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18話 きもちわる
高校の三年間が終わって、悠も優妃も離れ離れになった。
悠は地元の大学、優妃はスポーツ推薦で関東の大学。
途中から入部した優妃がぐんぐん成長して、陸上女子は全国に行ったらしい。
悠はあのキス以来、部活も休みがちになり、大会のことも本人たちから聞いたりせずに、会話もどんどんしなくなっていき、何の気力もわかなかった。
木枯らしが痛い冬のことだ。授業中に保健室に行くことを告げた悠は、階段まで行きつくと、踊り場に重く座り込んで動けなくなってしまった。
体が冷え込んでくる頃に、誰かが上から降りてきた。
悠の近くに来たそれは、しばらく彼を見下ろしていたが、悠が何も言わず、ずっとうつむいているのがわかると、
「気持ちわる」
そう言ってもと来た道を上っていった。
おぼろな視界で躊躇いながら顔を上げると二人の女生徒の足が分かった。
一人は黒いストッキング、一人はあざだらけの脚。
それからは自由登校で、一度も悠は登校しなかった。
カレーラーメンを食べると少し元気になるが、立っても座っても、寝ていても、おさまりが悪く消えてしまいたかった。
悲恋のポップソングは消した。
でももう、手遅れだ。
リセットしないと。
そして、幼馴染だからってのは、なかったことに。
次から頑張ろう。




