#112 第三戦
【PV10000です!!!】
ひゃー!おったまげ!!!
寝て起きたら桁が一つ増えてました。感謝感激、これからもどうぞよろしくお願いいたします!
あと体調はどうにかしようと思います。はい。
第三試合
ギルド無所属:物理的平和主義者「アーデルト・ステイン」
対
ギルド『西』:永久を生きた人妖|「■■ ■■」(代理:アサカヒサメ)
「さて、次は……第七席、鉄糸の騎士。ウチのギルドからはイザベラさんですね」
「イザベラかぁー……これは勝ったね、七席は三万賭けてるから当たり!」
「えっ、いやなんでルリアさんまで賭けしてるんですか!?」
「まあ私は公認してるし。イザベラは強いよー、なんたって私が勝てなかった人の一人だからね」
まあ戦ったの数年前だけど、と言いながら横長の大きなソファに腰かけてイカの足のようなつまみをちぎるように食べている。それでもルリアさんが勝てないというだけでインパクトは大きい。
「ここの席次持ちは全員私が勝てる前提だからね、一応誘ってはいたんだけど皆断られちゃった。本当に強い人たちって順位とか案外気にしないものなんだね」
「完全に煽りとしか思えないんですけど……次はちゃんとした試合だといいですね」
「それもそうだね。さっきみたいに一瞬で終わっちゃうと勝負としては正解だけど賭け事は盛り上がらないからさ」
そう、さっきの試合、と呼ぶべき何か。もはや一瞬過ぎて何もわからず、いや、一瞬すらも経過していないかもしれない。
目に見えないほどの超スピード、もしくはスピードすら存在しない無の感覚。それを数多の人の目の前で、さも当たり前のように笑みを浮かべながら見せた。
それほどに異質すぎたのだ。本気を出してしまったが故の、『カリン』という名の妖怪が。
およそ五分前、第三試合。それは一瞬で終わった。
第二試合で空中を舞うバズリアを撃ち抜いたシャルは殺していないか不安になり空か落ちてくるバズリアをスライディングでキャッチ、そのまま試合の決着がついたことを確認してすぐさま医療室へ走った。
戦いの精神とは別に本人の優しさが放送でいろいろ言われている中、その入れ替わりで休憩時間もなしにシャルと入れ替わるようにカリンは出てきた。
「人の目が多いのは別に何ともない。が、場が狭苦しいな。吐き気がしそうだ」
顔で精いっぱいの苦痛を表現しながらカリンは地面に転がる小石を蹴る。
「……む?誰も出てこない……早く来すぎたか?」
カリンは狐の証拠である耳と尻尾を隠してもあふれ出るような胡散臭さがあって、そして周囲と比べて一段と古臭い。妖怪特有の時間の流れなのかもしれないが、全身から「一昔前」を感じさせるのだ。
そんなカリンが、腕時計を持っているはずもなければ、時間を正確に調べられるような心底どうでもいい魔法を所持しているわけでもないのだ。
「参ったな、期待されているだけあるのか……至る所からの視線が嫌で仕方がない。全部叩き割ってしまおうか」
「おっと、さすがにそれは止してくれ。アルバが胃痛になりかねないからな」
「む、貴様が相手か。遅いぞ」
「遅いとはなんだ、控室でまだ時間あるなと思ったのにそっちが出てきたから残りの奴らに押されるように出て来たんだぞ」
まるで寝癖をそのまま放置してきたような荒れ具合の黒髪の男性。手には金色に輝くグローブらしきものが。
「どうもお姉さん、俺は第八席のアーデルト・ステイン。武器は拳だ」
「ふむ。妾はカリン、天掴の花鈴じゃ。団番号66、武器は魔力」
「魔力が武器?魔法じゃないのか、それはそれで新しいな」
ありもしない深読みを真剣に考えてステインは二、三回うなり、そして理解力の無いことを理由に思考を放棄した。
「さて、第三回戦始めようじゃないか、俺は女相手でも手加減できるほど繊細な心は持ち合わせていないんでね」
「さて、お主に問おう。『勝つ気があるかね?』」
ステインが準備万端でいざ試合が始まるかと思われたその瞬間、カリンは謎の笑みとともにその言葉を投げかける。
「勝つ気?勿論だ、この戦いは自分の力を見せつけるためにも、さらには腕試しにも使える」
「……ハッ、そうか……ハハッ、そうか、あぁそうかそうか……!」
大胆不敵な笑みはいつしか狂気の嘲笑へと変わる。馬鹿馬鹿しくて仕方がないというような蔑みを含む笑い方、喉の奥から悪態を限界まで詰め込んで吐いたようなどすの利いた声。
「……どうした、何がおかしい」
「結構だ。戦いにおいて勝つ気力は何よりも重要。人の顔を前に向け、周囲の志を一つに合わせる一番の方法。だからこそ、だからこそだ」
カリンは引きつった口角が未だ戻らない状態で武器を取り出す。透き通るような無彩色の、ガラスのような宝石剣が出てきた。
「だからこそ、妾も『本気』を出そう。二秒後に同じ言葉を唱えるがいい、それが出来れば貴様の勝ちだ」
「ほーん、二秒間アンタの本気を耐えきれと?いいぜ、かかってきな」
まるでその時を待ちわびていたかのようになる開始の合図。カリンの口は既に一秒目を紡いでいた。
「いーち」
一瞬の秒針を数えながらカリンはその透明な剣を顔の前へ。何が来るか予想できないステインは瞬時に対応できるように受け身の姿勢を固めた。
『全天征服』
「に
ブツンカチッ。
////////////////…Loading_now…////////////////
>アプリケーション[9sGOD]を起動中……
>起動完了
>前回設定したデータが残っています。設定を新規作成しますか?
前回の設定は削除されます。
はい<いいえ
>対象ファイルを展開中…
>合計■■■■■個のファイルが見つかりました
>対象のファイルに対する操作を選んでください
>Ardelt_stein/Battle effect/common state <選択
>Hurt rate 0->98
>Magia point 68->0
>weapon life 86->0/break
>Allstatedebuff->65536
>timelimit/common state/Alldelete->next starting
>save
>データ1をセーブしました。適用しますか?
はい<いいえ
>適用完了。これ以降のファイル[Ardelt_stein]にはドキュメント、ピクチャ、ビデオ、ミュージック、ダウンロードにこれらの設定が反映されます
>使用者は直ちにアプリケーション[9sGOD]を終了してください。このアプリはあなたの人生、運命、正確、人間関係が変更される可能性があります。詳しくは[キャラ設定.docx]を参照してください
////////////////…shutdown…////////////////
「ーい……どうした、一秒も持たなかったぞ」
それは一瞬の出来事。いや、一瞬のスキすらも発生していたのかすら分からない時間での出来事。
瞬きの合間よりも短い刹那の一瞬で、第八席アーデルト・ステインは全身が傷だらけで転がされていた。
ある部分は切り傷、ある部分は火傷、ある部分は凍傷、ある部分は肉が少し抉れている。コンマ一秒よりも早い一瞬で、ありとあらゆる手段で全身にダメージを負ったのだ。
「妾の本気はこれだからあまり使いたくない。不可思議すぎて理解をしてくれる者が少ないからな」
目の前に転がされている、全身にダメージを負ったステインは言葉一つ発しない。いや、発することが出来ないのだ。
「どうだ?全身に傷を限界まで受け、魔力も尽きて、武器も破壊され、全身が何もできないかのごとく弱体化した体の気分は。良い返事が返ってくることを期待しているが」
言葉を投げる先はピクリとも動かない。人が人である形を保てるギリギリまで全身にダメージを負い、全身が何もできないくらいに弱体化された状態では返事する口が動かず、声を出す喉も働かない。
「あぁ、至極面白可笑しい。悦楽と自尊に染まりきった結果がこれだ。妾に勝つなどと戯言を吐いた結末がこの様、相手を殺してはならないという規則によって生かされてると思え」
面白すぎて一周回ってつまらんぞ、と歪んだ嘲笑いをまき散らし、くるりと不利前ってもう一度剣を取り出す。
「最後に。なんとびっくり、これは悪い夢でした!ってな。全天征服」
パキン、とガラスが割れるような音がする。その瞬間だけ透明な剣が光ったと言う者がいたりしたらしいが真偽は不明だ。
「さて」
その宝石剣をカリンは表面に傷がないかを確認し、くるりと振り返る。先ほど地面に再起不能にまで痛めつけられて転がされていたステインは、まるで時間が戻されたかのように、無傷の状態で座っていた。
「なっ、な、な…………」
「もう一度問おう」
そして、腰が抜けたステインの顔の前に宝石剣の切先を向けて尋ねた。
「妾に、勝つ気があるかね?今度は、元に戻せる自信は、無いぞ」
いやー、PCの不調に加えてこんな時期なのにインフルにやられました。
この小説を始めてからこんなに期間開けたのが初めてなのでちょっと不安でしたね。
さて、内容は開けてビックリなんだこれ。小説……だと思います。
こんな感じの「次元干渉する能力の描写」はずっと前から考えてたんですが、いざやってみるとしんどいです。
これからはちょっと工夫が■■■■■
>アプリケーション[9sGOD]を起動中……
>起動完了
>やあ、画面の先の諸君。今回の疑問は私が直々にお答えしよう
>つまるところ、この能力は何か、というものだろうな
>この魔法は私固有ではなく、私がとある者から勝手に拝借したものだ
>元は別次元から自分を調べる魔法だったのだが、私が改良して他者にも干渉できるようにした
>便利だがデメリットがある、らしいが詳しいことは私も知らん。改良したせいで魔法の持ち主に聞いても分からないだろう
>以上だ。詳しい事は[キャラ設定.docx]か[シナリオ]フォルダ内にある[Karin.txt]を参照してくれ
>アプリケーション[9sGOD]を終了中
>正常に終了しました
■■■■■必要かなと思います。
なんでこんなものを思いついたんでしょうね。やっぱり布団の中でめだかボックスを読んでたのがいけなかったんでしょうか?




