定なのに捜査なんて総当たりに等しい。

「ミズキお前何時に起きるんだよ」

「何時って・・・んー・・・日が昇る頃?」

と言うとこの世界では大体朝の五時から六時の間くらい。・・・確かに大体の人が寝ているはずだ。むしろなぜそこに気付けなかったんだ。

「ヒサメ知らないか?ここの人間で朝に起きてて、ついでに何か知ってそうな人」

「ちょっと待て前提条件三つあったぞ・・・そんな人いるか・・・?」

ここのギルドにいる人間で、日が昇るよりも早く起きていて、情報を知っていそうな人物。条件がかなり狭い。そんなのに当てはまる人物は―――。

「・・・ん?もしかして・・・・」

「心当たりあるか?」

「ある・・・というか・・・このギルドにいるだろ。『寝ない人』」


「そんなわけでルリアさん、夜の間にカリンさん見てません?」

そう、寝ない人。正確には『ほとんど寝なくてもいい人』。

少し前に「睡眠なんて数分で足りる」と言っていた気がする。その話が本当ならロビーからそんなに離れていない個室の物音くらい聞こえるはずだ。

「んー、見てはいないね・・・なんか音はしたけど」

「「音??」」

「そう、音。なんかこう、ガタンゴトンって何かが落ちるような音。私はてっきりミズキ君が壁にもたれかかった状態で足を滑らせたんだと思ったんだけど・・・」

開いた口が塞がらない。何かが落ちる音?でもそれは―――。

「・・・俺、今日は備え付けのソファで寝てたぞ?」

「じゃあ、何かが落ちる音って・・・何の音だ?」

数秒沈黙が続き、謎の悪寒が背筋を直撃する。落ちるものなんて無い。なのに落ちる音がした。ならば落ちた物は―――。

「「侵入者だ」」

「えっ何が!?」

「えっとですね、事情を話すと―――」


「ふむ、なるほど・・・急に消えちゃったのか」

「しかも随分早朝に。で、起きてる人ってルリアさんくらいかなーって」

「まあそうだけど・・・ちょっとこれは問題だね。ギルド的に」

昼前だから多分みんな起きてるでしょ、と言いながらルリアは一斉テレパス送受信機をロビーのカウンターから取り出して―――。

『総員傾注ッ!!!ギルドナンバー66が行方不明!目撃情報がある場合は報告!それ以外は捜索に行け!以上ッ!!!』

ロビーですら反響して耳が裂けそうになるほどの大音量。これが突如耳に飛び込んできたらどうなるだろうか。テレパスの受信をスマホにしていてよかったと心から実感する。

「さて、ギルド的に問題ってのがあるんだけど」

「そんなのあるんですか」

「大アリ。メンバーが行方不明ってのは知られたら大変。『自分のギルドの人間すら守れてないのに仕事なんて任せられない』って思われちゃうからね。信用に関わってくる」

確かにそれもそうだ。仕事が来なければ金も当然入って来ない。信用は金に直結するのがギルドという団体の仕組み。

「私は王城に行って監視鏡をギルド権限使って覗いてくるから、それまでにここ数日ウチに来た怪しい客の情報と周辺の捜索よろしくね!」

監視鏡とやらが良く分からなかったが多分監視カメラ的なものだろう。名前的にそんな感じがする。

・・・というか、そんな物なんで覗けるんだ?女王様とのコネだろうか。

「さっきから聞いて回ってたのはそういう事だったのね」

「おっ、レイラ。協力してくれる人は何人か欲しかったんだけどまさかギルド全体指令を出すとは・・・」

「あの人はメンバーに何かあったらいつもそんな感じよ。0か100しかないんだから」

サラッとレイラは言ったが、人助けのために自分自身の力を全開まで出せるのは凄い事だと思う。そんな心を持っているからこそあの人はギルドマスターやっているんだろうな、とも思うが。

「さて、アンタたちにはこれがあるわよー。はい」

レイラがロビーのカウンターの下から取り出したものは書類。・・・の束がいくつも。

「ちょ、ちょっとこれ、何これ、っていくつ出てくるんだよ!?」

「ここ数週間の任務依頼者の情報ね。ここからあの狐の人に接点がありそうな人物、または怪しそうな人物を探していくわよ」

「えっと・・・これ全部?」

縦に積まれた書類はどう考えても数百枚はある。カウンターに乗せられた書類の一番上を見上げなければいけないほどのこの量を、全部?

「・・・なあ、ミズキ・・・」

「・・・やるしかないんだろうなぁ・・・」


PM 00:00

はい。

えー・・・遅れてしまい誠に申し訳ありませんでした。

実は昨日の午後4時ごろ、書き終わった時に「一旦寝てから投稿するかー」と思いながら昼寝したわけです。

徹夜して体力が限界だったから寝ないとダメだなって思って昼寝したわけのです。

そして昼寝から醒めてみれば午前11時。ちょっと・・・さすがにアカンとちゃう?

そんな訳で12時間遅れですが投稿です。今後は遅れないように書き溜め調整するので何卒。




書き終わったから大丈夫だろーみたいな感じで投稿してなかったとは思ってませんでした。半日通してニーアレプリカントしてる場合じゃなかったね。

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