21話 二人の脳内。
きもちわるいなんて…「あんなの嘘だよ。」
ていうか、ニキータが。
……いや、それは言わなくていいかな……。
とにかく、「早く好きって言ってほしかった。」
もう優妃は、その感情すら過去になりつつあることに恐怖を覚え、かつそれを忘れようと、もっと根の明るい精悍な男を探そうと思った。
もういい……、でもさ……。
以上が優妃の、東京の寮で眠る前に繰り返す思考の渦である。
###########シャー#############
フィールドワークでの一泊が終わって、帰りの電車に乗っている。
空がやけにブライトで雲の隙間から天使の階段が刺していたので、窓から写真を撮ってみた。
フィルムカメラでも買おうかな。これからいろんなところに行く。
不安もあるが、優妃のことも忘れたいし、次に行きたい。
もうそっちには希望はない。せいぜい10年後に何らかの形で再開するが、薬指にリングがあるだろう。
それでも新たな世界を見つけて進める自分を褒めたい。
そう考えている中で段々思考が銀河クラスにとぼけてきた。
そして、メメ似のあの子の天然な穏やかボイスが、脳裏を過り視界が電車の青い椅子に戻った。ガタンガタン。ガタンガタン。
今度は瀬戸内海にでも行ってみたい。海がきれいなんだろうな。
大学から家までに2時間以上あるので、その間はそう言ったことを考えていた。
つづく




