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RCC シェパード ディグニティ  作者: セロリア
21/27

稼ぐ動機

松本「・・・・」



初咲「・・・・」



ベッドの上で服を着たまま、松本は正座し、初咲は寝転び、並んでいる。



松本「ねえ?」



初咲「うん?」



松本「どうして?どうして俺なの?」



初咲「・・ん~~~~何となく、浮気しなさそうだから?」



松本「そう?」



初咲「え?するの?」



松本「まさか・・俺モテないし・・」



初咲「そっか!良かった!勿論あたしもしないよ?」



松本「そっか・・でも・・ホントに良いの?こんなおじさんで?」



初咲「う~~~ん、いいんじゃない?他に好きな人もいないし」



松本「いないの?本当に?」



初咲「うん、いない、貴方は?」



松本「いない」



初咲「そっか」



松本「・・」



初咲「・・」



松本「卒業したら・・その・・やるの?」



初咲「何を?」




松本「え?何を・・て・・」 下を向く。



初咲「?・・・!ああ!セックス?」



松本「・・」 下を向いたまま。



初咲「ぷふ・・あっはっはっはっは!おっかしい!普通逆じゃない?」



松本「ごめん・・俺・・意気地なしで・・」 震えだした。



初咲「もういいって、よしよし」 頭を撫でる。



松本「今は犯罪だからだとかじゃ・・多分・・違うんだ・・ただ君から嫌われるのが怖くって・・ただー!?〈ギュウウウ〉



初咲「うんうんよしよし、大丈夫大丈夫」



松本「俺・・ホントにそんな良い男じゃない」



初咲「うんうん」



松本「本当に・・」



初咲「でも一人で頑張って、お金稼いだじゃん、たった一人でさ、凄いよ、本当に凄いと思う、確かに、会場にいた人達からすれば、小物かもしれない、でもね?あの人達は先祖の力を借りてる、前提が違うんだよ、貴方は本当に凄いと思う、頭も良いと思う、・・私馬鹿だから・・だから・・頭が良い人が良いんだ」



松本「・・・・お金目当て?僕にお金が無かったら?」



初咲「馬鹿な質問ね?そんなの相手にしないよ、どんなに綺麗事並べたって、この世界は、そういうルールでしょ?お金が無くったって幸せだという人は本当のどん底を知らないから、そんな事が言えるんだ、自由はお金でしか手に入らないよ?でしょ?それだけは世界中何処に逃げても一緒だよ」



松本「・・・・君は・・素晴らしいね、君は自分の事を馬鹿だって言ったけど・・全然・・頭良いよ」




初咲「えへへ・・そうかなあえへへへ」




松本「その歳でそこまでの考えを持てるなんて・・きっと・・僕には想像出来ないくらい・・つらい過去を持ってるんだね」



初咲「うん、まあね、けど、そのお陰で貴方に会えたんだし、良しとしますえへへへ」



松本「(お金目当てで、格好良い大人の男として見られるのがー、・・期待に応えなければと苦痛を覚悟した、けどー・・この子はそんな子じゃないんだ・・この子はー・・本物だ・・しっかり地面に足が着き、歩き、自分で考え、行動出来る子だ)」




松本「君は・・大人なんだね」




初咲「ん~~年増?」



松本「精神はね」



初咲「褒めてるの?」



松本「勿論!」



初咲「そっかえへへへあんがと!」



松本のスマホが鳴った。


落ち着いて取り出し、スマホを見、操作。


初咲「何してんの?」 回り込み、覗く。



松本「FXってやつ」



初咲「FX?」


松本「海外と海外との通貨の差額で儲けるやつ」



初咲「・・ふうん、儲かるの?」



松本「うん」



初咲「どのくらい?」



松本「ん~ピンからキリだよ、上手くいけば・・そうだなあ・・一時間で50万~100万」



初咲「凄い!」



松本「うん、けど、マイナスになる日もあるし、本当分からない世界なんだ」



初咲「・・何か怖いね」



松本「そうでもないよ、きちんとリスク管理さえしておけばそんなに怖くないんだ」



初咲「ふうん、あたしにも出来る?」



松本「ん~・・向き不向きがあるよ、大人しく椅子に座って・・そうだなあ・・3時間一冊の小説を読める?休憩無しで」


初咲「ん~・・無理かな」



松本「じゃあ・・多分向いてないね、普通に接客業務の方が向いてるんじゃない?性格明るいし」



初咲「・・うん、そっか・・」



松本「就職の事?」



初咲「え?」



松本「悩んでる?」



初咲「ん~・・うん・・」



松本「そっか・・」



初咲「あたし・・接客が向いてるかな?」



松本「うん、いいと思う、明るいし、優しいし・・綺麗だし」



初咲「そっか!じゃあ・・洋服屋さんやろ!」



松本「資金は俺が出すよ」



初咲「え?・・ん~・・嫌」



松本「え?」



初咲「自分でやる」



松本「え?でも・・銀行はそんな簡単に貸してくれないよ?」



初咲「最初は洋服屋さんで働く、そっからお金溜めて、自分の店を持つの、どう?いい考えでしょ?」



松本「・・ん~・・(そんな甘くないよ、アパレル業界は低賃金で有名で・・言いづらいなあ)」



初咲「ね?・・駄目?・・そんな甘くないかあ・・」 落ち込む。



松本「・・(ここははっきり)・・そうだね・・アパレル業界は低賃金で有名だよ、それに、服屋さんっていうのは一人じゃ出来ないよ?凄く労力がいるんだ、仕入れ、陳列、接客、レジ、トラブル、とか」



初咲「う~~~そっかあ・・、銀座でこの服買ったお店みたいに・・出来たらなあって思ったんだけどなあ」



松本「銀座って・・それ多分・・出資者がいるんじゃない?」



初咲「出資?・・あ!」 島津が思い浮かぶ。



松本「ね?一人じゃ出来ないよ」



初咲「う~~~」



松本「ここは甘えるべきでは?」



初咲「う~~、さっきまでよしよしされてた癖に、急に頼もしくなっちゃうんだもんなあ」



松本「・・ごほん!人には向き不向きがあるっていう事!恋愛は下手ですけど!お金には強いんです!」



初咲「う~~・・・・分かった・・じゃあ・・・・申し訳ないけど・・頼もうかな?」



松本「ん!おじさんに任せなさい!」



初咲「ふふ・・頼もしいな、流石年上だね!」  



松本「え?・・うん・・まあ・・うん」



初咲「え?」



松本「あんまり・・その・・期待はしないでね?・・その・・お金には確かに強いけど・・その・・世間知らずなのは・・変わらなくって・・その・・あんまり・・すらすら出来ないかも」



初咲「いいよ!それでも!あたしにとっては凄く頼もしいんだから!」



松本「でも」



初咲「その代わり・・」 おでこをくっつける。



松本「!」 顔真っ赤。



初咲「暴力面ではあたしが守ってあげる、あたし強いんだからね?」



松本「・・うん・・」



初咲「ふふ・・じゃあ・・一階の会場に行きましょうか、松本さん?」



松本「うん・・ソミシアさん」



初咲「ソメサキって呼んで」 不機嫌。



松本「え?」



初咲「年上でしょ?」



松本「・・分かった・・初咲」



初咲「早く行きましょ?」 手を伸ばす。



松本「うん」 手を握る。



〈カチャ・・キッ・・バタン〉



会場に着くと、皆ダンスパーティをしていた。



どうやら5人共相手が見つかったようだ。



紫の男は一人、テーブルカウンターでやけ酒を飲んでいる。



初咲が入ると島津がダンスを止め、駆け寄って来た。



背中の露出が高いすらっとしたドレス。胸はしっかり隠している。



島津「どう?ご気分は?」 松本に話しかける。



松本「ああ・・すいません、心配かけました、もう大丈夫です」 頭を下げる。



島津「ホウ・・良かった、初咲ちょっと・・」



初咲「ん?何?」



島津「いいから!ちょっと」 松本から離れ、呼ぶ。



初咲「ちょっと外します」



松本「ああ、いいですよ、どうぞどうぞ」



初咲「・・」 不機嫌。



松本「ごほん、あ~・・その・・行ってきな?」



初咲「〈ニコ〉うん!行ってきます!」 島津の元へ駆け足。



松本「(これじゃまるで親子だよなあ・・)」 落ち込む。



紫を含めず5人の男達『おい』



松本「へ?」



紫「ちょっと面貸せ」 クイっと顎で会場の扉を示す。



松本「はあ・・」 付いて行く。







初咲「何?」



島津「貴女まさかやってないでしょうね?」



初咲「・・やってないよ」



島津「ホウ・・良かったあ・・それならまだ間に合うわ、あの男は止めときなさい」



初咲「?何で?・・どうして!?」 少し大声。 周りが少し見る。



島津「声が大きい」



初咲「だって・・何でそんな事いうの?あんなに応援してくれたじゃん!」



島津「あの男には家族がいます」



初咲「?それが?」



島津「・・その家族が問題なんです、その家族は凄い貧しい人達なの、その人達と知り合いになるばかりか家族になるんですのよ?」



初咲「え~?関係なくない?」



島津「大アリです!、止めときなさい、2人だけの問題ではありません」



初咲「でも・・何でお金持ちなのに・・助けないんだろう?」



島津「調査によれば・・ご実家と不仲らしいです」



初咲「・・」



島津「分かった?お止めなさい、あの男は家族を見捨てる野蛮人ですわ・・ね?」



初咲「・・本人に聞く」



島津「はあ・・そんな真っ直ぐな所・・私は好きです、でもね?・・お止めなさい」



初咲「・・」 島津の目を真っ直ぐ見る。



島津「〈ドキン〉」



初咲「・・ありがとうね、教えてくれて、でも・・頑固なんだ、あたし」 駆けて行ってしまった。



島津「・・はあ・・まあ・・らしいですわ・・ふふ」



初咲「あれ?何処行った?」 会場には居なかった。






〈バキイ!〉 背中に蹴り。



松本「んぐ!」〈ドサ〉 壁にぶつかる。



紫「てめえ・・むかつくんだよ!あんなとびきり上等モン味わいやがってええ!」


その他『「何でてめえ何かに」「ふざっけんな」「んめてんのかコラ」「死ね馬鹿」』


《ドゴ、ズガ、ゴシャ、ドゴン、ゴ、ゴ、ゴ、ゴン、ゴ、バキイ、ガン》 腹、背中、だけを執拗に殴る、蹴る。



松本「・・うぐ、ひぎ、うう、うぐ、えは、ぎっぐう、おはあ、はあ、はあ、ひっぐごふ」



かなり殴られ、地面にうつ伏せ、頭を抱え、膝を折りたたむ。


意識が朦朧としてきた。



松本「(凄いな・・この嫉妬は・・やはり・・初咲は凄い美人だもんなあ・・でも、はは・・そろそろ・・やばいかも・・はは・・ごめん・・初咲・・このまま金持ちに殺されて・・道路になっちまうのかなあ・・俺・・はは・・)」


三菱「何やってんの?」



紫「ああ!?」



三菱「混ぜてよ」



紫「すっこんでろ!がきい!坊ちゃんが」



その他『「怪我しない内に家に帰って贅沢なビールでも飲んでろ坊ちゃん」「ぎゃはは」「うんこ漏らしてえか?」「ああ?見てんじゃねえよ」「ばあか、さっさと行っちまえ」』



三菱「俺は騎士なんでね、逃げろなんて・・おいおい・・無理言うなって」



紫「あ?」



その他『「騎士だってよ?」「ぎゃははあったま可笑しいんじゃねえの?」「コイツからやろうか?」』



紫「・・うぜえんだよ・・あ?遥か年下の癖によ?」  ずんずん近づいて来る。



三菱「・・」構えもせず、待つ。



紫「ぶっ殺す!」 左拳を振り下ろすー〈コーーン〉


紫「(は?)」 視界が揺らぎ、平衡感覚がない。〈ドサア〉倒れた。 



その他1「てめえ!」 ダッシュし、飛び蹴り。 


避け、無視し、そのまま前へ素早く歩く。


その他2「おら!」 右拳、殴るー〈ボ!〉右クロスカウンター掌底。


〈バッシイイ!、ドッサア〉  ほぼ首から落ちた。



その他3が右蹴りを出し、〈バスン〉腰に当たった。



三菱「・・」 無表情、3の左肩を掴む。



その他3「ひ」


〈ドン〉 左掌底を腹に。



その他3「うっごふへえーー」 悶え、倒れる。



その他1が振り返り、戻る。



その他4、5も同時にかかる。


1「っは!」 喧嘩蹴り。回転し、躱し、ながら、1の服を掴み、4、5の元へ押す。


4は怯まずかかってきた。



4「ふ、ふ、シ!シシ!」  パンチを繰り出すが華麗に躱す。



4「ふしゅ!」 左大振り。


三菱「シュ」 〈バシン〉見ずに、顎に左掌底ヒット。 


4「あうほい?ほ?ほ?ほ?」 〈ドサア、ビクンビクン〉 痙攣している。


5、1『・・』 じりじり二人で壁。



三菱「・・」 構えを解く。


1「シュ!しゅ」 左蹴り技。 振り回す。


三菱は後ろに下がりながら躱す。


5「しゅう・・しゅ!」 飛びパンチ。


三菱は左に躱し、左掌底を顎にー〈バシン〉右手でガードされた。



三菱「!?」〈ドゴオ〉 1の蹴りがみぞおちに入った。



三菱「ぐふ!」



5「しゅしゅ」 パンチの連打。



三菱はガード。


〈ドゴオ〉 またみぞおちに蹴りが入った。



三菱「ごっは!?」



〈ヒュゴ〉1の踵落としがー〈ゴシャ〉三菱の右肩に入った。



三菱「うっは!?うう・・」 悶える。



1「へへ・・大人に勝てるって思ったか?ガキいい、ああ?おお?」


髪を引きちぎらんばかりに引き、首を回す。



三菱「な・・」



5「ああ?」



三菱「何が大人だよ・・女取られて・・はは・・情っけねえ・・嫉妬なんかしやがってよ《ゴシャ、ゴ、ゴ、ゴ、ゴ、ゴ》



1「うるせえ、うるせえんだよ、糞ガキ、ああ?どうした?何とか言え?おお?」


5「おい・・それ以上はまずいって、一応コイツもお坊ちゃんなんだぜ?」



1「・・・・ッチそれもそうだな・・おい!ガキいい、命拾いしたなあ?ああ?・・行くぞ」



5「ああ」



紫達を抱え、どこかに行ってしまった。



三菱「っっつ・・・くっそ・・ガキガキって・・何人がかりなんだよ・・くっそ・・痛ってえ・・」



右肩を押さえ、松本の元へ。



松本は壁にもたれていた。



松本の隣りへ座る。



松本「あの・・有難う・・助けてくれて」



三菱「ああ?・・別に・・」



松本「あの・・何かお礼を・・」



三菱「じゃあ・・一つだけ約束しろ」



松本「約束?」



三菱「・・絶対・・幸せにしろよ・・ソミシアを」



松本「!!・・・・はい」



三菱「絶対だからな」



松本「・・はい」



三菱「返事が小さいんだよ!〈ズッキン〉痛ってええ・・っつーーー」



松本「は、はい!」



三菱「・・ふう・・でも・・あんた結局、謝んなかったな」



松本「・・」



三菱「へへ・・中々のモンだと思うぜ?」 左手で松本の肩を軽く叩く。



松本「へへ・・」



三菱「へへ」



松本「はは・・っはっはっはっは」



三菱「あはっはっはっはっは、あ~っはっはっは」




松本、三菱『~っはっはっはっはっはっはっはっは』 二人笑い転げる。











その後、事情を話すも、怒り狂った、初咲を何とか周囲が(特に島津が)説き伏せ、その夜はお開き。




翌朝。




初咲「・・」 むっす~。  超不機嫌。



松本「・・」 ビクビク。



朝食は小さなテーブル。



初咲と松本の名札が置かれたテーブルに座り、朝食が運ばれてくる。



初咲「本当に覚えてないの?」 低い声。



松本「うん、本当に覚えてないんだ、頭を強く打ったせいかなははは」



初咲「笑い事~?」 ヒクヒク。



松本「はいすいません」 落ち込む。



初咲「ったく・・昨日約束したばっかりだったのに」



松本「・・」



初咲「三菱家の人は?」



松本「昨日帰ったって」



初咲「・・はあ・・お礼言わなくっちゃ」



松本「うん・・僕も改めてお礼言いたいな」



初咲「それにしても・・あああああむっかつく~~~うううう!うううう!」



松本「まあ、まあ、ほら、温かい内にいただこうよ、ね?」



初咲「う~~~、はあ・・・・そうね・・じゃあ・・頂きます」



松本「頂きます」



朝食が済んだ後、会場に集められ、婚約予定者同士の発表が行われ、初咲と松本は正式にお金持ちの世界で有名になる事となった。



紫達も笑いながら惜しみない拍手を送る。


三菱が帰ったと聞き、帰るのを止めたのだった。



そのまま何事もなく、成田空港へ到着。



学園一行はそのまま寮へ。



松本はバリ島で別れ、いつもの生活へ。



島津「どうでした?」



初咲「ふん!ふん!え?ふん!何が?」  筋トレ中。重量上げ。細い棒のみ。



島津「その・・聞けました?」



初咲「・・ううん・・それどころじゃなくなったし・・それに・・いいんだ」



島津「・・」



初咲「ふん!ふん!別に!ふん!ふん!これから!ふん!知ってけば!ふん!よく!な!い?」


〈ガチャン〉 置く。


初咲「ふう・・」 汗を拭く。



島津「貴女のトレーニングは変わってますわね、そんな細い棒、3キロもないでしょ?」



初咲「そう?でもいいんだよ、筋肉をつけたいわけじゃないから」



島津「本当すらっとしてますわよね、筋肉はほぼない風に見えますわ」



初咲「うん、ただの自重トレーニングの応用だからね」



島津「どんな根拠が?」



初咲「う~ん、運動出来れば良いんだよ、自分の思い通りに体が動けるように、う~ん・・メンテナンスに近いかな?」



島津「ロボットみたい」



初咲「まさしくそれ、じっちゃがいつも言ってた、人間はロボットだって、だから壊すのもたやすいって」



島津「本当に恐ろしい技術ですわ、格闘とは全く異質」



初咲「うん、でも・・逆を言えば、こんなレベルゴロゴロ居るって事よ、そんな奴ら相手に一歩も引かない技術が要る、そんな時がきっとある、そんな時、立ち向かえるように、ね?」



島津「・・貴女は勇敢ね(時々眩しいくらい)」



初咲「〈ニコ〉うん!私は勇敢です!ふん!」 ガッツポーズ。



島津「ふふお昼行きましょう」



初咲「うん!行こう行こう!」









松本宅。




松本「・・」〈カチカチ・・カタカタ・・カチカチ〉 PCの前。



松本「(いつも俺は・・目標が無かった・・けどー・・今は)」 銀座のドレス店のホームページ。



松本「(ここか・・)」〈カチカチ〉



松本「資本金8億か・・」 〈カチカチ〉



松本「従業員は・・仕入れは・・株式には上場してないのか・・ふうん・・なる程・・ふむふむ」




1時間後。




松本「なる程・・大体・・分かった・・20億じゃ足りないな・・あと10億は欲しいって事か」



株、6口座、FX8口座画面をー。



〈ツツツツ・・カタカタ・・ヴン、パパパパパパパ、ツツツツツ〉 開く。






松本「さあ・・〈ズズズ〉ふう・・やるかあ!」 ミルク紅茶を飲み、意気込む。




今までー。



何となく生きてきた。



金持ちになっても、何か買いたい物なんて無かった。




だが今はー。




誰かの為に。




誰かの為に  働  く 。



この心躍る気持ちは何なのだろう?



松本は今まで感じたことがない高揚した使命感が腹の奥から湧き上がってくるのを。




強気の取り引きで感じていた。 

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