思わぬ来客
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「ゴホッ、ゴホッ、、ウぁぁぁ!」
◾️◾️は、異形の怪物を倒した後、地べたに宣いながら苦痛を噛み締め苦しんでいた。修羅道による無茶の反動である。
「大丈夫ですか!マスター・・」
その姿を見て、心配をする球体の姿をした「善行の機械 アルファ」が近づいてくる。
「だ、大丈夫だ・・。スキルでだいぶ楽になった。・・うっ」
『善行の守護のおかげで損傷が回復されるけど、少し、時間がかかるな・・・』
自身の体から訴える痛みを感じながら自身の状態を把握し、倒れそうながらも立つ。
そして、この事件で最も気になった。
ーいや、聞かなければならない質問を◾️◾️は、アルファにする。
「アルファここは、ーいや!この世界は一体なんだ!?」
女神は、前の世界と同じ世界に転生されると言った。けど、この世界は、おそらく違う。
あんな物を開発できるほと発展していなかったし、何よりそんな実験が許されるほど戦争が激化しているわけじゃ無かった。
「・・・・・・・」
アルファは、主からの質問を聞き沈黙する。
◾️◾️から見れば表情などがない機械が熟考しているように見えた。
そして、その返答は主人である◾️◾️からすれば仰天ものだった。
「申し訳ありません。マスターの仰っている意味が私にはわかりません」
「はっ?」
◾️◾️がこの世界に来て2度目の衝撃だった。
「俺の思考が読めるのなら、・・前いた俺の世界の事も知っているだろう!なのに、何で!あの薬の事を知っておい
て、俺に何も言わなかったのかの理由を聞いているんだ!」
その質問にアルファは簡潔に淡々と説明した。
「申し訳ありませんがマスター。マスターは、勘違いされています。」
「何を言って・・・」
俺の思考は、先ほどのように思考の渦に流される。
「まず、初めに私はマスターの思考を感じ取ることは出来ても、記憶を垣間見ることは出来ません。私の役目は、あくまで行動のサポート。精神や個人の問題へのサポートは範囲外のため、それらに該当する記憶の閲覧などの権限は
今の私には、ありません。」
アルファは主から流れてくる動揺を感じながらも、ゆっくりと簡潔に話していく。
「な、・・・」
驚きながらも、我に帰って思えばその通りだった。
仮想世界にいた時、俺の記憶の事をアルファが話していた事は覚えている限り一度も無い。
それに、俺は目覚めてすぐに仮想世界に入ったから、この世界の事について触れてすらいないし触れようとすらしなかった。仮想世界でも、俺が望んだ情報しか閲覧ができない。だから俺が、この世界の事を何も知らないのならその情報に触れることすら無い。
「マスター?ーー!!??、これは?・・」
アルファの中に、動揺するマスターから驚きや不安、恐怖の感情が流れてくる。
感情の濁流の後、記憶の段末のような映像が流れてきた。
その映像は、この世界とは違う。戦争が減り、違う経済成長をしていった平和な世界。
『ふぅー、まぁ、分かった。何か手違いがあったかもしれない』
「なぁ、アルファ・・・、どうした?何か分かったのか?」
ある程度落ち着き取り戻し、アルファに質問するが、、
アルファは、明らかに動揺していた。
「いえ、今ーこの世界とは、違う。恐らくマスターの記憶の断片のような映像が流れてきまして・・・」
「えっ?今!?、まぁ、俺と繋がってるんだからそんな事もあるだろ。んで、アルファ質問なんだが・・」
「はい、何でしょう?」
「この世界について教えてくれ」
ある程度整理がついた俺は、仮想世界で過ごしていた時のようにアルファに聞いた。
こうして、誘拐事件に自分から巻き込まれに行った結果、俺は初めてこの世界の事について知る事となった。
「っと、その前に攫われた子供達の確認、確認。子供達は大丈夫なのか?」
「はい、眠っているだけですので、問題はありません」
「じゃあ、改めて説明よろしく!」
「かしこまりました」
そうして、アルファの話を聞いて分かった事がいくつかあった。
一つ目に、この世界には、ジョブという概念があり、スキルや魔法が使えるという事。
2つ目に、ダンジョンとゲートと呼ばれる異界へと繋がる場所がある事
3つ目に、それらと共に発展した為に俺の時には、無かった。国家と敵対する組織が複数存在している事。
4つ目に、覚醒した者は、能力者としてハンターに登録される。
5つ目に、7人のバカ強い魔女と呼ばれる存在がいる事。だが、魔女は基本的に関わらないスタンスのため
自分から会いに行こうとしない限りは問題ないという事。
「という訳です。」
「なるほど・・・大体わかった。何が違うかっていうと俺がいた世界とは、全然違うって事だな!」
「本当に分かってます?マスター・・」
一通りアルファから話を聞くと、
「へぇ・・・ぜひ、私にも2人が話していた違う世界について聞かせて欲しいな」
後ろから芯があり、音として高くない筈の声が空間全体に響く。
「!?」
「!?」
声を聞くと俺とアルファは、その場を離れる。
その男は、一言で言えば騎士だった。
金髪の髪に黄金の鎧と白いマント、腰に携える白銀の剣。
そして何より、本能が告げている。こいつは、格が違う。
「てか二人?ーここには、俺しかいないぜ?イケメンの騎士様?」
「失礼。人では無かったのかな?その喋る丸い球体の事だよ」
その男は、驚愕の事を言った。
『は?、アルファが見えてる?女神から授けられたスキルだぞ!あり得るのか?』
『本来ならば、あり得ません。女神から授けられるスキルは、別次元の力と言える物です。しかし、目の前にいる。この男ならばあり得るでしょう。なぜなら・・』
◾️◾️とアルファは、またもや驚愕する。
「話している所、すまない。自己紹介は、自分でしたいんだが・・」
「!?、あんた、聞こえてんのか?」
今、俺とアルファは、念話で話していた。いくらなんでもあり得なさすぎだろ。
「いや、何を話していたかまでは、分からなかった。気でどんな話をしているか予想しただけだよ。後、普段からそんな人の内緒話を探ってる訳じゃないからね。君たちからある人達と似た感じがしてね、それで少し探らせてもらった」
「じゃあ、、、自己紹介お願いできますでしょうか?」
「すまないが、その前に子供達の救出を優先させて貰っていいかい?」
「まぁ、大丈夫ですけど・・・」
『この人マイペースだな』
そう言って自己紹介は後回しになり、俺達3人は子供達が閉じ込められていた鋼鉄の部屋へと向かっていく。
「質問してもいいですか?」
「何だい?」
「あんたほどの実力者ならもっと早く見つける事ができたんじゃないのか?」
目の前の男は強い。俺がたとえ数百、数千人いたとして敵う気がしない。その上、アルファが見える。アルファが見つけられて見つけられない道理はないと思うんだが・・・
「マスター訂正を。私だから見つけられたのであって、目の前の男が私と同じ事ができる道理などありません」
アルファは、まるで怒ったかのように饒舌に話し出した。
「ハハ。それが出来たら良かったんだけど、君達の方が少し早かったね。私はイギリスでハンターをしているんだけど、イギリスで私の娘が誘拐されてから探してたんだ」
男は、笑みを浮かべて饒舌に喋っていた。
『正直、子供達の安全が保障できるなら逃げたいんだが・・・』
「それは、やめておいた方がいいでしょう・・」
「けど見つからなくてね・・1日後に日本の片田舎で誘拐事件が起きていると聞いて数分前に急遽単独でイギリスから日本に来たんだ。そこから調べてここに来てみると、君と誘拐犯が戦っていて様子を見ていたという事だよ」
「?・・イギリスから日本?・・てか、イギリスで誘拐されたのに日本まで探しに来た?てか数分?日本からイギリスの距離ってどれくらいだっけ?」
「約、14340kmです。少なくとも数分で移動できる距離ではありません」
「何か、もういいです・・・」
化け物じみた話を聞いて、理解できず質問をするのをやめた。
「ハハハ、引かないでくれよ。君には、本当に感謝しているんだ。誘拐されている娘を救ってくれたんだから」
男は、そう言って笑いながら子供達がいる部屋へと近づいていく。
「それじゃあ、あの子供達の中に?」
「そうだよ。あの金髪の女の子!可愛いだろ!私の娘!」
すると男は、指を刺して金髪の女の子に指を刺す。
確かに金色の髪をしていて、幼いながらも相当の美少女だと言える。
目をキラキラ輝かせながら自身の子供を褒める姿は最初のイメージとは違って親しみやすい印象だった。
「親バカなんですね」
俺は、微笑みながら男にそう言った。
「もちろん!世界一愛していると言っても過言ではないよ」
そんな雑談をしていると鋼鉄の部屋の中に入り、子供達の側による。
「手伝いましょうか?」
子供達の人数は合計で12人いた。一人で運ぶなら大変だと思い手伝おうかと聞いたが・・
「大丈夫。私一人でも何とかなるから」
騎士の男がそういうと娘を除いて宙を浮く。そして自身の子供は、右で抱きかかえた。
「それと、君はこの部屋から出たら、私の後ろに隠れていてくれ」
その後、子供達と一緒に鋼鉄らしき金属の部屋から出ようとするタイミングで男にそう言われ、部屋から出てすぐ男の後ろに行った。男は部屋の方へ体を向け、目の前の部屋について喋り出した。
「この部屋は、能力者の力を封じる効果が付与されていてね。そのせいで探すのが手間がかかってしまった。まぁ、おおよそ私対策だろう。そして、何らかの要因で子供達が助け出される場合、証拠を残さないためにある仕掛けが施されているんだ」
背後に立って話を聞いていると、部屋の真ん中に魔法陣のようなマークが現れていた。
「その仕掛けっていうのが、中々のものでね。子供達が脱走した時に魔法陣からモンスターを召喚するというものなんだ」
男がそう言った途端、魔法陣から何かが溢れ出した。
溢れ出したものは鋼鉄の部屋を何なく壊し、奇妙で、とてつもなくでかい生き物に変わっていった。
それは、俺が戦った異形の怪物よりも数倍でかく、その上で見ただけで分かった。あの怪物が羽虫と思えるほど、今の俺では決して勝てない怪物だった。
「まぁ、今の君には手が余るだろう。だから、礼もつけて最後の後始末は私がさせて貰おう」
男は軽口を言うかのように、微笑みながら腰の剣を抜き剣を振るう。
仮想世界で剣の訓練も行った。
だから、ある程度の剣筋なら理解ができる自信がある。
けど、あの剣筋は爪一つ分も理解出来なかった。
結果から言えば、男が剣を抜いて斬り怪物は倒された。
ただそれだけ。
それ自体はごく普通の事だ。
異常なのは、あれほどの剣戟を間近で見たにも関わらず風圧を感じなかった事。
その上で血が飛び散らず、いつの間にか怪物は細切れになっていた事。
それは、道端で歩いていたら偶然に動物の死骸を遭遇したかのように斬るという工程を認識できなかった。
「改めて、私の・・・いや、俺の名前はアーサー・ペンドラゴン。イギリス所属のSS級ハンターで、ハンター名は剣神。肩書は『最強』だ。この度は、ハンターとして、父親として最大の感謝を・・・」
そう言って、男は、いや、アーサー・ペンドラゴンは、右に娘を抱えたまま俺に礼をした。
そう。これが、初めて最強にあった日。そして、まさしく俺の物語が動き始めた瞬間だった。
後書きです。個人的に好きなシーンの一つ。解説としては、タイトル回収のお話になりましたね。個人的に作品名は、思いつかずに今の物になっているので変えるかもしれないけど。それとアーサーペンドラゴンは、世界最強です。作品の中でこのキャラより強い存在は出しません、戦闘面でも精神面でも最強です。主人公の秘密を知る数少ないキャラなので2人の関係を面白く書けたらなと思っています。
気になった方もいると思うんですが、仮想世界で気づかなかったのかという事ですが、気づき得る可能性はあったかなと思います。主人公が現実世界をもっと詳しく知ろうとしていれば気づいたでしょう。アルファに関しては、
マスターが現実世界の事を聞かないのをおかしいと思いつつも、マスターの情報を多く知るために観察したという経緯もあります。




