第26話 すれ違う僕達
日が差し込み目を開ける。
「ん。もう朝か。」
ロイが目をこすり起き上がると足元にはシロが居た
「またか....いい加減自室に戻ってほしいんだけど!」
頬を引っ張る
「い、いたい、いたい!離すにゃ!」
手を抑えようと暴れるシロと笑うロイ平和な日常が始まる。
「とりあえず、今はこれ以上手がかりはつかめそうにないし街を見て回ろうかシロ」
ロイがローブとリストバンドを身に着け、部屋をでる。
相変わらず活気の溢れる街に漂う匂いに食欲をそそられる
「へぇ、串焼きかおいしそう。」ロイが屋台の前に立ち品を見る
「兄ちゃんうまいぞ!食うか!」
「じゃあ串焼き2本頼む!」
「あいよ、銅貨4枚ね!」
受け取った串焼きを1本シロに渡し互いに口にする。
「うんまぁ!!!」「おいしいにゃ!!!!」
お互いの声は共鳴し空に響く
屋台を後にした二人は雑貨を見る為店に足を運んでいた。
「え、」ロイはふと隣の路地を見ると
青髪の少女が写った気がした
「チェルシー。チェルシー!」
走り出すロイと困惑した表情で追いかけるシロ
「ま、まってどこ行くにゃ!」
息を切らし走るロイは辺りを見渡す。
そこにはチェルシーの姿は無く「気のせい。か」
少し落ち込んだかのように口を開いた
雑貨屋に着いたロイはマナポーションなどの旅の必需品を手に取り買い物を行っていた。
「なぁシロほんとに来るのか?」
「もちろんにゃ!ロイと行きたいんだにゃ」
二人はコルティーナが生きていることを伝えるためゾロアの居るマナンブルグへ足を運ぶ予定を立てていた、もちろん神族の事も聞くために。
「でも、危険な旅になると思うんだ。」不安げにシロを見るロイ
「大丈夫にゃ!シロも戦えるし問題ないにゃ!」
ニコっと笑うシロを心配そうに見つめるロイは頷いた。
「これはどれだけ言っても諦めてくれなそうだし。いいよわかった一緒に行こう」
ロイはシロの頭を撫で買い物を済まし雑貨屋を後にする。
「私の事はコルティーナじゃなくてティーナって呼んで、誰が聞いてるかも分からないし。」
街中でチェルシー、ミオ、ティーナの3人は歩いていた
「わかった!ねぇこの服コル.........じゃなく、ティーナに似合うと思うんだけど!」
白く可愛いワンピースを重ね笑うチェルシーと
「ほんとだ!めっちゃ似合う!超可愛い!!!」
頬を赤くし手を叩くミオ
「い、いやいいよ私この服で」
ティーナが手に取ったのは売れ残りの質素な服。
「だーめ!ティーナはこの服!」
相変わらずチェルシーは手に取った服をティーナに押し付け会計を済ませた。
3人は少し進んだところで隣の路地を視界の端で捉える。
「あれ。」
チェルシーの目に映った猫耳の少女はどこか懐かしさを感じていた。
「おーい!チェルシー!置いていくよ!」
ミオの声により引き戻されたチェルシーは
「あ、うん!今行く!」
走りだす。
しばらく歩きいい匂いにつられ3人は屋台に顔を出す。
「いい匂いお腹すいてきた!」
チェルシーは屋台をのぞき込み品を見る
「おじさん!串焼き3本!」
「あいよ、銅貨6枚ね!」
受け取った串焼きをミオ、ティーナに渡し皆頬張る
「うんまぁ!!!!」チェルシーは叫んだ。
「はっは!さっきの兄ちゃんとおんなじ反応兄弟か?」
店主の言葉に耳を傾けるチェルシー
「同じ髪色してるし兄妹かなにかか?」
「私に兄妹は居ないよ!まぁお兄ちゃんみたいな人はいるけど」
チェルシーは少し照れロイの顔を浮かべる
「そうなのかぁ、まぁ世界は広いんだ似たもんもいるか!」
店主はそう言いながら笑っていた。
3人は串焼きを頬張りカレナークを目指す為歩みを進めていた。
「チェルシーのお兄ちゃんみたいな人って誰なの?」
ミオが口を開く。
「あぁーほら学院でも話したじゃん!」
「あ!ロイさんか、そっか血縁なんだよね!」
ティーナの足が止まる。
「ねぇ。ロイってロイ・サラディーナ。の事?」
ティーナは聞く。
「あれ?ロイさんってロイ・クロフォードじゃなかった?」
ミオが言う
「いや、あれは偽の家名を名乗ってただけなんだ。理由はよく知らないけど本名はロイ・サラディーナだよ、てか何でティーナが知ってるの?」
「私が探していた。人だから。」
ティーナは焦っていた。早く会いたくて。話をしたくて堪らなかった。
「多分カレナークに居ると思うし早くいこ!」
チェルシーはティーナの手を引き走り出した。
第27話 魔獣討伐




