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婚約者の好きな人  作者: ねいと
婚約者の好きな人
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今回は二話投稿です。 1/2

周りにいる人々が何事かとささやき合ってこちらの成り行きをじっと観察しています。

かわいらしい女性の声で「キャー」「プロポーズだわ。」「素敵!」など、話している声が聞こえます。

だんだんざわめいてきてしまって収拾がつかなくなりそうです。どうしていのかわからず、私は手をリンゼイ兄様に取られたまま固まってしまいました。


「リンゼイ!いたずらが過ぎますよ。」


困っていたところに救世主です。お母様とお父様が連れ立ってこちらに来てくれてます。お母様の横には呼びに行ってくれた様子のシルフィ様がぷかぷか浮いています。リンゼイ兄様の手をそっと外してお母様の方を向きます。リンゼイ兄様を軽くにらむと、なんだか『しまった』みたいな顔をしていますが知りません。


『シルフィ、ありがとうございます。助かりましたわ。」

『いいんだ、ちょっと厄介なものが見えたから、カトリーナに報告しに行ったんダ。』

『厄介な物?』

『ウン。そのことは後でナ。』


「まあ、カトリーナ様、こちらのお二人ともと知合いですの?」

「ええ。マーガレット様。お騒がせして申し訳ありません。」

「紹介してくださいませんでしょうか? 」

「失礼いたしましたわ。フリューゲルス長男リンゼイと、長女のリリアンです。何分にも夜会なんてめったに出ませんでしたので失礼をしたようですわね。」

「あらあらこちらがあのリリアン嬢? 流石ね。これならフリューゲルス伯爵が大事に閉じ込めていた理由がわかるわ。本当にかわいらしい。」

「初めまして、マーガレット様。挨拶もなしに失礼いたしました。これからよろしくお願いいたします。」

「ええ、よろしく。後で私の娘も紹介させてちょうだい。それと、あなたがリンゼイでしたのね。とても素敵なものを見せていただいて楽しかったわ。」

「これからよろしくお願いします。マルーンドロ子爵婦人。噂通りの貴婦人ですね。」

「まあ、お上手ね。フリューゲルス家もこの方が継ぐなら安泰ね。」

「違うんですのよ。弟のハンスが後継となっておりますの。今度ハンスも機会を見て皆様にご紹介いたしますわ。」

「あら、そうでしたの?これは失礼いたしましたわ。いつも主人にも『お前は先走りすぎる』って怒られているのにまたやってしまったわ。本当にごめんなさい。」

「いいんですのよ、まだ正式に発表したわけでもないですし、お分かりにならなくても当然です。それよりもあちらに皆さんいらっしゃいますのよ、この間・・・」


お母様が話しながらうまいこと誘導して子爵夫人を反対側に連れ出してくれました。流石ですわ、お母様。

お母様と子爵夫人が動き出すとつられてほかの場所に人々が動いたため、私たちに周りには人もまばらにいるだけになりました。怒っているお父様はいますけども。


「おい、リンゼイ。何してるんだ。リリアンの評判に傷をつけようとするなんて。」

「別に傷つけたつもりはないぜ。だって、実現可能かもしんないし。坊主の出方次第じゃあ、俺がリリアンもらっていくよ?」

「・・・本気なのか?」

「ああ。育ててもらった恩もあるし、情もある。おじさんには悪いけども俺にはリリアンの幸せの方が大事なんだ。」

「それは私も同じだ。私の目の黒いうちは甥っ子でも容赦はしない。」


なんだか二人で盛り上がっているところ申し訳ありませんがどういうことなのですか?

お父様がおじさんで、リンゼイ兄様が甥っ子って?


「おい、リンゼイ。お前、肝心なことを言ってないのか?」

「おい、おやじ。リリアンに何も言ってないのか?」


「・・・申し訳ありませんが二人とも、ちゃんとわかるように説明していただけますか? 」


『あ~あ。またリリーを怒らせたようだナ。もうワシは知らんゾ。』


シルフィ様は私の肩に乗っていてくださいませね。さあ、何を隠しているんですの?




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