第十三話 証人の依頼
ルシャとオルイーズは、ルシャのベッドの上に居た。
ルシャ「ねえオルイーズ、もしかして私の過去全部知ってるの?」
オルイーズ「全部では無いけど、ルシャから聞いた事は全部覚えてるよ」
ルシャ「一つ気になってる事があるの。貴方が私に忘れさせたいくらい、私にとって嫌な出来事って何だったのかっていうのが」
オルイーズは一瞬考えて答えた。
オルイーズ「でも、それは…」
ルシャ「少しだけでもいいわ」
オルイーズ「じゃあ話すよ、でも本当に少しだけ」
ルシャは興味深く話を聞く。
オルイーズ「シーグスは時計守だった。時計塔の仕事をしながら小さなルシャを育てるのは大変だったんだ。それでシーグスはルシャを親戚の家に預けたんだ」
ルシャ「そこまでは何となく納得出来るわ」
オルイーズは頷いて話を続ける。
オルイーズ「しかし、その親戚の家でルシャは従兄弟達に物凄く酷い事をされてたんだ」
ルシャ「それってどんなことを?」
オルイーズ「その先は言えない」
ルシャ「ええ!?そこまで喋っておいて?」
オルイーズ「嫌な思い出は早めに忘れた方がいいから」
ルシャ「分かったわ」
ルシャはオルイーズの優しい扱いに上機嫌になっていた。
ルシャ「それで私たちって結婚式の前に離れ離れになったんでしょ?」
オルイーズ「ん、まあ」
ルシャは目を輝かせて言った。
ルシャ「じゃあ今度こそ式を挙げて結婚しない?」
オルイーズ「ああ、いいよ」
ルシャ「じゃあ計画練りましょう!」
次の日、二人は揃ってパン屋に行った。
ベオハルド「いらっしゃい、あらお二人さんお揃いで来てくれたの?」
オルイーズ「頼みがあって来たんだ」
ベオハルド「なあに、お願いって?」
オルイーズ「今度俺たち結婚するとこにしたんだ」
ベオハルド「何今更、結婚って、とっくの昔から夫婦みたいなもんじゃないの!おめでとう!」
ルシャ「それで式を挙げたいんだけど、ベオハルドにも参列してほしいの」
ベオハルド「それで証人のサインをすればいいのね?勿論いいわよ、出席するわ。で、いつなの予定は?」
オルイーズ「一週間後だ」
ベオハルド「分かったわ。それまでに美容室とか行って来るわ…」
二人は次の場所に訪問しに行った。
ハーサの家だった。
オルイーズはドアをノックした。
ドアが開き、ハーサが出て来た。
ハーサ「あ、びっくりした、二人揃ってどうしたの?」
ルシャ「あのねハーサ、実は来週、私達結婚式を挙げようとおもの」
ハーサ「そんな事だろうと思った。遂に先越された。いつかこうなるんじゃないかと思ってたわよ。本当におめでとう」
ルシャ「それでねハーサにも出席してもらいたくて来たの」
ハーサ「勿論いいわよ。ルシャの結婚式には出てあげるわよ。それとアレよね?証人のサインでしょ?」
ルシャ「うん、そうなの。頼める?」
ハーサ「他ならぬルシャの頼みなら聞くしか無いわよ」
ルシャ「じゃあよろしくね」
オルイーズ「じゃあまた」
二人はルシャの店へと戻って行った。




