欲望
半月。
自分達は明かりを付けたまま、船達を停止。
モニカ「そろそろ中国船団が視認出来きる筈です」
薄らライト群が近づいて来る。
ウルフ「ああ・・来たな・・良し、全員、狩りを楽しめ」
ベータ班『了解』
止まってる船の横にそれぞれ中国船がくっつく。
まだまだ中国船は多い。
どんどん日本船に乗り込んでくる。
ウルフと目が合った瞬間ー。〈バチ!〉電気ショックらしい。
???「ふゆ!?」〈ドサア〉
それぞれ勝手に動き、まずは、そばの、中国船をクリアする。
ウルフ「良し、このままー《ヒュイイイイブブブブ~~~~~~》ガトリング5台が一斉に撃ちまくって来た。
ベータ班『!!??』
徹甲弾だった。
ベータ1「ぎが」
ベータ2「ぐえ」
ベータ3「あぐ」
3名死亡。
RPG10以上が構える。
ウルフ「(どういう事だ!?まるで最初からー《ドホオオオオオオオオオン》
中国船団が粉々になった。全滅。
ウルフ「モニカ!?」
モニカ「危険でした為、排除しました」
ウルフ「勝手な事を!」
モニカ「しかし、あの状況では・・」
ウルフ「これで向こうには第三次世界大戦の口実が出来てしまった、糞!」 康介へのスイッチを押す。
1時間前。
康介は染衣と一緒に帰宅していた。
康介「え?泊まる?」
染衣「え?嫌?」
康介「うん・・今は立て込んでて」
染衣「・・仕事?」
康介「うん」
染衣「ええ~・・」
康介「ごめん」
染衣「う~~~」
康介「今度お詫びするから」
染衣「・・・・康ちゃん」
康介「・・・・はい」
染衣「何か隠してない?」
康介「え?別に?」
染衣「う~~~」 頬を膨らませ、下を向く、機嫌が悪くなるといつもやるから多分癖なのだろう。
康介「ごめん」
染衣「いい雰囲気だったのに」
康介「ごめん」
染衣「・・・・」
康介「・・・・」
染衣「分かった」
康介「ホント?助かるよ!」
染衣「その代わり埋め合わせ!して貰うわよ!絶対だからね?」
康介「はい」
染衣「う~~~、分かった、解散ね」
康介「ごめん」
染衣「もういい!知らない!康ちゃんの馬鹿!」 怒った足取りで駅に向かう。
康介「ふう・・ったく・・怖ええ・・・」 アパートへ歩く。
アパート到着。
康介「・・」
白いバンはまだ止まっていた。
康介「(はあ・・)」 〈カチャ、ギイイーバタン〉
あかね「お帰りなさい!」
康介「ああ・・ただい!?まああ!?」 あかねが裸エプロン。
康介「なななななななはあああ!?」
あかね「お帰りなさいあ・な・た、お風呂?食事?それともあ・た・し?」
康介「帰れ」 冗談抜きで怒る。その目は獣。
あかね「や・・やだ・・じょ冗談じゃん!そ、そんな目しないで!怖い」
康介「ハ!?・・・・とにかく何か着ろ、次はない、追い出す」
あかね「はいはい!お堅いんだから!いいじゃん別にブツブツ・・」
〈ガチャギイイー〉 扉が開く。
康介「!?」
あかね「?」
染衣「どういう事?康ちゃん」
康介「い、いや・・・・はあ・・」 頭を掻く。
染衣「何よ!?その態度はああ!」〈パアアン〉 ビンタ。
あかね「あちゃあ・・」
康介「・・浮気じゃない」
染衣「じゃあ何!?今日の雰囲気は全部嘘?」 目が赤い。
あかね「あの~・・」
康介「君は黙って」
あかね「はい」
康介「取り敢えず上がって・・事情を話すから」
染衣「・・」 〈バタン〉
現在~。
康介「~という訳なんだ」
染衣「・・」
あかね「そういう訳なんですはい」
染衣「ホントに偶然なの?」
あかね「(な!?何だこの女?)」
康介「偶然だよ」
あかね「そうそう」
染衣「どこのヤクザか正確に言って」
あかね「え?」
康介「(まずい、そこらへん詳しそうだもんなあ)」
染衣「どうしたの?言えないの?」
あかね「・・(この女・・やばい・・頭良い雰囲気バリバリ?やっば・・どうしよ)」
康介「(やばいな・・座頭会は確かに存在しているが、ビコーズと連絡とってないから・・どこまで本当か俺は分からない・・)」
あかね「・・座頭会っていうデカイとこ」
康介「(頼むホントであってくれ!)」
染衣「嘘ね!私、弁護士やっておりまして、そこらへん詳しいんですが、座頭会が力あったのは昔の話、今は弱小の弱小の筈、そんな組が国のお偉いさんと?はん!笑ってしまうわ」
康介「(あかね~~~~俺はそこらへんどうでも良かったから良いけど、どうせなら適当な嘘つくなよ~つくならもっと・・)」
あかね「そ、それは・・」 チラっと康介を見る。
康介「・・(誘拐の件はビコーズからの暗号がメールで来たから本当だったんだが・・どうして俺がそれを言える?くっそ)」 黙って畳を見る。
染衣「康ちゃん・・この女怪しすぎるよ・・警察に届けた方が・・」
康介「・・(それは駄目だ、警察は危険だ、恐くこの子は殺される)」
染衣「ね?そうしましょ?」
あかね「座頭会は嘘だった、それは認めるけど、誘拐はホントなんだから!ホントなんだから!康ちゃん信じてくれるよね?ね?ねえ?」 康介の肩にしがみつく。
康介「(解ってる、けど・・どうして言える?俺が・・この子の言ってる事が本当だと、どうして・・)」
染衣「離れなさい!、今警察呼ぶから!」 スマホを取り出す。
あかね「康ちゃん、康ちゃん・・康ちゃん!」
康介「信じよう」 染衣の手を止める。
染衣「え?・・・・どうしたの?は?どうして?」 涙。
康介「この子が追われてたのは本当なんだし、ボイスレコーダーが本当なら、それが証拠になるだろ?」
染衣「・・・・分かった」 スマホを置く。
あかね「有難う・・」
染衣「っつうか・・いつまでそんな格好してんのよ!早く服を着なさい!」
あかね「はいい!」 素早く着る。
康介「ごめん」
染衣「康ちゃん・・」
康介「・・はい」
染衣「さっきのビンタ謝らないわよ?、命がけなら、尚更、何で言ってくれなかったの?あたし達・・結婚・・するのよ?ズビ・・水臭いじゃない?」 康介を抱き寄せる。
康介「・・ごめん、今度からは真っ先に相談するよ」
染衣「絶対よ?」
康介「・・うん(ごめんなさい・・後、後・・何度・・君に嘘をー)」
あかね「あの~・・」
染衣「・・あん?何よ?」 剣幕。
あかね「ご飯・・食べます?」
染衣「あたしも泊まる!」
康介「はあ・・」 ため息。
染衣「何?」 睨む。
康介「いえ」 気をつけ。
あかね「・・」
染衣「近くのコンビニで下着とか買ってくる!絶対に泊まりますから!」〈ガチャバタアン〉出て行った。
あかね「ふう・・まあまあ、信じてくれたみたいでよかったよかった」 ご飯の準備。
康介「はあ・・ったく・・君があんな格好してなきゃー〈ツツツツツツ〉 緊急信号。
康介「・・」
あかね「どうしたの?」
康介「・・ちょっと・・出かけてくる」
あかね「え?今から?こんな時間に?何処に?ね〈カチャバタアアン〉
康介「(糞糞糞糞くそおおおおおおおおおおやっぱ守れない約束はするモンじゃねええええ)」
白バン車内見張り外事1「!?」 康介が慌ただしく出かけていく。
警視庁会議室の上司に追いながら電話報告。
上司「追え」
外事男1「女は?」
上司「構わん、大物の方がいいだろ?」
外事男1「へ!了解!」
康介を本格尾行開始。
康介はタバコ屋前、自動販売機前に着いた。
外事男1「!?(自販機?何やってー)」
康介はパスポに顔をかざし、体をくっつける。
外事男1「(はあ?気でも狂ったか?自販機に抱きついてー)」
その瞬間、(シュイイイイイイ〉自販機の前面から緑の光が出て、まるでスキャンしてるみたいに、康介の体をー。
外事男1「な!?は!?(何だ!何だあれは!?)」
スキャンが終了し、〈ガチャン〉 自販機の扉が開き、中は空洞、〈ーーーイイイイイイウウウンガコン〉エレベーターが到着。
外事男1「・・・・」〈ポカーーン〉
康介「おい」 エレベーターから視線を外さず、話かける。
外事男1「!?」
康介「・・あいつらの事・・頼むぞ」 〈シュガン、プシュ・・〉 乗り、閉まった。
外事男1「・・・・」〈ポカーーーン〉
暫く沈黙。
茫然としながら、自販機を見、調べ、同じ様にしてみたが、反応無し。
何て報告しようか等、考えながらも・・全く別の感情がー。
歩きながら・・だんだん・・感情が・・興奮してくる。
外事男1「うっそーーー・・はあ?うっそーーー・・はあ?うっそ、うっそ、うっそ嘘おおお!?はあ?まじかあああ?まじかあ?うおおお!まじかあああああ」 大声。
〈ガラガラバン!〉
近所の人「やっかましい!何時だと思ってんだい!」
外事男1「はい!すいませーーーん!」 敬礼。
東京港。
〈ーーーーーイイイイイイイイイイイボフォオオオゴボゴボゴボ・・イイイイイ〉スクリュー回転。
そのままビコーズの潜水艦へ。
〈ガゴン〉
康介「状況は?」
ビコーズ「悪いです、モニカが・・中国船団を沈めました」
康介「モニカ」
モニカ「・・はい康介」
康介「やむを得ず、なんだな?」
モニカ「はい、RPGが狙っていました、あのままではー」
康介「分かった、損害は?死亡は3人か・・」 モニターに心電図。
モニカ「その他、怪我人が2名、その内一人は足がない状態です」
康介「そうか」
ウルフ〈すまん、ボス〉
康介「ああ・・まあ・・いいさ、後は俺に任せろ」
ウルフ「ああ、指示を」
康介「すぐに引き返せ、そのコンテナにいる人達の帰還が最優先だ、戦争の事はコッチでやる」
ウルフ「了解!」
康介「モニカ中国のメシアには?」
モニカ「指示を、と」
康介「直接繋ぐは可能か?」
モニカ「不可能です、彼らは見張られています、共産党は常に疑心暗鬼ですから」
康介「他に使える駒は?」
モニカ「九頭竜会ならば、メシアに借りがあります」
康介「そこのボスに繋げ」
モニカ「了解」〈ツツツツツ・・・・プル、ルルルルルルル・・プ〉
以下中国語。
九頭竜会ボス、タオ「はい?どなた?」
康介「メシアのボスだ」
タオ「・・・・で?」
康介「手を貸して欲しい、世界大戦になる前に」
タオ「日本人には散々商売の邪魔された」
康介「反対もあったろ?」
タオ「ふん・・まあな・・・だが、それでチャラだ」
康介「・・メシアの目的を知ってるか?」
タオ「・・・・続けて?」
康介「我々は、このままの世界秩序ではよしとしない」
タオ「ほう?・・革命でも?」
康介「静かにだ、決して荒立てない」
タオ「・・で?」
康介「紙幣制度、石油制度を無くす」
タオ「ふはっはっはっはっはっはっはっはっはっは!」
康介「・・」
タオ「そんな事不可能だ!くっくっくっくっはっはっは」
康介「だが、無くさなければ、人類に未来はない」
タオ「それはお前が決める事ではない」
康介「へえ、では い つ も 誰 が 決 め て る ん だ ?」
タオ「・・・・」
康介「お前が悪党になっても・・今だに持ってるモノは?・・金か?女?地位?」
タオ「そんなモノ!」
康介「そう、そんなモノ糞喰らえだ!俺達は、俺達は・・・・歴史が欲しい」
タオ「・・・・ずるいな・・」
康介「私は、歴史にも興味がない、だが、君はー?」
タオ「・・・・では何を望む?」
康介「何も・・いや・・・」 染衣が浮かぶ。
康介「・・・・」
タオ「?どうした?」
康介「未来を・・・・静かな・・知的な未来を」
タオ「それが一番贅沢だと思わんかね?」
康介「ああ・・」 唇が笑う。
康介「俺にも・・初めて欲が湧いたらしい」
タオ「・・欲がある人間は好きだ・・」
康介「では?」
タオ「要件を言え・・・・ボス?」
ビコーズは隣りで聞いていた。
やはりと思う。
ビコーズ「(この人はー)」
果てしなく、行ける。
ビコーズ「(この人となら絶対にー)」
人類を導いてくれると。
間違いだらけのこの世界の理をー、壊してくれるとー。
康介「・・・・感謝する、ではー」
静かな未来を実現してくれるとー。
康介「向こうのメシアに暗号を頼みたい、緊急だ、今や中国の軍が大慌てだ、しかしそこにいるメシアは、携帯を取り上げられている筈だ、だからー」
タオ「方法は?」
康介「女からの手紙を頼む」
タオ「チェックされるぞ?消印やらなんやらー」
康介「ああ・・解ってる、だから、手渡しだ・・細工してる時間はない」
タオ「分かった・・手渡すだけなんだな?女はコッチで用意する」
康介「ああ頼む」
タオ「それで内容は?」
康介「・・アメリカ、ロシアのメシアを使い、牽制して貰う、出来るだけ、足止めを頼むと・・・モニカ・・」
モニカ「今送りました」
タオの携帯に漢文メール。
タオ「これをそのまま手紙として書けば良いんだな?」
康介「ああ頼む」
タオ「了解した、じゃあな」
康介「ああ、有難う」
タオ「ふふふ・・君とは~・長くなりそうだ」
康介「ああ」
タオ「ザイジイエン」
康介「ザイジイエン」
沈黙。
康介「モニカ、アメリカ、イギリス、ロシアのメシア達にメールを」
モニカ「はい、何と?」
康介「中国との戦争ファースト、セカンドを想定し、連絡項目確認し、待機、と」
モニカ「海洋戦争!」
康介「日本が核を持てない以上、海洋戦争、つまり、ステージセカンドまでに、圧倒的に侵攻を塞がねばならない、物量で来るぞ」
モニカ「了解、・・・・・送りました」
康介「モニカお前の出番だぞ?」
モニカ「では?」
康介「ああ、レベルゼロ開放を許可する」
モニカ「はい」〈ピ〉 入力画面。
康介「コード345679645505347A655869BN7777」 音声入力。
モニカ「・・・・確認します、宜しいですか?」
YES、NO 選択画面。
康介「お前を信じるよ・・モニカ・・・・」 拳を震わせる。
康介「YESだ」




