世界の歴史
毎日投稿9日目!ようやく新エピソードを出せる!
ペンドラゴン家 家の前
「準備ができたかい?」
そう、まるで自分の子供を心配するように声を、少し後ろに立っている少年にアーサーは、声をかけた。
「大丈夫です」
その声に、無愛想ながらも◾️◾️は、返事をする。
◾️◾️は、ペンドラゴン家の夕食後、1日ペンドラゴン家にお世話になり、ペンドラゴン家の好意で身なりを整えた状態で今を迎えた。
『色々、疲れた』
そう、心の中で少年は思った。その理由はペンドラゴン家で一人になれる時間がほとんどなかったからだ。
四六時中すぐ近くに使用人がおり、仕事によりアーサーは夜しかいなかった。だがその間、ほとんどイリナが話しかけ、一人でゆっくりすることもできなかった。それを体験した少年の表情は表面上は笑っているが内面はどっと疲れていた。
「これから移動するのは、飛行機かなんかですか?」
少しの疲れを感じながらも、日本の京都までの行き方を少年はアーサに聞いた。
「いや、今回は、ワープゲートを使う」
「ワープゲート?、前カリキュラさんがやっていたやつですか?」
「いや、違う。今回は、カリキュラではなく、本国にある空間装置を使うんだ」
アーサーは、少年の問いに分かりやすく真摯に答える。
「そもそも、空間移動には特別な許可が本来いるんだ。誘拐騒動の件では、協会に相談して誘拐された娘を助ける行動、短期間の滞在期間であるからカリキュラの助けを借りられた。そうでなければ、空間移動の許可が降りなかっただろうね」
アーサーの言う通り空間移動は、強力であるためハンターのルールを決めるハンター協会が厳重に使用を定めている。それこそ、カリキュラ・マーリンの空間移動も許可なく許されているのは自身が所属する国家のみ。それ以上行使するのであれば許可が必要である。アーサーのなんちゃって空間移動は、それに抵触はしないがアーサーほどの人物が国家間を移動するならばハンター協会の許可をとらなけらばならない。アーサーはその立場と力から無断で来ても何も言われなかった。まぁ、それは、日本とイギリスの仲が良いという下地があるおかげなのだが・・
「カリキュラさんにお願いした方が早い気がしますけど」
「他国のハンターをそう易々と使うのは、よろしくないんだ。カリキュラほどの強さとなればね・・・」
そう気兼ねなく話をしていると、使用人のウェブが乗る車が目の前に停まった。
「これで本国にあるハンター協会に行く。片道数時間かかるが居心地は最高級だ。快適なドライブになると思う」
「失礼します・・!?」
アーサーが自身が所有する車を褒めると俺は、そう言って車のチェアに座りもたれかかる。その触感は、一言で最高だった。生地がペンドラゴン家にある最高級ベッドと同じ感じがするほど柔らかかく。椅子というには柔らかすぎる。
「驚いてもらえて良かったよ。ダンジョン産の最高級羽毛を使っているからね」
驚く少年の顔を見て、アーサーは微笑みながら言葉を吐いた。
「ダンジョン・・・宜しかったらダンジョンについて教えてもらっても良いですか?」
アルファによって大まかな内容は聞いたが、ハンターだからこそ知っている内容があるはずだ。アルファの知識も俺の善行レベルによって変わってくる。
「私の能力が劣っている訳ではありません。誘拐事件でレベルが上がったといえど今のレベルではダンジョンに関わる事の詳しい情報を開示することが出来ないだけです」
そう機械じみた声で自分が悪い訳でないとアルファは、言ってくる。
そうなのだ。今の会話でもあったように善行レベルが1から2となりそれに伴いスキルの性能が少し上がった。それでも詳しい情報を女神から授かったアルファですら取得するのが難しいとなるとよほど入手する情報が貴重なのだろう。
「分かった。ドライブの間であれは、私が出来うる範囲で教えよう」
そう言って、車が進み出す。車が進み出すとアーサーは、車を見送る使用人と妻に手を振る。俺も何故かいつの間にか目の前の男と同様に手を振っていた。
「エリーナが目覚めなかったのは残念だったけど、イリナは大変喜んでいた。ありがとう」
「別に礼を言われるようなとは何もしていませんよ」
「ハハハ、そう言ってくれてありがとう。だからキミが知りたい情報を教えよう」
他愛無い会話をしているとアーサーは真剣な面持ちとなり、俺にダンジョンについておしえてきた。
「ます、ダンジョンの始まりについて教えようか。ダンジョンの始まりは、1970年の12月に起こった世界規模の大地震が理由だと言われている。その年にそれ以前にも何度か自身が起きていてね、また来たのか?世界の崩壊か?と世間では言われていたらしい」
『世界規模の地震・・俺の世界にはそんな出来事は無かったな』
「補足ですが、マスターの仰る事を踏まえるとそこからマスターのいた世界とこの世界が分岐していると思われます」
アルファは、マスターの考えを補足し重要な事を伝えた。
俺自身もそこが全ての始まりだと認識する。
「続きを話しても大丈夫かな?考える時間が欲しいなら一旦止めるけど・・」
その様子を見ていたアーサーは、話を一時的にやめ、そう聞いてきた。
「えあ、す、すいません。大丈夫です続きをお願いします」
「そうか。じゃあ、続きを話すよ」
そう言ってアーサーは先ほどの話を再開した。
「当時の世論も心配の声が凄かったらしくてね。最新の科学を使用しても原因は全くわからなかったんだ。だけど12月以前の地震では被害が軽微でね人的被害も全くなかったから世界はある程度安心してたんだ」
アーサーは、そこまでは少し気楽そうに話していた。
しかし、次の話からは真剣度がさらに増した。
「けど、12月の大地震は違った。12月に起こった地震は、その年に起きたどの地震よりも強く長かった。世界中で多くの建物の崩壊も起きたし死者も出た。それにより衛生で何か問題がなかったか各国の議員達の要望により確認を取る事になったんだ。その結果、日本の瀬戸内海にあるものが観測された」
少年はアーサーが言葉を言う前に遮り確信を持って言った。
「もしかして、黒い穴ですか?」
「その通りだ。よく分かったね」
俺が黒い穴を知っていた理由は、アルファに教えて貰ったからである。
「そう。黒い穴が観測されてから1日後に、塔がいつの間にか出来ていたらしい。現れただけでも驚きだったんだが、ダンジョンが出来たのがその時、世界の人々がライブ映像で観測していた時、何もわかる事なく現れたんだ」
アーサーは、その時の世界の状況を話しながらダンジョンが現れた瞬間を話した。・・・”時間が止まったかのようにね”と後付けて。
「その黒い穴につては、何も分からなかったんですか」
ダンジョンについては、アルファからも聞いていて知っていた。その黒い穴の正体の情報をさらに知りたいと思いアーサーに質問する。
「ダンジョンが現れるまで1日があったからね。当然その黒い穴についても調査が行われた。その一つがその深さを測ること。その方法は、人の労力がなるべくか掛からない人工衛星を利用した電波による方法で行われた。その結果、測定不能だったんだよ。理由なんて当時の人達は全く分からなくてね。ある程度の仮説としては、電波が遮断されている、もしくは、電波が届かないほど深かったかだったらしい」
「それじゃあ、それ以上の情報を知る事は出来ないって事なんですね」
「ていうより、それ所じゃ無かったというのが正しいだろうね。ダンジョンが出来てから色々な事が起きたからね」
「色々な事・・・」
「ジョブにより超常の力を使えるようになった一部の人達は、当然その力を無作為に使い始めました。それにより犯罪は横行し公共機関も麻痺しまさしく世界は混乱となったと言えるでしょう」
アルファがアーサーの話に続いてわかりやすく解説し、アーサーはそれをさも当然に聞こえているかのように頷く。
「そして、それらの騒動を解決したのが今のハンター協会の前身だ。世間の騒動を解決した後は、世界情勢を整えることに各国が移動し出した。横行するジョブの力による犯罪、犯罪組織を阻止するために警備組織を作り、ジョブの力をコントロールするための育成機関を作ったりした」
その時のアーサーの顔は自慢げだった。
「そうして、ある程度世界が落ち着きを取り戻した時にダンジョンを探索してみようという議題が全世界平和議会”WPP"で上がった。そして、当時の各国の精鋭が集まりダンジョンに突入しようとしてダンジョンに触れたときにある問題が発生したんだ」
「その問題っていうのは?」
『7つのゲートの発生』だ。
『7つのゲートの発生』です。
アルファとアーサーが同様のタイミングで言った。
「アルファ君とかぶってしまったね。世界に7つにゲートが出来てね。そして、そのゲートが出来たと同時にダンジョンの塔にある文字が出てきたんだ。当時の精鋭達がそれを見ていてね・・」
「その言葉というのが、”ゲートを攻略せよ。さすればダンジョンを攻略する資格を与えん”だったのです」
「そう。そしてゲートが現れたのが、アメリカ、中国、ロシア、フランス、日本、カナダ、イギリスの7つ。そしてゲートを攻略した国はダンジョンへと繋がるゲートが出来た。それがダンジョンゲート。それらを攻略するもの達をハンターと呼んだ」
「そして、それらのゲートを所有し国家の戦力を伸ばし多大な影響力を持った7つの国家を総称して”ワールドセブン”と呼ばれるようになりました」
アルファとアーサーは、互いにやったなと達成感のある眼差しで向き合っていた。
アルファとアーサーが代わる代わる言う姿を見て◾️◾️は、『なんか楽しそうだな』とも何やってるんだなとも思って呆れた。話しているとウェブがイギリスの街に入りましたと言って現在の位置を知らせ、見ると到着まで後1時間となっていた。
「後ついでに言うと、今から行っているワープゲートは、ダンジョンゲートとは少し違ってね。キュラの空間魔法を
現代技術である程度再現して、各国への移動設備へとしたんだ」
「カリキュラさんってそんなにすごいんですね」
少年は、アーサーにそうなんだなと言わんばかりにポケ〜と言った。その言葉にアーサーは目を開いて驚いた。
「もしかして知らなかったのかい?キュラは、私と肩を並べる4人の最強の一人だよ」
「え?・・・・おい、アルファ」
「・・・聞かれませんでしたので」
アーサーから放たれるビッグニュースに一瞬固まり、アルファに問うがアルファはすぐさまお馴染みの言い訳を放つ。
「じゃ、じゃあ後の二人っていうのは・・・」
「残る二人の最強のことだね。」
俺は、冷や汗をかきながらアーサーに聞くとアーサーは微笑ましく元気に笑った。
『そんな人達に好かれて俺大丈夫かな・・・』
そんな風に思っているとゆっくりと車が止まった。何かと思い目の前を見てみると巨大な建物があった。周囲に高いビル群があるがその建物は、長さも幅も広さも周りのビルを凌駕していた。
「招待しよう。ここがイギリスのハンターの総本山、ハンター協会・イギリス支部だ」
アーサーは、車の中で建物に手をかざし説明をする。すると車のドアが開いた。
「さぁ、行こうか。日本の京都に座するハンター一族 安倍家へ」
アーサーの案内の下、車から降り目の前の圧巻の建物へと足を進んでいく。それを後ろで見る使用人のウェブ・ハーネスはいってらっしゃいませと言ってお辞儀をして見送る。
その後の展開はすぐだった。受付に話して何の待ち時間もなく歩いていく。そうしていくと目の前に巨大なワープゲートがあった。そのワープゲートの大きさは、カリキュラさんの時よりも数倍デカかった。
「ここを通れば、日本の京都に着くようになっている。準備はいいかい?嫌ならこれから引き返して私たちの家にいてくれも構わない」
アーサーは、優しい目をして俺に語りかけてきた。その問いに少年は、真っ直ぐな目で悩むことなく答えた。
「もちろん、この先へ行きますよ」
アーサーは、その表情を微笑ましくも少し残念に思いながら二人でワープゲートへと入っていくのだった。
後書きです。ここから話が進んでいくのでネタバレ的なのは少なくしていこうと思います。
なので、補足という所を話していけたらなと思います。
アーサーがアルファと普通に話していますがそれはアーサーがアルファと話すのに慣れたっていうのとアルファが隠す気がなかったという点があります。アルファが全力で隠す気でアーサーが聞き取る気満々だった場合は、言っている事は何となく分かる位です。




