第24話 神族の謎
鐘の音と鳥の鳴き声が響く街。
心地良い日の光と頬を撫でる風
今日もロイは街を歩いていた
大きな建物の前で馬車を止め話し込んでいる人間が居た
「最近ハ―ベルンの入国制限が解除されて流通が一気に増えたんだろ、あんたも大変だな」
「ほんとだよ、あの国が保有する街本当に気味悪くてよぉなるべく立ち寄りたくないんだよ」
「何を企んでいるんだかわからんな」
「入国税も商人は免除、可能な限りの物資を積んでくるようにと言われて商会のボスもやる気出してるよ」
「なるべく関りたくないもんだな」「ほんとにそうだよ」
40後半くらいの男二人は少し不満そうに会話をしていた
ローブを口元まで伸ばし身を隠し会話を聞くロイ
「そんでよ、噂に聞いた話なんだがな神族の奴らが人為的な極大魔法を作り出す研究をしてるみたいなんだ」
「はぁ!?なんだそれ、不可能だろ。」
「俺もそう思ったんだがな運びこまれてる物資が異常なんだよ。内容は知らないしどうやってるのかも俺にはわからんがな、それに魔族の姫が囚われていて脱走したって話もあるみたいだぞ」
「やばいじゃねーか。元々カレナークが姫殺しだって話じゃなかったのか?」
「それが神族が裏で手を引いているって話だ詳しくは知らんが」
「お前もう関わるのやめた方がいいんじゃないか。」
「そうだな、しばらくハ―ベルンに赴くのはやめようって考えてる」
「そうか、まぁ気を付けろよ。どこで誰が聞いてるかわからんしな」
「おう」
会話を終えた二人はその場を後にした
「姫。コルティーナが脱走しただと。」
ロイは少し考える。
未だコルティーナからのメッセージも無く魔導書サリオンは動きがない。
「あの時確かに4年後にって。。。」
ロイは魔導書サリオンのページを捲り何も書かれていないページを何度も見る。
少し風が強くなり鳥たちは慌てた様子で羽ばたく。
散った羽根はロイの肩に落ち不穏な空気を感じさせる。
同刻
リュートゥー国境付近の森林の中に存在する洞穴にフードを深く被り手足に千切れた枷を付けた少女が寝ていた。
鎖の音の音が響き風の音が反響する。
「ん。」
少女は起き上がり腹をさする。
「おなかすいた。」
瘦せこけた体に脱水し乾いた唇
衰弱した彼女は震える手足を支えるように壁にすがる。
マナはは乱れ、コントロールを失い体内でマナを生成する器官も崩壊していた。
「もうサリオンに干渉できない。約束したのに。私が呼んだのに。ごめん。」
そう彼女はコルティーナ・エイフィア。16歳
目を閉じるコルティーナは異音に気づいた
足音。
身震いした。
バレた。殺されてしまう。嫌だ。ここまで来たのに。
「あれ?ねぇ!ミオ!誰かいる!」
洞穴の入り口に立つ青髪の少女腰に深紅の剣を持ちコルティーナを見つめる
「大丈夫?パン食べる?水もあるよ」
コルティーナに駆け寄る少女とその後を追うもう一人の少女
パンと水を渡す少女
手を伸ばすがためらうコルティーナ。
「大丈夫!毒なんてないよ!」
ニコっと笑う少女
恐る恐る一口だべるコルティーナ
「ゆっくり食べな」
優しい顔の少女。
勢いよく食べ進め水を飲み食べ飲み食べ飲む
久々のまともな食事。
気づけば涙を浮かべていた。
体だけでなく心さえも擦り切れていたコルティーナ
「私はチェルシー君は?」
「わ、わたしは、コルティーナ。」
「よろしくね!」
差し伸ばされた手は妙に温かく優しかった。
第25話 出会う少女達




